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国立天文台と国立情報学研究所がクラウド上の天文観測データに関する協力の覚書を締結
自然科学研究機構 国立天文台(NAOJ) 天文データセンターと情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII) クラウド基盤研究開発センターは、巨大化する天文観測データの長期アーカイブ保管と公開、さらに、データ解析処理や分析など大規模データを利活用した研究の推進などをクラウド上で実現するための大規模な実証実験を行うことを目的に、覚書を2023年10月10日に締結しました。
宇宙は人間の時間スケールでも刻々と進化(変化)しています。そのため、宇宙のある時点における歴史的な記録として、また、研究成果の検証可能性を担保するために、国立天文台では過去から現在までの天文観測データを国立天文台内に設置した計算機で保管・公開してきました。
しかし、最新鋭の観測装置の活躍とIT技術の進化が相まって、近年は天文観測データの巨大化が急速に進んでいるため、全ての観測データを将来にわたって国立天文台内に保管し続けることが難しくなってきています。また、観測データが巨大化すると、研究者がデータをダウンロードすることや、ダウンロードしたデータを手元の計算機で分析することが困難になります。
一方、国立情報学研究所は、大学・研究機関等におけるクラウド導入・活用を支援するとともに、研究データの管理・公開・検索を可能とする研究データ基盤(NII RDC)の中で、クラウドストレージ環境の整備を進めています。
このような状況を踏まえ、国立天文台と国立情報学研究所は、両者の知見を融合し、クラウドストレージ環境を活用した天文観測データの保管・公開・分析を目的とした実証実験を進めることとしました。
本実証実験により、膨大な天文観測データ、いわゆる天文ビッグデータが安全に後世に残され、クラウド上の天文ビッグデータを活用したまったく新しい科学的成果へとつながっていくことが期待されています。
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