NII Today 第93号
Dec. 2021No.93

新たな知の拠点、柏分館学術情報基盤サービスの拡充へ

 2021年3月、国立情報学研究所(NII)は、学術情報基盤サービスの拡充を目的に、柏分館(千葉県柏市)を東京大学(東大)柏IIキャンパス内に開設した。学術情報ネットワーク「SINET」や学術情報基盤サービスのための設備を 備える柏分館は、東大との研究・連携を強化する場としても機能する。  東大には、データ活用社会創成プラットフォーム(mdx)が導入されており、NIIも運営機関の一つとして参加している。NII柏分館は次世代学術研究データプラットフォームとしての一翼も担うことになる。  本特集では、柏分館の概要、mdxにおける役割、東大との共同研究につ いて紹介する。

CONTENTS

Interview

オープンサイエンスの新拠点がスタート

研究データの管理・共有のハブとしての役割を担う柏分館

日々、膨大な研究データが生まれ蓄積されている。眠れるデータを活用すれば、新しい知見を導き出せる。人工知能(AI)と組み合わせれば、新たな発見ができる。こうした研究の拠点となるべく、2021年3月に国立情報学研究所柏分館が発足した。データ活用社会の推進を担う新拠点の意義について、柏分館の発足に尽力した国立情報学研究所(NII)の合田憲人教授に聞いた。

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Interview

mdxがめざすもの

東京大学とNII柏分館の連携相乗効果に期待

東京大学(東大)柏Ⅱキャンパスの新拠点で、東大など9大学とNIIなど2研究所が共同運営する「データ活用社会創成プラットフォーム(mdx)」が始動した。研究データの利活用に狙いを定めたmdxの特徴や可能性について、プロジェクトを率いる田浦健次朗 東大情報基盤センター長に聞いた。

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Article

新たな知の基盤を築く

科学技術の進展を担うインフラの構築

柏分館が提供するサービスは全国を対象にしており、各大学や研究所との連携や協力が必須となる。また研究の発展を促すべく、ユーザ同士を結び付ける役割も担っていく。これまでばらばらだったデータ活用のあり方をまとめて最適化し、科学の進展に貢献する。この大きな課題に挑む3人のキーパーソンに、現状と展望を語ってもらった。

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Interview

地球観測データプラットフォーム「DIAS」

社会課題の解決に資する研究を柏分館から

柏分館の重要な目的の1つに、東京大学(東大)との連携研究の強化がある。そのなかで、昨今の気候変動に対する注目度の高まりから、急速にその重要性が認知されつつある国家プロジェクト「DIAS(Data Integration & Analysis System)」について紹介する。システム面からリードする東大地球観測データ統融合連携研究機構 生駒栄司特任准教授と、オープンサイエンスの観点から研究の高度化を図る国立情報学研究所(NII)の北本朝展教授に話を聞いた。

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Essay

暗闇の中での対話

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NII Today 第93号

NII Today 第93号

2021年12月発行

・オープンサイエンスの新拠点がスタート
・mdxがめざすもの
・新たな知の基盤を築く
・地球観測データプラットフォーム「DIAS」
・暗闇の中での対話

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