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「JAIRO Cloud」を活用して極地研がデータジャーナル創刊/NII開発の共用リポジトリサービス

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII、所長:喜連川 優、東京都千代田区)が開発・運用している共用リポジトリサービス「JAIRO Cloud」が、情報・システム研究機構 国立極地研究所が1月19日に創刊を発表した極域科学に関するデータジャーナル『Polar Data Journal』(https://pdr.repo.nii.ac.jp/)のプラットホーム構築に活用されています。同研究所によると、『Polar Data Journal』は国内初の学術機関によるデータジャーナルになります。

【オープンアクセスの流れとNIIの取り組み(JAIRO Cloudの提供)】

欧米をはじめ世界規模で、公的な研究資金を用いた研究の成果について、広く社会からのアクセスや利用を可能にするオープンアクセスの義務化が進みつつあります。日本においても平成27年(2015年)3月に内閣府が公表したオープンサイエンスに関する報告書は、論文のオープンアクセス推進や研究データの公開について言及しています。

NIIは教育・研究機関などが知的生産物を収集・保存して発信するための電子アーカイブシステムである機関リポジトリの構築・運用や連携について、大学図書館などを支援してきました。JAIRO Cloudは独自に機関リポジトリの構築や運用が難しい教育・研究機関などに対してNIIが提供している共用リポジトリサービスです。昨年末現在、国内で機関リポジトリを公開している651機関のうち、約54%にあたる「354」の機関がJAIRO Cloudを利用しています。公開準備中や利用申請中の機関を合わせると、JAIRO Cloud導入機関数は「469」となります。

JAIRO Cloudを利用して機関リポジトリを公開している国公私立大学は全国で計282校(昨年末現在)にのぼります。また、JAIRO Cloudを利用して研究成果のオープンアクセスを統一的に進めている大学共同利用機関法人 人間文化研究機構は機構内の全6機関(国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館、国立国語研究所、国際日本文化研究センター、総合地球環境学研究所、国立民族学博物館)が「機構リポジトリ」を公開するなど、国公立の研究機関もJAIRO Cloudを活用して機関リポジトリを構築・運用しています。さらに、国立高等専門学校や博物館、美術館などにもJAIRO Cloudの利用は広がっています。

国立極地研究所の『Polar Data Journal』創刊はオープンサイエンスに向けての分野を超えたデータ共有の取り組みであり、NIIは今後もこうした取り組みを支援することで、日本の学術コミュニティーにおけるオープンアクセスを推進していきます。

詳細につきましては、以下のリリースをご参照下さい。

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