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ニュースリリース

CiNii Researchで論文に紐づく豊富な学術情報を発見可能に
~CiNii ArticlesをCiNii Researchへ統合~

 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NIIエヌアイアイ、所長:喜連川 優、東京都千代田区)のオープンサイエンス基盤研究センター(*1)(RCOSアールコス、センター長:NIIコンテンツ科学研究系教授 山地 一禎)は、これまで10年以上提供してきた論文検索サービス「CiNiiサイニィ Articlesアーティクルズ」を、学術情報検索基盤「CiNiiサイニィ Researchリサーチ(リンク:https://cir.nii.ac.jp/)」に統合しました(図1)。新しいCiNii Researchでは、論文情報にリンクする引用情報や多様な学術成果データなどをシームレスに閲覧できるため、関連する豊富な学術情報をよりスムーズに発見できるようになりました。

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図1 CiNii Researchへのサービス統合により、既存の論文検索に加えて多様な学術情報の一括検索を実現したほか、論文に関係する学術情報を取得できるようになった。

 CiNii Articlesは、10年以上前から論文を検索するために多くの方にご利用いただいてきました。その一方で、近年は論文だけでなく、引用情報や多様な学術成果データそのものの公開など、学術成果情報の多様化が進んでおり、それらの情報を一括して閲覧する基盤の必要性が高まっていました。そこで、NIIではその対応として、20214月から新しい学術情報検索基盤としてCiNii Researchを公開しています。このCiNii Researchは、CiNii Articlesと同等の論文情報に加え図書やプロジェクト、研究データを対象としており、機能の重複があることから、新たなCiNii Researchとして2つのサービスを統合しました。統合によって、関連した学術情報のリンクが付与された3000万件の論文情報を閲覧できるようになります。関連した論文や、参考文献リンク、関連データ、関連プロジェクトなどの学術情報を連鎖的に検索し発見できるようになりました。

 CiNii Articlesの従来のURLIDは新たなCiNii Researchにリダイレクト等で引き継がれ、CiNii Articlesで提供していた機能はCiNii Researchでも従来通り利用できます(*2

 CiNii Articlesと同様に、CiNii Researchが学術情報の発見に永くご利用いただけるよう、NIIでは引き続き機能の改善を進めていきます。

山地 一禎 NIIオープンサイエンス基盤研究センター長からのコメント:

「CiNiiという名前は、日本の論文検索の代名詞として親しまれてきました。引用情報(Citation)も含めた論文情報を検索できたことからこの名前が付けられていましたが、現代の論文検索には引用情報以外にも多くの関連データが必要です。CiNii Articlesを包含するCiNii Researchは、これからもニーズに合わせて成長しながらリッチな検索体験を提供していきます。引き続きCiNiiがより身近で不可欠なサービスになれるように、チーム一丸となって取り組んで参ります。」

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ニュースリリース(PDF版)

CiNii Researchで論文に紐づく豊富な学術情報を発見可能に
~CiNii ArticlesをCiNii Researchへ統合~


  • (*1)オープンサイエンス基盤研究センター:世界的なオープンサイエンスの気運を受け、そのインフラとなる学術基盤を開発・運営するために、2017年4月にNII内に設置されたセンター。学術論文と研究データがアカデミアおよび社会で広く共有され、幅の広い研究活動がオープンに行われることで、研究活動の加速化や、社会と緊密な連携の上に成り立つ問題解決が進み、学術活動が新しい次元(=オープンサイエンス)に移行することが世界的に期待されている。詳細はhttps://rcos.nii.ac.jp/参照。
  • (*2)一部APIの仕様や対象とするデータセットの違いによる影響があります。詳細な影響内容については「NII学術コンテンツサービス サポート」(リンク:https://support.nii.ac.jp/ja/news/cir/20210706)で確認できます。
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