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ニュースリリース
セキュアでオープンな公衆無線LAN (OpenRoaming) における利用者情報の プライバシーに配慮した地域間データ連携を促進
〜NICT「データ利活用等のデジタル化の推進による社会課題・地域課題解決のための 実証型研究開発(第3回)」に係る令和6年度新規委託研究を開始〜
国立大学法人京都大学 学術情報メディアセンター(所在地:京都市左京区、センター長:森 信介、以下、「京都大学」)、株式会社Local24(所在地:京都市中京区、代表取締役会長:廣瀬 丈矩、以下、「Local24」)、国立大学法人東北大学 サイバーサイエンスセンター(所在地:仙台市青葉区、センター長:菅沼 拓夫、以下、「東北大学」)および、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立情報学研究所(所在地:東京都千代田区、所長:黒橋 禎夫、以下、「NII」)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下、「NICT」)による高度通信・放送研究開発委託研究「データ利活用等のデジタル化の推進による社会課題・地域課題解決のための実証型研究開発(第3回)」に採択され(※1)、「セキュアでオープンな公衆無線LAN におけるローミング利用者情報のプライバシーに配慮した地域間データ連携」を課題とし、研究を開始しました。本研究開発には、研究実施協力者としてIKEUCHI GROUP(所在地:北海道札幌市中央区南1条西2丁目18IKEUCHI GATEビル、代表取締役社長:池内 和正)と、株式会社渡月亭(所在地:京都市西京区嵐山中尾下町54-4、代表取締役社長:古川 拓也)が参画し協力します。
セキュアでオープンな公衆無線LANローミングの国際的なフレームワークであるOpenRoamingにおいて、現状は、利用者がアカウント登録を行なった地域Wi-Fiサービス事業者(IdP)から、訪問先で利用するOpenRoaming対応のWi-Fiサービス事業者(ANP)への利用者情報の提供が、プライバシー保護上制約されています。本研究では、利用者の同意の下で訪問先のWi-Fiアクセスネットワーク提供者に仮名性を担保しつつ利用者情報を限定的に開示する仕組みを開発し、地域間で相互にデータ連携を可能にします。利用者から同意を得て開示可能なデータを収集する仕組みと、プライバシーに配慮しつつ地域間で利用者情報を共有する仕組みを設計、複数の地域で相互にデータ連携する実証実験を実施し、プライバシー保護の制約下でのデータ連携で地域振興などの地域課題への解決につながりうるかを実検証します。(研究開発イメージをご参照ください)

具体的な実証実験のイメージ
OpenRoamingの機能を活用し、各スポットでクーポン提示、アンケート実施、案内表示などを行うための専用アプリを新規制作します。この実証実験を通じて、事業化に向けた課題の明確化を図り、解決策を模索します。また、課題の整理を踏まえたビジネス設計を行い、他事業者との協働も進めていきます。
アプリの主な機能イメージ
- OpenRoaming対応エリアの紹介
- 各エリアごとのお得な情報の表示
- 利用者が各エリアごとに情報開示の可否を選択できる仕組み
実証実験予定エリア
研究実施協力者としては、
その他エリアを順次追加予定です。
関連リンク
ニュースリリース(PDF版)
(※2) IKEUCHI GATE(IKEUCHI GROUP 所在地:北海道札幌市 代表取締役社長:池内和正):IKEUCHI GROUPは、文明型地域再生プロデュース企業として、スマートビルディング、スマートハウスに関する事業を推進。特に建築・設備、情報・通信に関する技術及び製品の企画開発と販売に力を入れており、産・学・官及び海外企業との連携を積極的に行ってきた。
(※3) 嵐山渡月亭(株式会社渡月亭 所在地:京都市左京区 代表取締役社長:古川拓也)明治30年(1897)創業の京都市嵐山の料亭旅館。インバウンドの来客者が増え続ける京都・嵐山では無料Wi-Fiは必要不可欠なサービスで、渡月亭では宿泊や日帰り・カフェのお客さまに使って頂ける無料Wi-Fiを開放しており、世界標準となりつつある安全性の高いOpenRoamingも導入し、旅館のおもてなしだけではなく、デジタルでのもてなしにも取組み、来客者のデジタルデバイスの快適な使用環境を構築に、精力的に取り組んでいる。