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ニュースリリース
自動運転システムの信頼性保証に向けてERATO MMSD総合シンポ5月21日初開催
~数理的理論からAI協働、ソフトウェアプラットフォームまで~
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII、 所長:喜連川 優、東京都千代田区) のシステム設計数理国際研究センター(センター長:NIIアーキテクチャ科学研究系准教授・蓮尾 一郎)は、5月21日(火)に「ERATO 蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト(ERATO MMSD)(*1)シンポジウム」を開催します。
ERATO MMSDでは、自動運転システムを重点応用対象として、サイバーフィジカルシステム(CPS:物理情報システム)(*2)の品質保証手法の研究を進めています。本シンポジウムでは、そのための先進手法の理論的研究や、実用的な品質保証手法のためのV&V(Verification & Validation)技術(*3)の開発などについて紹介します。
ERATO MMSDは、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の「戦略的創造研究推進事業ERATO(*4)」に採択されている研究プロジェクト(研究総括:蓮尾一郞)で、Society 5.0の大きな柱となるCPSの品質保証手法の学術的研究を推進しています。特に、CPSの典型例の一つとして注目される自動運転システムを重点応用対象として、その信頼性保証を支えるモデリング手法・形式検証手法・テスト手法、さらにこれらを包括する実用的な V&V 技術の研究開発に取り組んでいます。このような大きなチャレンジでは、ソフトウェア・制御・AI といった多様な学術分野の協働が必要となるため、ERATO MMSD では、学術分野融合の基礎となる数理的(メタ)理論も重視して研究を推進しています。
今回のシンポジウムでは、産業界で研究開発に携わる方を主な対象として、高信頼自動運転システムに向けた国内外の研究動向と、ERATO MMSDで実際に開発している V&V 技術をご紹介します。また、学術プロジェクトならではのERATO MMSDのビジョンについて、特に「今日」すぐに使える技術・ツール、「明日」可能になる技術、これらの技術の進展が描き出す「明後日」の未来像という三つの視点から議論します。
なかでも、ERATO MMSDメンバーでもあるカナダ・Waterloo大学のKrzysztof Czarnecki教授の講演は注目です。ソフトウェア工学の立場から、特に信頼性・安全性に重点をおいた自動運転システムを開発する「Autonomoose」プロジェクトについて詳しく紹介します。
本シンポジウムをきっかけとして、産業界の皆様と情報を共有する場を創出し、CPS、特に高信頼自動運転システムの研究を推進していきます。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
シンポジウム概要
ERATO 蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト シンポジウム
高信頼自動運転システムのための先進的研究
~数理的理論から、AI 協働、ソフトウェアプラットフォームへ~
日 時: 2019年5月21日(火)13:00~19:00(受付開始 12:30)
※自動車技術会2019年春季大会(5月22~24日)の前日に開催
会 場: TKP築地新富町カンファレンスセンター
(東京都中央区入船3丁目2-10アーバンネット入船/東京メトロ新富町駅7番出口)
講演者: 蓮尾 一郎(国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授、
システム設計数理国際研究センター センター長、
ERATO MMSD プロジェクト 研究総括)
石川 冬樹(国立情報学研究所 アーキテクチャ科学研究系 准教授、
ERATO MMSDプロジェクト グループ3リーダー)
Krzysztof Czarnecki(カナダ・Waterloo大学教授、
ERATO MMSDプロジェクト グループ2リーダー、
Autonomooseプロジェクトリーダー)
詳 細 : https://group-mmm.org/eratommsd/ja/vvav-symposium-201905/
※入場無料、要参加登録
主 催 :・国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)
ERATO 蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト(ERATO MMSD)
・国立情報学研究所(NII) システム設計数理国際研究センター
関連リンク
ERATO 蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト(ERATO MMSD)シンポジウム
ニュースリリース(PDF版)
自動運転システムの信頼性保証に向けてERATO MMSD総合シンポ5月21日初開催
~数理的理論からAI協働、ソフトウェアプラットフォームまで~
(*2) サイバーフィジカルシステム(CPS:物理情報システム): 現実世界となるフィジカル空間と、コンピュータによるサイバーな空間を融合し、互いにフィードバックするシステムに関わる研究分野。ドイツのIndustry 4.0の基礎となった。
(*3) V&V(Verification & Validation)技術: 分析・設計・開発・製造などの各プロセスが正しく行われ、その結果としてのアウトプット(製品、サービスやシステム)もまた正しく作り出されているかについて、検証(ベリフィケーション:要求事項を満たしているか)と妥当性確認(バリデーション:用途や目的に適っているか、実用上の有効性があるか)という2つの視点から評価する技術。
(*4) 戦略的創造研究推進事業ERATO: 規模の大きな研究費をもとに、既存の研究分野を超えた分野融合や新しいアプローチによって挑戦的な基礎研究を推進するプログラム。今後の科学技術イノベーションの創出を先導する新しい科学技術の潮流の形成を促進し、戦略目標の達成に資することを目的とする。そのために、総責任者である研究総括が独創的な構想に基づく研究領域(プロジェクト)を自らデザインして3~4程度の異なる分野・機能からなる研究グループを構成し、自らそのプロジェクトを指揮する。ERATO MMSDでは蓮尾一郎が研究総括を務める。システム設計数理国際研究センターはERATO MMSDプロジェクトの推進のためにNIIに設置した研究センターとなる。
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