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ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センターを新設/社会課題解決のための強靱な知識基盤の構築をめざす

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII、所長:喜連川 優、東京都千代田区)は、2018年(平成30年)4月1日付で、「ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センター(Research Center for Robust Intelligence and Social Technology:CRIS)」(センター長:喜連川 優 NII所長)をNIIの研究施設(*1)として新設しました。

NIIは本センターを拠点として、LINE株式会社(LINE、代表取締役社長:出澤 剛、東京都新宿区)と共同研究を行い、「Robust Intelligence(ロバストインテリジェンス)」と「Social Technology(ソーシャルテクノロジー)」を主軸とした社会課題解決のための強靱(きょうじん)な知識基盤の研究に取り組みます。

NIIとLINEは2017年(平成29年)11月、研究の発展や研究開発業務の強化を図るための共同研究に関する覚書を締結し、2018年4月1日付で共同研究部門(*2)を設置。同時にこの共同研究の実施施設として、NIIに「ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センター」を設置しました。共同研究に必要な経費はLINEが負担します。

NIIは大学共同利用機関(*3)として、全国の大学や研究機関と連携・協力して研究や事業を行っています。本共同研究では、NIIのほか、京都大学、東北大学からも研究者が参加して研究を行います。今後は他機関からの参加の規模を拡大し、より多くの機関の研究者が参加する態勢を作っていく予定です。LINEは所属する研究員やエンジニアを共同研究に参加させるほか、同社のスマートスピーカー「Clova WAVE」および「Clova Friends」の関連技術などの技術提供も予定しています。

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〈図〉共同研究部門の研究範囲のイメージ

本共同研究は、「Robust Intelligence」と「Social Technology」に主眼を置いている点が特色です。常に変化し、多様性のある現実世界の環境に対応する強靱さを兼ね備えた知的能力をもち、社会課題を解決できるような情報技術(IT)の研究開発に取り組んでいきます。具体的には、現在よりも柔軟性を備えたAIや、防災や教育、高齢者や子育て支援など社会課題を解決するためのAIの開発をめざします。

研究施設(センター)

本センターの新設により、NII の研究施設は以下の「16」となりました。

  • 学術ネットワーク研究開発センター(2006年4月設置)
  • 先端ソフトウェア工学・国際研究センター(2008年1月設置)
  • 社会共有知研究センター(同)
  • 量子情報国際研究センター(2010 年11月設置)
  • 知識コンテンツ科学研究センター(2012年4月設置)
  • サイバーフィジカル情報学国際研究センター(2012年10月設置)
  • ビッグデータ数理国際研究センター(同)
  • クラウド基盤研究開発センター(2015年4月設置)
  • データセット共同利用研究開発センター(同)
  • 金融スマートデータ研究センター(2016年2月設置)
  • コグニティブ・イノベーションセンター(同)
  • サイバーセキュリティー研究開発センター(2016年4月設置)
  • オープンサイエンス基盤研究センター(2017年4月設置)
  • システム設計数理国際研究センター(2017年11月設置)
  • 医療ビッグデータ研究センター(同)
  • ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センター(2018年4月)
ニュースリリース(PDF版)


(*1)「研究施設」:特定の専門分野についての研究に専念することを目的に設置される研究施設。
(*2)「共同研究部門」:公益性が高く研究上有意義で優れた成果が期待できる研究部門を民間機関などから受け入れる経費等を活用して設置・運用するための情報・システム研究機構の「共同研究部門制度」を利用して設置。
(*3)「大学共同利用機関」:個別の大学単位では設置や維持が難しい最先端の大型装置をはじめ、大量の学術データや貴重な資料、分析法などを全国の研究者に無償で提供し、個々の大学の枠を越えた共同研究を推進するわが国独自の研究機関。
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