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訃報:古井 貞熙 国立情報学研究所 研究総主幹

pic_furui_20220804.jpg 豊田工業大学シカゴ校元学長、同元理事長、東京工業大学栄誉教授、文化功労者であられました古井貞熙(ふるいさだおき)国立情報学研究所研究総主幹が、2022年(令和4年)7月31日に逝去されました。享年76歳でした。

 古井先生は、1970年(昭和45年)東京大学大学院計数工学専攻を修了し、同年NTT電気通信研究所に入社後、1978-1979年(昭和53-54年)ベル研究所客員研究員、1986年(昭和61年)NTT基礎研究所第四研究室長、1989年(平成元年)NTTヒューマンインタフェース研究所音声情報研究部長、1991年(平成3年)同研究所古井特別研究室長を務められ、1997年(平成9年)からは学術界で、東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻教授、2013年(平成25年)豊田工業大学シカゴ校 (Toyota Technological Institute at Chicago) 学長、2019年(令和元年)同理事長を歴任されました。なお、東京工業大学からは、2011年(平成23年)名誉教授、2017年(平成29年)栄誉教授の称号を授与されておられます。

 その後、2020年(令和2年)に国立情報学研究所研究総主幹に就任され、国立情報学研究所の発展にご尽力をいただきました。

 古井先生は、音声認識、話者認識、音声知覚、音声合成などの研究に従事され、科学技術庁長官賞、文部科学大臣表彰、NHK放送文化賞、大川賞などを受賞されたほか、2006年(平成18年)には紫綬褒章を受章、2016(平成28年)には文化功労者として表彰されておられます。また、IEEE、ISCA(International Speech Communication Association)、電子情報通信学会、日本音響学会などより功績賞、業績賞、論文賞など受賞され、IEEE、米国音響学会、ISCAおよび電子情報通信学会Fellow、ISCA、APSIPA (Asia Pacific Signal and Information Processing Association)および日本音響学会会長、国内外の学会誌の編集長なども歴任されました。

 国立情報学研究所では研究総主幹として、教員・研究者にアドバイスをされたり、人事関連委員会では大所高所からの意見を述べられるなど、2年半弱という短い期間でしたが、教員・研究者の立場から温かいご指導・ご助言をなされました。また、米国での大学執行・監督経験に基づく提言・問題点の指摘等をされるなど、研究所運営にも多大なご貢献をされました。

 ここに先生のこれまでのご功績に対して、深く敬意と感謝の意を表すとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

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