NII Today 第85号
Sep. 2019No.85

フェイクに挑む不正な情報を見抜くために

フェイク(虚偽)と総称される、悪意を持って加工された画像や音声、投稿がインターネット上で増え続けています。誤った判断や情報セキュリティの無効化、プライバシー侵害につながることもあり、社会の脅威となっています。国立情報学研究所の越前 功教授、山岸順一教授、ワン シン特任助教、房福明特任研究員らは、攻撃者に先んじて攻撃方法を推測し、機械学習などを駆使しながら防御策を見いだしています。世界の研究者と連携し、必要なデータを持ち寄るなどして難問に挑んでいます。

CONTENTS

Interview

世界の研究者とチームを組んで 増え続けるフェイク情報と闘う

攻撃に備え、先回りして研究開発

フェイク(虚偽)と総称される、悪意を持って加工された画像や音声、投稿がインターネット上で増え続けている。誤った判断や情報セキュリティの無効化、プライバシー侵害につながることもあり、社会の脅威である。
国立情報学研究所の越前 功教授、山岸順一教授、ワン シン特任助教、房 福明特任研究員らは、攻撃者に先んじて攻撃方法を推測し、機械学習などを駆使しながら防御策を見いだしている。
世界の研究者と連携し、必要なデータを持ち寄るなどして難問に挑む。

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Interview

ネット言説の信頼性評価に挑む

ファクトチェック・イニシアティブでの取り組みと研究の意義

東北大学の乾 健太郎教授は、自然言語処理の技術を用い、ネットで流通する言説の信頼性を判別する研究に取り組んできた。数年前からは、特定非営利活動法人ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ、瀬川至朗理事長)の活動に参加、ジャーナリストと連携して活動の幅を広げてきた。「ネット上で加速度的に拡散する情報の信頼性検証は情報科学にとっても重要な関心事だ」と話す。

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Article

研究不正の反省から 独自の対策システムを開発

論文に関わる全ての研究データをアップロードして保管

17の研究室、約200人の教員・学生からなる基礎生物学の研究拠点である東京大学定量生命科学研究所。設立のきっかけは、その前身の研究所で発生した2件の研究不正だった。不正対策の取り組みについて、同研究所の泊 幸秀教授と須谷尚史講師、国立情報学研究所の込山悠介助教に話を聞いた。

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Essay

「情報操作からSNSを守れ」

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NII Today 第85号

NII Today 第85号

2019年9月発行

・世界の研究者とチームを組んで 増え続けるフェイク情報と闘う
・ネット言説の信頼性評価に挑む
・研究不正の反省から 独自の対策システムを開発
・「情報操作からSNSを守れ」

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