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CiNii Booksに新機能/新日本古典籍総合データベースと連携/古典籍の本文画像公開ページに直接アクセス

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大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NII、所長:喜連川 優、東京都千代田区)は10月27日、大学図書館に所蔵された本の情報検索サービス「CiNii(サイニィ) Books」に、大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館が同日正式公開した「新日本古典籍総合データベース」と連携する新機能を追加しました。これにより、CiNii Booksの利用者は、CiNii Booksの検索結果画面から新日本古典籍総合データベースで公開されている古典籍の本文画像公開ページに直接アクセスして閲覧することが可能になります。

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〈図〉CiNii Booksの検索結果画面で新日本古典籍総合データベースへのリンクをクリックすると、同データベースの本文画像公開ページに直接移動可能

「CiNii Books」は、日本国内の大学図書館などが所蔵する本(図書や雑誌など)の情報検索サービスです。NIIが運用する目録システム(NACSIS-CAT)(*1)に蓄積されてきた国内の大学図書館など約1300館が所蔵する約1千万件以上(のべ1億冊以上)の本の情報や、約150万件の著者の情報を検索することができます。

「新日本古典籍総合データベース」(*2)は、国文学研究資料館(国文研)を中心にNIIや国内外の大学・研究機関が連携して取り組む文部科学省の大規模学術フロンティア促進事業「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画(歴史的典籍NW事業)」(*3)において国文研が構築しています。国文研が蓄積した書誌(本の情報)と国内外の機関が所蔵する古典籍(江戸時代以前の書物)のデジタル画像を収録し、だれでもインターネット経由で多彩な方法で高精細画像を検索できる唯一の日本古典籍のポータルサイトです。

これまでは、CiNii Booksでの検索結果をもとに所蔵する図書館に足を運んで実物の古典籍を閲覧したり、改めて新日本古典籍総合データベースで本文画像を検索したりする必要がありました。今回の連携機能の追加により、新日本古典籍総合データベースに収録されている本文画像のうち、CiNii Booksに書誌データが登録されている約2千件の本文データへのリンクがCiNii Booksの検索結果画面に表示されるようになり、ワンクリックで古典籍の本文画像を閲覧できます。また、新日本古典籍総合データベースにもCiNii Booksを利用して書名を検索するリンクが設けられています。

今回のように電子化された本文へのリンクを検索結果として表示する連携は、独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所が運用する「全国遺跡報告総覧」(*4) 国立国会図書館デジタルコレクション、米国の大学図書館を中心とした電子化プロジェクト「HathiTrust Digital Library」(*5)との間でも実施しています。

NIIが所属する情報・システム研究機構は本年7月、国文学研究資料館などが構成する人間文化研究機構と連携・協力を推進する協定を締結しました。包括的な法人間の協定で連携体制を前進させ、人文学の膨大かつ貴重な歴史的資料のデータ化、解析、利活用の実現に取り組んでいきます。同機構 データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター(センター長:NIIコンテンツ科学研究系准教授 北本 朝展)のサイトでは、国文研との連携により、一作品をまるごとオープンデータセットとしてダウンロードできます。

NIIは研究と事業を両輪として活動に取り組んでおり、大学などの教育研究機関や学会などの学術コミュニティーとの連携をベースに、学術コミュニティーが必要とする学術論文や図書、データベースなどの学術コンテンツを確保・形成し、新たな価値を付加して世の中に広く発信する次世代学術コンテンツ基盤の構築を進めています。NIIは今後もより高品質で利便性が高く、オープンな次世代学術コンテンツ基盤の構築に取り組んでいきます。

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(*1)目録システム(NACSIS-CAT): NIIが提供する目録所在情報サービスの一つ。全国の大学図書館などにどのような学術文献(図書・雑誌)が所蔵されているかが即座に分かる総合目録データベース。データベースを効率的に形成するため、標準的な目録データ(MARC)を参照する機能を備え、全国の大学図書館などによるオンラインの共同分担入力が行われている。https://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/cat/
(*2)「新日本古典籍総合データベース」: 詳細は10月27日付の国文研プレスリリース「日本古典籍のポータルサイト 正式公開へ」参照。
(*3)「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」: 文部科学省が2012年度より学術研究の大型プロジェクトへの安定的・継続的な支援を図るべく創設した「大規模学術フロンティア促進事業」で推進する10プロジェクトの一つ。計画期間は2014年度~2023年度。
(*4)「全国遺跡報告総覧」: 埋蔵文化財の発掘調査報告書を全文電子化して、インターネット上で検索・閲覧できるようにした電子書庫。NIIの最先端学術情報基盤(CSI)整備事業の委託を受け、2008年度~2012年度の5年間に、全国の国立大学21校が連携して取り組んだ「全国遺跡資料リポジトリ・プロジェクト」によって構築された「遺跡資料リポジトリ」のシステムとコンテンツを、奈良文化財研究所が引き継いで運用している。委託事業期間に約1万4千冊の報告書を電子化した。
(*5)「HathiTrust Digital Library」: 人文・社会科学から自然科学までの全学問分野で英語を中心としたさまざまな言語の図書や雑誌の本文が閲覧可能。CiNii Booksとの連携については、2016年11月2日付のニュースリリース「CiNii Booksに新機能/米HathiTrust Digital Libraryと連携/電子版の本文データへの直接アクセスが可能に」参照。
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