イベント / EVENT
大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」
2020年4月以降、新型コロナウイルス感染症の影響により、大学等においては遠隔講義に関する検討がなされてきました。国立情報学研究所ならびに大学の情報環境のあり方検討会では、大学等における遠隔授業や教育DX等に関する情報を共有することを目的に、2020年3月末より週1回から隔週のペースで、大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」(「4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム」から名称変更)を継続的に開催しています。
大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」
【第102回】 大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」(7/22オンライン開催)
開催日時 2026年7月22日(水)10:30 -
共催 国立情報学研究所 大学の情報環境のあり方検討会
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構
本講演は終了いたしました。
プログラム
- 10:30 はじめに
1.「はじめに」
喜連川 優 情報・システム研究機構長 - 10:32 生成AI
2.「AIを介した言語教育における「協働」の再考:学習者と教師は実際に何をしているのか」
Glenn Stockwell 香港教育大学 言語学・現代言語研究学科 教授・学科長代理
| 資料
概要生成AIの普及に伴い、言語教育の場では「AIとの協働」という語が広く用いられるようになった。しかし、学習者や教師が実際にAIとどのように関わっているのかは、十分に検証されてきたとはいえない。本講演では、協働を七つの基準から捉える枠組みを示し、それに基づく実証データから、学習者の関与のあり方に大きな差があることを明らかにする。AIの出力をそのまま受け入れる学習者もいれば、批判的に検討し書き直す学習者もいる。教師の実践においても同様の傾向がみられた。これらの結果は、AIとの関係の多くが協働ではなく一方向的な利用にとどまっている可能性を示唆する。言語教育において協働をどう捉え直すべきかを議論したい。- 11:07 生成AI
3.「Festival of Learning 2026のPanel 「Creating Infrastructure that Strengthens the Quality and Impact of Educational Research」の概要」
緒方 広明 京都大学 学術情報メディアセンター長・教授
| 映像 資料
概要Festival of Learning 2026はAIED, EDM, Learning@Scaleの3つの会議が合同で7月上旬にソウルで開催された。今回は、その中のパネルの概要について紹介する。 教育研究の規模拡大や迅速な知見の共有には、強固なインフラが不可欠です。AI教育のベンチマーク、データマイニングの安全なデータアクセスなどの技術面に加え、データガバナンスやプライバシー保護といった社会技術的側面も求められます。本パネルでは国際的なパネリストを迎え、インフラの重要性、必要な枠組み、教育関係者や政策立案者との連携、今後、実現すべき成果について議論する。
生成AIによる要約国際会議「Festival of Learning 2024」の合同パネルにおける、教育インフラの重要性に関する報告である。従来の教育工学で散見されたシステムを「作っては捨てる」開発から脱却し、大規模な実践と持続的な現場支援を支えるソフトウェアやデータ、ガバナンスといったインフラ整備の不可欠性が示された。
パネルでは 4 名の登壇者が具体的な取り組みを共有した。日本からは学習ログ分析基盤「LEAF」と生成 AI を連携させた個別最適な支援が紹介され、アメリカからはチュータリングデータの共有や匿名化を行うオープンソースプラットフォームが提示された。また、スイスからは教員との共同デザインによるマルチエージェント型 AI フィードバックシステム、オーストラリアからは看護教育における 10 年間のマルチモーダルデータ活用と大学独自の安全な AI インフラ構築プロジェクトが報告された。
質の高い教育 AI の構築には良質なデータと社会的基盤が不可欠であり、国や地域の文化、現場の多様なニーズに応じたインフラを整備していく重要性が強調されている。- 11:32 生成AI
4.「LLMは何をどのように記憶しているか」
乾 健太郎 ムハンマド・ビン・ザイード人工知能大学(MBZUAI, UAE)・教授
| 映像 資料
概要大規模言語モデル(LLM)はデータから学習した広範な知識を使って推論し、問いに答えることができる。それらの知識は、モデルの内部のどこにどのように格納され、どのような仕組みで推論に使われるのだろうか。概念や数値、ものの属性がどのようなパターンとしてモデル内部に記憶されているかなど、一定の理解が進んだ領域がある一方、より広範な常識や専門知識の記憶・活用の仕組み、失敗のメカニズムなど、分かっていないことの方がはるかに多い。本講演では、こうしたLLMの内部機序を解明する研究(mechanistic interpretability)の現在地を紹介する。
生成AIによる要約LLM(大規模言語モデル)の内部メカニズム解明に関する研究動向と課題についての報告である。ベンチマーク性能の向上とモデルの本当の「理解」は同義ではなく、LLMがどのように言語や世界を理解しているかを解明するため内部表現の研究が進められている。 分析の結果、有名人の生まれ年などの数値属性や名前の表記揺れ、上位下位などの階層概念といった比較的単純な知識については、内部に規則的で滑らかな構造が存在することが確認された。また、この内部表現に介入・操作することでモデルの出力が変化することから、単なる副産物ではなく実際の応答生成に利用されていることも明らかとなった。 一方で、因果関係や否定、行為の手順といった複雑な知識の表現構造は未解明である。さらに、内部状態を「読み取る(プロビング)」ことと、出力動作を自在に「制御する(ステアリング)」ことの間には依然として大きな隔たりがある。神経科学における過度な単純化の歴史と同様に、理解しやすい一面のみを捉えている可能性も否定できない。LLMの信頼性確保に向け、理論と実証の両面から内部メカニズムの解明を進める重要性が示されている。- 11:57 生成AI
5.「北海道大学における研究DX・AX推進 〜新たな知を生成する基盤の構築〜」
棟朝 雅晴 北海道大学 副理事・情報基盤センター長・教授
| 映像 資料
概要北海道大学においては、HU VISION 2030において、国際競争力を有する先進的な情報環境を整備し、人工知能技術の展開やデータ駆動型研究の推進など、デジタル技術を最大限活用した研究手法の改革を加速させる、としており、情報基盤センターを中心に、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)における研究DX基盤システム(HUCIEP)の整備、学際大規模計算機システムのGPU導入・拡充、知識生成基盤研究部門の新設によるAI技術支援などの取り組みを行っている。本講演では、本学における研究DX・AX・データ基盤の現状と今後の方向性も含め、関連する取り組みについて紹介する。
生成AIによる要約北海道大学における「知識生成基盤」の構築に向けた取り組みに関する報告である。大学の果たすべき新たな知の生成と社会還元を目指し、同大学では従来のネットワークやセキュリティといった情報インフラの整備にとどまらず、新たな「知」を生み出すために必要となる、研究データの収集から公開に至るライフサイクル全体を一貫して支援する「知識生成基盤」の整備を進めている。
具体的には、情報基盤センターに「知識生成基盤研究部門」を新設し、AI の専門家とデータ管理者が一体となって研究現場を多角的に支援する体制を構築した。さらに、地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)を活用して超高速ストレージやプライベートAI環境からなる「研究DX基盤システム(HUCIEP」を導入したほか、J-PEAKS担当教員が農林水産分野をはじめとする研究現場へ直接足を運ぶことで、データ解析や管理に関するきめ細やかなコンサルティングを行なっている。今後は、現場のエッジデバイスからプライベートクラウド、そしてスパコン(HPC)までを滑らかに連携させる「Edge-Cloud-HPC 連続体」の実現を目指していく構想である。単なるシステムの導入にとどまらず、人による細やかな現場支援と全学的なガバナンスを融合させることにより、持続的に新たな知を生み出し続ける大学環境の確立を図っていく。- 12:22
6.「ディスカッション」- 12:42
おわりに
喜連川 優 情報・システム研究機構長第100回記念賞 投票サイト(10月16日(金)まで)投票ご協力のお願い
100回記念賞 ― みんなで選ぶ賞
2020年から6年間、740を超える発表が生まれました。100回の節目に、ぜひあなたの「これが良かった」という一票を聞かせてください。ご投票の結果は選考委員会の審議に活かし、受賞発表を決定します。奮ってご投票ください。
第100回記念投票サイトはこちら生成AI利用経験アンケート調査 ご協力のお願い
教育機関DXシンポで取り上げた生成AIについて、経験談を集約することでその能力と限界を明らかにすることを目的としたアンケート調査を実施いたします。アンケートの結果は匿名化し、出来るだけ本教育DXのコミュニティで共有いたしたく、こうした生成AIを用いた経験談のご提供をお願いいたします。
https://nii.qualtrics.com/jfe/form/SV_39Gc0qluKEvgsRg
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国立情報学研究所
大学等におけるオンライン教育とデジタル変革に関するサイバーシンポジウム「教育機関DXシンポ」」運営担当
dc-sympo[at]nii.ac.jp参考情報
- これまで開催した本シンポジウムの講演資料と映像が検索できます
教育機関DXシンポアーカイブズ - これまで開催した本シンポジウムのプログラム一覧です
「教育機関DXシンポ」過去開催一覧 - 通信量に配慮した授業の実施・設計手法のご案内です
「データダイエットへの協力のお願い:遠隔授業を主催される先生方へ」(2020/05/07)
- 11:07 生成AI
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