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内容 |
講師 |
発表資料 |
ビデオ映像 |
ドキュメント |
10:30-10:35 |
開会挨拶 |
林 和弘
(科学技術・学術政策研究所) |
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10:35-10:40 |
趣旨説明 |
蔵川 圭
(国立情報学研究所) |
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10:40-11:25 |
基調講演
オープンサイエンスを真に理解する :その有益性の潜在能力,脆弱性,機能的パフォーマンスの問題,これらの解決策を講じない方法
[講演要旨] |
Paul A. David
(Stanford University) |
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11:25-11:30 |
休憩 |
11:30-12:00 |
基調講演
データ駆動型の科学研究エコシステムとしてのオープンサイエンス -過去のコミュニティ実践事例と日本の視点
[講演要旨] |
村山 泰啓
(情報通信研究機構/ICSU-World Data System) |

 この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
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12:00-12:20 |
質疑応答・ショートディスカッション
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【モデレーター】 林 和弘 (科学技術・学術政策研究所)
Paul A. David
(Stanford University)
村山 泰啓
(情報通信研究機構/ICSU-World Data System) |
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12:20-13:20 |
休憩 |
13:20-14:05 |
基調講演
オープンリサーチを可能にするには
[講演要旨] |
Heather Joseph
(SPARC North America) |

 この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
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14:05-14:10 |
休憩 |
14:10-14:35 |
デジタル時代の研究プロセスと大学,大学図書館における支援のあり方
[講演要旨] |
倉田 敬子
(慶應義塾大学文学部) |

この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
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14:35-15:00 |
デジタル化時代の研究者のために図書館が構築すべき学術情報環境
[講演要旨] |
市古 みどり
(慶應義塾大学三田メディアセンター) |

この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
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15:00-15:20 |
質疑応答・ショートディスカッション
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【モデレーター】 林 和弘 (科学技術・学術政策研究所)
Heather Joseph
(SPARC North America)
倉田 敬子
(慶應義塾大学文学部)
市古 みどり
(慶應義塾大学三田メディアセンター) |
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15:20-15:35 |
休憩 |
15:35-16:50 |
パネルディスカッション
モデレーターより: 討論への問題提起:オープンサイエンスの知識論を考える
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【モデレーター】
深貝 保則
(横浜国立大学大学院 国際社会科学研究院)
【パネリスト】
Paul A. David
(Stanford University)
村山 泰啓
(情報通信研究機構/ICSU-World Data System)
Heather Joseph
(SPARC North America)
倉田 敬子
(慶應義塾大学文学部)
市古 みどり
(慶應義塾大学三田メディアセンター)
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深貝氏資料
この 作品 は クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。
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16:50-17:00 |
閉会挨拶 |
武田 英明
(国立情報学研究所)
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参加申込 |
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会場定員に達しましたため,受付は終了いたしました。多数のお申込み誠にありがとうございました。 今回ご参加いただけなかった方は,恐縮ですが終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。
※申込後,数日経っても返信が届かない場合や,キャンセルご希望の場合は下記へお問い合わせください。
※ご連絡いただいた個人情報は,国立情報学研究所主催イベント等のご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。 |
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申込期限: 平成30年2月19日(月) |
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定員: 70名 |
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- 動画中継を行う予定です。詳細は当日までに,Webサイトにてお知らせします。
なお会場の通信環境によっては,中継中断の可能性もございますのでご了承ください。
- 動画中継をご利用の場合はお申し込みの必要はございません。
- 会場の都合により,申込期限の2/19(月)より前に受付を締め切る場合がございますのでご了承ください。
- 締め切り後に参加ご希望の方は,恐縮ですが当日の動画中継をご利用いただくともに,終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。
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お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2375 |
◇Paul A. David (Stanford University)
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スタンフォード大学経済学名誉教授,同経済政策研究所シニアフェロー。オックスフォード大学経済学・経済史名誉教授,同オールソウルズカレッジ名誉フェロー,オックスフォードインターネット研究所シニアフェロー。これまでに150件以上の雑誌論文を発表し,雑誌編集にも寄与,Technical Choice, Innovation and Economic Growth (1975),The Economic Future in Historical Perspective (2003)を含む複数の図書の著者であり編者である。数量経済史の先駆者のひとりであり,アメリカ経済史,経済歴史人口統計学,科学技術経済学の分野において幅広く貢献してきたことで世界的に知られている。 主な研究テーマは経路依存性(ミクロ・マクロ経済現象における歴史的な出来事の持続的な影響)を生じさせる条件の調査研究である。現代経済政策研究の2つの主な領域は過去20年の彼の成果に置いて明らかになっている。一つは情報技術の標準化とネット業界の進展,もう一つは公共部門における科学研究の資金援助と管理上の法的機関と社会規範の影響,公共と民間部門のR&Dの関係である。最近はフリーオープンソースソフトウェアの組織,性能,実行可能性についての国際研究プロジェクトを率いている。
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◇村山 泰啓 (情報通信研究機構/ICSU-World Data System)
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国立研究開発法人情報通信研究機構ソーシャルイノベーションユニット戦略的プログラムオフィス研究統括(現職)。ICSU-WDS (World Data System)国際科学委員会ex officio委員,日本学術会議連携会員,国立極地研究所南極観測審議委員会委員および重点観測専門部会長,国立国会図書館科学技術情報整備審議会委員を務める。1999-2006年は北極域アラスカにおける上層大気観測日米共同研究計画の日本側リーダーを務めた。内閣府「国際動向を踏まえたオープンサイエンスの推進に関する検討会」委員,欧州委員会「欧州オープンサイエンスクラウド高級専門委員会」委員,首都大学東京非常勤講師,公益社団法人日本地球惑星科学連合理事,京都大学生存圏研究所客員教授,などを歴任。文部科学大臣表彰科学技術賞受賞(2007年)。京都大学工学博士(1993年)。
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◇Heather Joseph (SPARC North America)
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2005年からSPARCエグゼクティブディレクター。就任以来,電子文献,データ,教育資源のオープンシェアリングための新しいモデルづくりを支援することにSPARC事業の重心をおいてきた。その指導力を発揮し,SPARCは効果的なオープンアクセスポリシーと実践を啓発する国際的指導力をもつ団体として広く知られるようになった。ワシントンDCを拠点として,オープン化政策に関する課題に取り組むアメリカ合衆国の政策立案者らのアドバイザーとして日ごろから活動している。Commerce Data Advisory Councilのメンバーとしては,オープンデータに関する政策について米商務長官に助言する立場にある。また国立衛生研究所,2016年オープンデータに関する大統領移行チーム,米国科学アカデミーに対しても同様の役割を担っている。
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◇倉田 敬子 (慶應義塾大学文学部)
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1987年慶應義塾大学文学研究科博士課程修了。1988年慶應義塾大学文学部図書館・情報学科助手,1993年同助教授,2001年から文学部図書館・情報学専攻教授。専門は学術コミュニケーション,特に情報メディアのデジタル化,オープンアクセス,研究データに関心を持っている。著者に『学術情報流通とオープンアクセス』(勁草書房)など。2008年度日本図書館情報学会賞授賞,2010年科学技術への顕著な貢献2010(ナイスステップな研究者)選定。SPARC Japan 運営委員会委員。
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◇市古 みどり
(慶應義塾大学三田メディアセンター)
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三田メディアセンター事務長。信濃町(医学),理工学および日吉メディアセンター事務長を経て現職。JUSTICE運営委員会委員長。SPARC Japan運営委員会委員。
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◇深貝 保則 (横浜国立大学大学院 国際社会科学研究院)
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横浜国立大学国際社会科学研究院教授。1983年,東京大学大学院経済学研究科単位修得退学。山形大学,神奈川大学,東京都立大学を経て2005年より横浜国立大学に所属。2014-2015年度に附属図書館長。専門は経済思想史,社会倫理学。2014年に,20年ぶりに日本で開催となった国際功利主義学会大会を主催。存続のオイコノミアなどのテーマに加えて,最近,デジタル・ヒューマニティーズを活かしたアナログ人文知の可能性を考えている。『大学図書館研究』第107号(2017年12月)に「「知」のメディア,科学の制度化,そしてオープンサイエンス(1)」を掲載 (DOI: https://doi.org/10.20722/jcul.1701)。目下はその続編で格闘中……。SPARC Japan 運営委員会委員。
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◇林 和弘 (科学技術・学術政策研究所)
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1995年ごろより日本化学会の英文誌の電子ジャーナル化と事業化を大学院時代のアルバイトを端緒に行う。電子投稿査読,XML出版,J- STAGEの改善,電子ジャーナル事業の確立と宣伝活動など,幅広いフェーズで実務に基づき考察と改善を加え,当該誌を世界最速クラスで発行する電子ジャーナルに整え,2005年にはオープンアクセス対応を開始し,電子書籍(ePub)対応の技術立証も行った。その経験を生かして日本学術会議,SPARC Japanなどを通じて日本発の情報発信をより魅力的にするための活動を行い,電子ジャーナルの将来と次世代の研究者コミュニケーションのあり方についても興味を持つ。2012年より文部科学省科学技術・政策研究所において政策科学研究に取り組んでおり,科学技術予測調査に加えてオープンサイエンスのあり方と政策づくりに関する調査研究に取り組んでいる。現在,内閣府,G7科学技術大臣会合,OECDのプロジェクトにおけるオープンサイエンス専門家として活動。SPARC Japan運営委員会委員。
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◆オープンサイエンスを真に理解する:その有益性の潜在能力,脆弱性,機能的パフォーマンスの問題,これらの解決策を講じない方法
(Paul A. David)
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講演では「オープンサイエンス」の正しい意味について三つの関連する要点について述べる。それは持続可能な経済成長のための潜在的機能,この現代の社会制度の不本意なパフォーマンスの本質と原因,それにこれらの問題の改善に取り組むことを避ける方法である。これらの了解事項のもとに,科学技術政策についての現代の議論や決定に必要な基準を提供する。 第一に,「オープンサイエンス」は機能的に区別されたサブコミュニティの行動的相互作用を伴う多次元動的プロセスとして最もよく理解されている。ここでいうサブコミュニティとは,教育者,理論・実証研究者,読者,執筆者,評論家,研究資金提供公共機関と民間企業組織,出版者,公文書保管者,雑誌・書籍編集者,および査読者を指す。これらのサブコミュニティは,それぞれがローカルであっても国際的であっても,外部から押し付けられたりすることも,何ら独立した執行力もない関連規範的構造を有する。サブコミュニティの範囲内で,あるいは少なくともその国際的な範囲内で最も一般的になることで,「オープンサイエンスの規範」は最も十分に説明され,親しまれるものとなってきている。従って,機能的なパフォーマンスが個々の規範を遵守する可能性およびより広く理解され評価されるべき規範順守による相互作用の結果を簡単に見直すことから始める必要がある。 第二に,「オープンサイエンス」のプロセスは,科学資源がその運用規範に沿った方法によりミクロレベルで配分されるようにマクロ動学レベルで機能し,また競争の厳しい市場ベースの資源分配効率において有益なミクロレベルでの仕組みを補完する配分効果を生み出すことも期待できる。結びついたサブシステムが引き起こす可能性のある(地球温暖化など)「負の外部性」による弊害がないのであれば,持続可能な経済成長をもたらすためにサブシステムの相互依存的行為に依存することができる。これを理解することは,科学技術政策戦略と手段的戦術の選択が寄るべき基盤となる。 第三に,すべての人間社会のシステムのように,規範がはっきりと示されているところではどこでも,従って研究室や企業のオフィスでも個人の逸脱行為は予想できる。同様に,制度および組織設計の失敗は,これらの法社会組織体の指導者たちが広める規範となる指針を歪めてしまう。従って,指導者たちは,一方ではコストのかかる市場での失敗に対処するための,また他方では,相互に等しく権限をもった上での信頼の礎を損なわないように,またサブシステムの知識を生成し,普及させる機関の内部是正能力を超えないように個人の科学的不正行為の広がりを抑えるための継続的な是正措置を求めている。オープンサイエンスの構造的機能は歴史的に発展してきており,その過去の制度化されたレガシーの存続は,現代の機能不全の結果の発生源である可能性がある。しかし,後に制度によるレガシーは,特に教育科学研究活動において「フリーオープンソースソフトウェア」を導入し成功して一般的に認められたことで,レガシーを時代遅れのものとし,また科学的活動のあらゆる面でソフトウェアを実装した「開示性」により容易に置き換えられるようになったという曖昧な理由で早急に処分されるべきではない。オープンサイエンス・プロセスの必然による人間の社会性と,アルゴリズム情報プロセスの限界を理解することで,私たちがオープンサイエンス・システムの仕組みにおいて直面する厄介なパフォーマンスの問題は,伝達,知識を共有する人的要因のための「オープン」コンピューター・アルゴリズムの統合型アレイを取り換えて容易に問題を「解決」できる性質のものではない,という誤った考えを速やかに払拭する。
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