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データダイエットへの協力のお願い:遠隔授業を主催される先生方へ

 情報通信回線は全国民が共有する有限の資源です。通信量が情報通信回線の限界を超えるとすべての利用者が大きな影響を受けます。1600万人の生徒・学生が、この世界的な災禍の中でも十分な学習ができるように、「データダイエット」に協力しましょう。

  1. オンライン授業は通信量(データ量)が極力小さくなるように工夫しましょう。
  2. 空いた通信回線の容量は、初等中等教育や新入生教育等Face-to-Faceが必要となる場合や障がい者への合理的配慮など必須の分野へ使ってもらいましょう。

通信量に配慮した授業の実施・設計手法

  1. 先生が話す映像を送信する必要はありません。講義中、自分の顔や書画カメラを動画で常時流しておいたりすると通信量は多くなります。学生のカメラもオンにし続けると通信量が増えます。不要なカメラはオフしましょう。
  2. 画面共有による資料提供中心の授業は通信量が大幅に少なくなります。先生が黒板の前で動き回る授業はデータ量が非常に増えます。
  3. そもそも授業の全ての部分をライブで行う必要はありません。授業時間を、
    • 教員と学生との双方向のやり取りを行う(ライブ)部分
    • 教員からの一方向の情報伝達の部分
    • 学生が問題を解くなどの主体的な学びを行う部分
    に分けて設計し、双方向のやり取りを行う部分を短くすることも可能です。
  4. 教員からの一方向の情報伝達の部分は事前に録画し、ネットワークの空いている時間帯、早朝などにダウンロードを指示することも出来ます。予約してダウンロードさせることもできます。
  5. 学生が問題を解くなどの主体的な学びを行う部分はネットワークにつなぐ必要もありません。

提言者

4月からの大学等遠隔授業に関する取組状況共有サイバーシンポジウム実行委員会

棟朝 雅晴(北海道大学情報基盤センター長)
菅沼 拓夫(東北大学サイバーサイエンスセンター長)
田浦 健次朗(東京大学情報基盤センター長)
森 健策(名古屋大学情報基盤センター長)
喜多 一(京都大学情報環境機構長)
下條 真司(大阪大学サイバーメディアセンター長)
小野 謙二(九州大学情報基盤研究開発センター長)
安浦 寛人(九州大学理事・副学長/大学ICT推進協議会(AXIES)元会長)
深澤 良彰(早稲田大学図書館長・理工学術院教授/大学ICT推進協議会 (AXIES)会長)
青木 孝文 (東北大学理事・副学長)

専門家有志

竹村 治雄(大阪大学サイバーメディアセンター教授)
緒方 広明(京都大学学術情報メディアセンター教授)
島田 敬士(九州大学大学院システム情報科学研究院教授)
重田 勝介(北海道大学情報基盤センター准教授・高等教育推進機構 オープンエデュケーションセンター副センター長)
相澤 清晴(東京大学情報理工学系研究科教授、前文部科学官、映像情報メディア学会会長)
黒橋 禎夫(京都大学大学院情報学研究科教授、文部科学官)
喜連川 優(国立情報学研究所所長)
漆谷 重雄(国立情報学研究所副所長)
合田 憲人(国立情報学研究所教授, クラウド基盤研究開発センター長)
高倉 弘喜(国立情報学研究所教授, サイバーセキュリティ研究開発センター長)

2020年5月7日公開
2020年11月9日改訂

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