イベント / EVENT

平成29年度 第5回 レポート

通信インフラの歴史と「SINET」を紹介

pic_report_kurimoto2.jpg国立情報学研究所は11月16日、平成29年度 市民講座「情報学最前線」第5回を開催しました。今回は、アーキテクチャ科学研究系 栗本 崇 准教授が「時代を映すインフラ -電話から学術情報ネットワークSINET-」をテーマに講義しました。

栗本准教授はまず、1960年代のアナログ電話時代と自動電話交換機の導入、1980年代の電話網のデジタル化とコンピューター通信、1990年代のポケベル、PHS、携帯電話といった移動通信の普及、そして21世紀の本格的なインターネット時代の到来と、時代とともに変化を遂げてきた情報通信技術と通信インフラについて解説しました。

pic_report_kurimoto1.jpg次に、国立情報学研究所が構築・運用する学術情報ネットワーク(Science Information NETwork:SINET)について説明しました。SINETは、全国850以上の大学や研究機関をつなぐ情報通信ネットワークで、2016年4月からは、全国を100Gbpsの超高速回線で結び、さらに国際回線も増強し、信頼性や機能性を高めた「SINET5」の本格運用を始めました。SINETは、大型実験施設やスパコンなどの共同利用、学術情報の発信、ビッグデータの共有などに利用されており、日本の学術研究を支える重要なインフラとなっています。SINET5の研究開発や運用に関わっている栗本准教授は、「さまざまな実験プロジェクトから寄せられる特殊な要望に応えるため、私たちはいちからネットワークの設計を行っています」と話し、SINETのさらなる機能強化に向けて、LANをクラウドの中に構築するLAN仮想化技術や通信速度の高速化に取り組んでいることなどを紹介しました。

参加者からは、「ネットワークの歴史が興味深かった」「SINETが重要な役割を果たしていると分かった」などの感想が寄せられました。

次回は、12月18日(月)に「ウェブ上の膨大な画像・映像・音楽からの知識発見 -マルチメディア情報で暮らしをもっと楽しく-」と題して、コンテンツ科学研究系 ユ イ 助教が講義します。

*次回(第6回)は当初、12月12日(火)の開催予定でしたが、都合により12月18日(月)に変更になりました。日程以外に変更はありません。

詳細、お申し込みは、https://www.nii.ac.jp/event/shimin/#6th へ。皆様のご参加をお待ちしております。

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