イベント情報
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2020年(令和2年度)
2020年度SPARC Japanセミナー年間予定表

第2回 SPARC Japan セミナー2020
「プレプリントは学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのか?」

日時

2020年12月18日(金)13:00-17:05

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場所

オンライン開催

更新記録

参加申込受付を開始しました。(2020/11/18)
プログラムを更新し,講師紹介講演要旨を公開しました。(2020/11/18)
・ウェブページを公開しました。(2020/11/18)

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アウトライン

【概要】

  プレプリントによる研究成果の迅速な共有は複数の分野で拡がりつつあり,過去のSPARC Japanセミナーでも数回にわたって取り上げてきた。現在,COVID-19を契機としてプレプリントの活用はますます加速している。 さらに,プレプリントを公開するためのプラットフォームとして,arXivなど特定の分野を中心としたサーバのみならず,オープンピアレビューから出版までのフローを含むF1000 Research,Research GateなどのアカデミックSNS,学術出版社が提供するサービスなどが登場している。
  本セミナーでは,多様なプラットフォームによるプレプリント公開の最新動向や目的を共有することによって,プレプリントの方向性を展望する。その際,オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)による『Bibliodiversity(書誌多様性)の形成に向けた行動の呼びかけ』で学術情報流通における多様性の障壁として挙げられた4項目を論点としたい。すなわち,(1)共通言語としての英語の優位性,(2)基盤とサービスの集中,(3) 限定的資金モデル,(4)学術雑誌ベースの評価という偏狭な視点である。
  パネルディスカッションでは,さまざまなプレプリントのあり方を4項目に沿って検討することによって,学術情報流通の多様性をどこまで実現できるのかを議論したい。

【参加対象者】
  図書館員,研究者,URA,学術出版職にある方々

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プログラム
司会: 矢吹 命大 (横浜国立大学大学戦略情報分析室)

時間

内容

講師

発表資料

ビデオ映像

ドキュメント

13:00-13:05

開会挨拶・概要説明

矢吹 命大
(横浜国立大学大学戦略情報分析室)

13:05-13:35

機関リポジトリによるプレプリント公開

河合 将志
(国立情報学研究所 / オープンサイエンス基盤研究センター )



13:35-14:05

研究成果公開のグローバルスタンダードに向けた筑波大学の取り組み

森本 行人
(筑波大学 URA研究戦略推進室)

14:05-14:35

コロナ時代における研究情報発信 – プレプリントに関する出版社の取り組み

アントワーン・ブーケ
(シュプリンガー・ネイチャー(日本))

14:35-14:50

休憩

14:50-15:20

生命科学研究におけるプレプリントやSNS活用の現状と課題

坊農 秀雅
(広島大学 大学院統合生命科学研究科 生命医科学プログラム)

15:20-15:50

Preprint が誘導する研究サイクルの力学考

引原 隆士
(京都大学図書館機構長)

15:50-16:00

休憩

16:00-17:00

パネルディスカッション

【モデレーター】
池内 有為
(文教大学 文学部) 
山形 知実
(北海道大学付属図書館) 

【パネリスト】
河合 将志
(国立情報学研究所 / オープンサイエンス基盤研究センター)

森本 行人
(筑波大学 URA研究戦略推進室)

アントワーン・ブーケ
(シュプリンガー・ネイチャー(日本))

坊農 秀雅
(広島大学 大学院統合生命科学研究科 生命医科学プログラム)

引原 隆士
(京都大学図書館機構長)

17:00-17:05

閉会挨拶

武田 英明
(国立情報学研究所)

 

 
参加費
無料
参加申込
11/18(水) 17時00分より 申込受付を開始しました。

下記「お申し込み」ボタンからお申し込みください(別サイトにとびます)。
申込完了後,Web会議システムへの接続先情報等をお送りいたします。
※ご連絡いただいた個人情報は,国立情報学研究所主催イベント等のご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。
  

お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail sparc-seminar@nii.ac.jp

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講師紹介

◇河合 将志  (国立情報学研究所 / オープンサイエンス基盤研究センター 特任研究員)

大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程修了。オープンサイエンス基盤研究センターではデータ解析を担当しており,システムの利用統計処理などに携わっている。

◇森本 行人  (筑波大学 URA研究戦略推進室 リサーチ・アドミニストレーター(URA))

京都生まれ。関西大学大学院経済学研究科にて博士(経済学)の学位を取得。関西大学URAを経て,2013年度より筑波大学本部URA。2017年に人文社会分野から特許出願(特願2017-138751),2018年にはURA業務の一環として,科研費の奨励研究獲得。

◇アントワーン・ブーケ  (シュプリンガー・ネイチャー(日本)代表取締役社長)

アントワーン・ブーケは,シュプリンガー・ネイチャーのヴァイス・プレジデントとして,東京を拠点に日本,東南アジア,オセアニアのインスティテューショナル・セールスを担当している。アジア太平洋地域の学術出版界で20年以上の経験を持ち,シュプリンガー・ネイチャー(日本)の代表取締役社長も務める。これまでアジア地域の出版プログラムを指揮したほか,日本で医学情報事業を立ち上げた。また,書籍のコミッショニング・エディターとしての経験もある。オーストラリアで生まれ,ブリスベンのグリフィス大学卒業。東京大学で博士号(物理学)を取得。1994年から日本在住。

◇坊農 秀雅  (広島大学 大学院統合生命科学研究科 生命医科学プログラム 特任教授)

理化学研究所,埼玉医科大学を経て,2007年より情報・システム研究機構 ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)にて統合TVや統合データベース講習会AJACSを立ち上げ,日本DNAデータバンク(DDBJ)と連携して第きび塩基配列データ解析技術開発とその利活用を行う。2020年4月より広島大学大学院統合生命科学研究科 特任教授として卓越大学院(ゲノム編集先端人材育成プログラム)でのバイオインフォマティクス教育に取り組みつつ,ゲノム編集データ解析基盤技術の開発とバイオインフォマティクスによる遺伝子機能解析を行う研究室(bonohulab)を立ち上げている。京都大学博士(理学)。

◇引原 隆士  (京都大学図書館機構長)

1997年以来京都大学大学院工学研究科に所属し,現在同電気工学専攻教授。研究分野は非線形力学の工学的応用,計測とシステム制御,パワープロセッシング。2012年以来京都大学図書館機構長として長きに亘り,オープンサイエンスに関わる活動に従事し,2015年にオープンアクセスポリシー,2020年にオープンデータポリシーを機関として取りまとめた。これらの活動を通じて,オープンサイエンスと同時に図書館だけでなく科学技術 活動全般のデジタルトランスフォーメーションを指向している。2016-2018年 arXiv.org MAB。

◇池内 有為  (文教大学 文学部 専任講師)

文教大学文学部専任講師。博士(図書館情報学)。慶應義塾大学法学部卒業(1995年),同文学研究科図書館・情報学修士課程修了(1997年)の後,1997年から2005年までフェリス女学院大学附属図書館勤務。主婦,筑波大学大学院博士後期課程を経て,2019年より現職。専門領域は研究データ共有とオープンサイエンス。日本学術振興会人文学・社会科学データインフラストラクチャー構築推進センター研究員,総合地球科学研究所オープンチームサイエンス共同研究員,2020年度SPARC Japanセミナー企画ワーキングメンバー。

◇山形 知実  (北海道大学附属図書館)

北海道大学附属図書館管理課図書受入担当係員,2020年度SPARC Japanセミナー企画ワーキングメンバー。 大学図書館コンソ―シアム連合(JUSTICE)協力員としてOA2020対応検討チームに所属。主な関心は,オープンアクセスの広がりによる学術情報流通の変転。

◇矢吹 命大  (横浜国立大学大学戦略情報分析室)

2020年度SPARC Japanセミナー企画ワーキングメンバー。横浜国立大学大学戦略情報分析室准教授/研究推進機構リサーチアドミニストレーター。 筑波大学大学院人文社会科学研究科国際政治経済学専攻単位取得退学,修士(国際政治経済学)。筑波大学大学院人文社会系特任研究員として巨大科学を巡る国家間関係の研究に従事した後,2014年横浜国立大学特任教員(講師)・URA。2020年4月より現職。大学戦略情報分析室において大学経営判断を支援する各種情報収集,提言を行うと共に,URAとしては研究力分析,オープンサイエンスの推進に取り組んでいる。
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講演要旨

◆機関リポジトリによるプレプリント公開

   (河合 将志)

本報告では,機関リポジトリによるプレプリント公開の可能性について検討する。具体的には,プレプリントサーバーとしての機能が求められるようになった背景や,実装にあたって見込まれる問題などについて論じる。加えて,機関リポジトリのこうした機能変化が,学術情報流通における書誌多様性に与える影響についても言及する。

◆研究成果公開のグローバルスタンダードに向けた筑波大学の取り組み

   (森本 行人)

人社系研究の成果発信,そして社会との関連づけがより強く求められている中で,筑波大学では国内の人社系の研究成果やそのクオリティを,日本のみならず世界に示すことを目指し,新たな評価指標や研究成果の発信について議論を続けてきました。その成果として学術誌の多様性をはかるiMD (index for Measuring Diversity)を開発し,さらに新たな学術情報の発信手法として11月末にオープンを予定している筑波大学ゲートウェイを用いて,より多くの方に人文知を届けられる仕組みを構築しています。

◆コロナ時代における研究情報発信 – プレプリントに関する出版社の取り組み

   (アントワーン・ブーケ)

研究成果への早期かつ迅速なアクセスは、科学のペースを加速させ、発見を進展させるために重要である。特にコロナ時代において、その重要性は顕著である。そのため、出版社は、研究をできるだけ早くアクセスできるように取り組んでいる。シュプリンガー・ネイチャーのジャーナルは、長きにわたって、プレプリントの共有をサポートしてきた。また、NatureのジャーナルおよびBMCジャーナルは、20年以上も前から、出版前の原稿を共有することへの価値を認識してきた。
シュプリンガー・ネイチャーでは、ジャーナルへの投稿と査読(ピアレビュー)プロセスに、早期共有と透明性の高い査読を統合した革新的なサービス、In Review(イン・レビュー)を導入している。
今回の発表では、コロナ時代における研究出版の変化、プレプリントの長所と短所、およびIn Reviewを通じてどのように研究の早期共有を推進しているかを紹介する。また、どのようにして研究をオープンにしているのか、さまざまなオプションについても解説する。

◆生命科学研究におけるプレプリントやSNS活用の現状と課題

   (坊農 秀雅)

bioRxiv(バイオアーカイブ)をはじめとするプレプリントの活用が生命科学分野においても急速に広まり,演者も海外での学会発表の前にはその発表のプレプリントをアップロードするようにしている。また,ResearchGateに代表される研究者向けのSNSも普及し,それを介した(電子的な)別刷り請求やポスドク申し込みなど,従来の学術コミュニケーションに変革が訪れている。しかしながら,それぞれその情報の質や有償コンテンツの受け渡しなど問題点も多く指摘されている。そこで本講演では演者の実体験を交えながら,その利点と欠点に関して生命科学分野におけるプレプリントとSNSの使われ方の現状を紹介する。

◆Preprint が誘導する研究サイクルの力学考

   (引原 隆士)

arXiv.orgが醸成してきた学術コミュニティにおける内的手段であった preprint が, 既にこの手段の準備があったバイオ系を含む分野において,コロナウイルス感染下の情報共有及び日々変わる状況への議論の手法として脚光を浴びた。このpreprint を含む動きが学術情報流通の新しい手段,もしくは別の手段を生み出すかどうかは,研究のサイクルを生み出す動力学を理解することで,議論することができる。多くのOAムーブメントの位置づけも合わせて,成熟したからこそ考えるべき,日本の今後の研究の多様性と展開を生む必要条件を論じる。

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最終更新日:2020年11月18日