イベント / EVENT

NIIオープンハウス 2018

nii_openhouse2018_poster.jpg

プログラム

Day1 6月22日(金)
  • 11:00〜12:00 湘南会議100回記念シンポジウム
    「How Dagstuhl meetings have changed and remained the same over the years」
    Prof. Raimund Seidel (Scientific Director, Schloss Dagstuhl / Saarland University)
    「The Coq proof assistant: principles, examples and main applications」
    Prof. Pierre Casteran (University of Bordeaux)
    映像 資料
    概要
  • 13:00〜13:20 基調講演 1
    「Society 5.0の実現に向けた国立情報学研究所への期待」
    五神 真 [東京大学総長]
  • 13:20〜14:00 開会式
    所長挨拶・活動報告
    喜連川 優 [国立情報学研究所長]
  • 16:00〜16:30 基調講演 2
    「『目で見て診断する』医療をAIで支援する」
    内田 誠一 [九州大学大学院システム情報科学研究院 教授/国立情報学研究所 客員教授]
    映像
    概要
  • 16:30〜17:00 基調講演 2
    「クラウドを活用した高度学術情報基盤の実現に向けて」
    合田 憲人 [国立情報学研究所アーキテクチャ科学研究系 教授/クラウド基盤研究開発センター センター長]
    映像
    概要
  • 14:30〜15:50 研究成果発表会
    「IoTでインフラを守る ~モニタリング技術の可能性とインフラデータ統合マネジメント基盤~」
    「インフラ構造物モニタリングデータの分析技術」
    高須 淳宏 [国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 教授]
    「チップスケール原子時計による時刻同期計測と応用 -社会インフラと世界遺産構造物の維持管理-」
    倉田 成人 [筑波技術大学 産業技術学部 教授]
    「ソーシャルCPS技術と札幌市スマート除排雪への応用」
    杉本 雅則 [北海道大学大学院情報科学研究科 教授], 猪村 元 [東京大学大学院情報学環 特任講師]
    概要
  • 17:00〜18:00 産官学連携セミナー
    「情報学最前線:産官学連携セミナー」
    越前 功 [国立情報学研究所副所長/情報社会相関研究系教授]
    「テクノロジ・トレンドと制御」
    岸田 昌子[国立情報学研究所情報学プリンシプル研究系 准教授]
    「NIIとのコラボはこんなに魅力?!」
    山岸 順一[国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 准教授]
    概要
  • 10:30〜17:15 アイデアソン
    「SINET5&クラウドアイデアソン」
    鯉渕 道紘[国立情報学研究所アーキテクチャ科学研究系 准教授]
    映像
    概要
Day2 6月23日(土)
  • 13:00〜14:20 NII研究100連発
    MC:武田 英明 [国立情報学研究所情報学プリンシプル研究系 教授]
    MC:大向 一輝 [国立情報学研究所コンテンツ科学研究系 准教授]
    MC:池澤 あやか
    「高速・高機能なマルチメディア・データベースを目指して-大量の動画から知識を紡ぎ出す」
    片山 紀生准教授
    映像
    「「カメラやコンピュータを人の目や脳に近づける-コンピュータビジョンの新たな可能性を拓く」
    鄭 銀強助教
    映像
    「三次元でモノを見る」
    後藤田 洋伸准教授
    映像
    「『生きたことば』をつかまえる-コミュニケーションの現場から言語の常識を突破する」
    坊農 真弓准教授
    映像
    「データから機械学習で知識発見-膨大なデータから役に立つ情報を効率的に見いだす」
    杉山 麿人准教授
    映像
    「プロセッサはまだまだ速くなる」
    五島 正裕教授
    映像
    「スマートなシステム、スマートなディペンダビリティ保証-次世代システムを頼れるものへ」
    石川 冬樹准教授
    映像
    「裁判官の判断をシミュレーション?-人間の推論をコンピュータで実現」
    佐藤 健教授
    映像
    「タフに、そして柔軟に-学術情報ネットワークSINETの提供サービス」
    栗本 崇准教授
    映像
    「ウェブと人工知能の融合-人間の創造性を刺激するコンピュータ」
    武田 英明教授
    映像
    概要
  • 16:00〜17:00/17:10〜18:00 大学院説明会
    概要
  • 14:00〜17:00 中高生のための情報学ワークショップ
    「目指せ 未来の情報オリンピックメダリスト!」
    概要
  • 11:00〜12:00 小学生のための情報学ワークショップ
    「ロボホンでプログラミング」
    概要

デモ・ポスター展示

[A] アーキテクチャ・ソフトウェア/うごかすちから(A1-A19)

A1: ハイエンドデータセンター、スパコンのシステム構成
「水没コンピュータ」
「Graph Golfコンペティション」
「間違えるけど高速なネットワーク」

鯉渕 道紘 | Michihiro Koibuchi

本展示では「水没コンピュータ」「ネットワークトポロジ」「間違えるけど高速なネットワーク」という将来データセンター、スーパーコンピュータに必要となるであろう冷却技術と高速低遅延通信に関する研究について説明します。


A2: 同じ意味を持つ異なる構造のデータに効率的にアクセスするには?
データ相互運用の効率化
加藤 弘之

データの相互運用を促進する一つの方法であるデータ統合は、データ構造の違いを変換で記述します。大規模なデータの相互運用において、この変換が多段となり効率が悪くなります。XMLはデータの交換フォーマットの国際標準であり、XQueryはXMLデータの変換を記述する言語です。これまで未解決であったXQueryで記述された多段の変換を単純化することで、効率的なデータの相互運用が可能となります。


A3: 自律分散ビッグデータの相互運用性の実現
双方向変換の深化による自律分散ビッグデータの相互運用基盤に関する研究
胡 振江

近年ビッグデータの利活用は進んでいますが、データを集中管理する手法はネットワーク技術の点で厳しい局面を迎えています。その打開策としてデータを集めることなく自立分散的にビッグデータの効率的な分析、共有、相互活用を行なう新いソフトウェア基盤技術が求められています。
本研究では、二つのデータベース間での整合性を保証する双方向変換技術を「高信頼、大規模、高効率」の方向へ進化させます。その技術をネットワークに拡張し、正しく効率の良い分散管理手法を実現し、ライブラリとして実装します。そしてその実装を現実の問題に適用し解決することで、応用による実証と提案手法の改善を行います。


A4: 変化している世界を変化しよう
双方向プログラミングの理論と実践
胡 振江

データ同期はモバイルデバイスの時代において重要な問題です。双方向プログラミングは、そのデータ同期問題を効果的に解決するための有効な方法として注目されています。我々は、理論と実践の両方を考慮したいくつかの双方向言語を開発し、双方向プログラミングの理論だけでなく、コンパイラのフロントエンドの構築やXML文書同期などの実用的なアプリケーションを開発しています。


A5: 巨大なグラフの並列処理
Palgol:頂点主体並列グラフ処理のための領域特化言語
胡 振江

The rapid increase of graph data calls for efficient analysis on massive graphs. Pregel is a popular distributed computing model for dealing with large-scale graphs. However, it can be tricky to implement graph algorithms correctly and efficiently in its vertex-centric model, especially when the algorithm has multiple computation stages, complicated data dependencies, or even communication over dynamic internal data structures. We propose a new domain-specific language Palgol to help users handle all of these complexities in Pregel programming, and it also ensures high efficiency even compared with well-optimized hand written code.


A6: やわらかいハードウェアの可能性を探る
再構成可能デバイスを使いやすくする研究
米田 友洋

再構成可能デバイスとしてFPGA(Field Programmable Gate Array)の利用が広まっていますが、実際に大きな回路を実装しようとするとクロック分配にまつわる様々なタイミング制約問題が生じ、設計を難しくしています。そこで、グローバルクロックを使わない非同期式回路技術を組み合わせることで、大規模FPGAの設計を容易化する研究を進めています。


A7: 世界トップレベルの先端ソフトウェア工学の研究・教育・実践を推進
GRACEセンター: 先端ソフトウェア工学・国際研究センター
GRACEセンター | GRACE Center

NII内に設立されたGRACEセンターは、21世紀の「ソフトウェア基盤」を実現するためのソフトウェア工学に関する世界トップレベルの研究センターです。GRACEセンターでは国内外の研究機関との連携のもと、研究・実践・教育を三位一体で運営し、次代の中核となる世界レベルの研究者および技術者を育成することを目指しています。


A8: ソフトウェア技術者の教育プログラム
サイエンスによる知的ものづくりプログラム
トップエスイー

大学と産業界の連携により社会人エンジニアを対象に、モデリングとその手法活用を通して複雑な問題を解決する能力を育成するソフトウェア工学教育プログラムです。


A9: 街のすべてのモノ・ヒトを賢くつなぐ
スマートシティーにおいて市民の「力」を高めるモノとビッグデータのクラウドBigClouT
石川 冬樹

我々は、街における様々な課題をクラウド技術・モノのネットワーク(IoT)・ビッグデータ技術により解決するため、日欧の産学および様々な都市によるプロジェクトに取り組んでいます。これらのプロジェクトでは、街に含まれるあらゆるモノ・コトをつなぎ、様々な情報を集め、適切な制御や情報発信により街の課題を解決するための基盤を提供するとともに、様々な都市において実証実験を行っています。


A10: 機械学習を用いる人工知能の不確かさを工学する
機械学習システムへのソフトウェア工学の進化
石川 冬樹

近年機械学習を用いる人工知能システムの開発が盛んに行われています。機械学習においては、従来のように人が動作規則を定義するのではなく、システムが訓練により動作規則を自動的に得ます。このため「何ができて何ができないか明確にはわからない」不確かさなど、固有の課題があります。これに対し我々は、自動テスト技術や品質保証の議論パターンなどを機械学習システムに適合させる研究開発を行っています。加えて国内の産学により「機械学習工学」とも呼ぶ新しいパラダイムに取り組んでいくためのコミュニティづくりにも取り組んでいます。


A11: 適切な「ぼかし」で、ソフトウェアの複雑さに挑む
ソフトウェアの要件の「ぼかし方」に関する研究
石川 冬樹研究室

ソフトウェアシステムの信頼性を保証するためには、求められる要件を明確化し、それらが満たされることを確認する必要があります。特に近年複雑化するソフトウェアでは信頼性が重要である一方、検証が難しくもあります。我々は、全体の正しさを保ったまま適切な「ぼかし」方をして要件を解きほぐすことに取り組んでいます。
本発表では、リファクタリング、リバースエンジニアリング、近似など様々なアプローチからのぼかし方に関する追求について説明します。


A12: 賢くソフトウェアをつつく・直す
探索・学習によるソフトウェア工学
ERATO-MMSDプロジェクト インテリジェンス協働形式手法グループ

ソフトウェアシステムはますます複雑になっており、その正しさや適切さを実現・確認することが難しくなってきています。我々は、ソフトウェア工学の様々な問題を、探索・学習を用いて解くアプローチに取り組んでいます。賢くポイントを絞り込んだり傾向を学習したりすることにより、効果的・効率的なテスト自動生成やソフトウェアの自動修正を実現します。


A13: 移動体追跡アプリケーション
モバイルエッジコンピューティングにおける移動体追跡アプリケーションのための自己適応型ミドルウェアの開発
合田 憲人研究室

電子デバイスの低価格化およびネットワークの高速化により、様々なIoTセンサーから収集される非構造化データが急速に増加しています。これらのデータを処理するには、ユーザから離れたクラウド側での処理よりも、ユーザの近くのエッジサーバを分散させることで距離を短縮できるエッジコンピューティング(Mobile Edge Computing:MEC)が注目されつつあります。
本研究は、移動体認識・追跡のようなアプリケーションを中心に、追跡システムの使用状況と用途、また追跡対象の位置情報の変化に応じて、写真・映像コンテンツの最構成に特化した自己適応型ミドルウェアを研究・開発し、通信遅延時間や通信コストを大幅にを削減することを目指しています。


A14: 数学からソフトウェア、そしてものづくりへ
ERATO 蓮尾メタ数理システムデザインプロジェクト
システム設計数理国際研究センター

ソフトウェアや集積回路を作るにあたって、満たすべき性質を数学的主張として書き下したり、できたソフトウェアや集積回路がその性質を満たすことを数学的証明によって確かめたりするための手法が「形式手法」です。ここでは証明を扱うための数学、すなわち論理学が大きな役割を果たします。私達のプロジェクトではさらに、形式手法を抽象数学(特に代数学)によって一般化し、応用範囲を自動車などの物理情報システムに拡大することを目指します。


A15: 物理情報システムのモニタリング
実時間モニタリングのオートマトンに基づく読み飛ばしによる高速化された
和賀 正樹

文字列探索におけるFranek-Jennings-Symth法に基づいた、時間パターンマッチングのオンラインアルゴリズムを提案します。提案手法が以前の手法や時間パターンマッチングのツールであるMontre [Ulus, CAV '17]と比べて効果的であることが実験的に判明しました。


A16: 物理情報システム, ハイブリッドシステム, 反例生成, 最適化
タイムステージングによるハイブリッドシステムの反例生成
張 振亜

最適化による反例生成は確率的な最適化のアルゴリズムを使って、エラーのインプットを探し出すことです。本発表ではタイムステージングという簡単なアイディアを利用して、時間依存するシグナルを最適化の工具で分析する可能になります。タイムステージングは、複数の回に反例生成の工具を利用して、益々にインプットシグナルを構造するということです。実験により、本アイデアが現実的な事例において大幅にパフォーマンスを向上させたことを示します。


A17: システムの地図を描いて、クラウドサービスを支える
クラウド基盤の見える化による、確かなシステム運用
先端ICTセンター

簡単に便利に使えるクラウドサービスの裏側は、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークが絡み合う複雑なシステムであり、サービス提供期間中に度々構成が変わります。サービスを維持するためには、システムの変化する構成を見える化するとともに、監視により収集されたデータと対応付け、システムが正常にサービス提供を行えているか把握していなければなりません。所内研究クラウドの運用において、どのようにシステムを把握しているか紹介します。


A18: 作業証跡、再現性、技能移転......情報システム運用の諸問題を一挙に解決
独自拡張したJupyter Notebookによる「実行できる手順書」
クラウド基盤研究開発センター

作業をコード化し作業証跡が自動的に記録される「実行できる手順書」を使って、「LC4RI」と名付けた運用実践に取り組んでいます。「実行できる手順書」の再利用で作業の再現性が担保され、「実行できる手順書」を媒介して技能移転が行えます。また、実践により得られた知見を活用し、「実行できる教科書」による講義演習環境の実現にも取り組んでいます。


A19: インタークラウド
複数のクラウド環境にまたがる分散アプリケーション環境の実現
学認クラウドオンデマンド構築サービス(H30年10月開始予定)
クラウド基盤研究開発センター

「学認クラウドオンデマンド構築サービス」を利用し、テンプレートを用いてゲノム解析等の分散アプリケーション環境の構築ができるようになります。オンデマンドクラウド構築サービスは、コンテナ技術やオーバーレイネットワーク技術、Jupyter notebook等により実現されています。またアプリケーションの実行状況に合わせて、複数のクラウド環境上からサーバーを追加して実行環境を再構成する技術の確立を目指します。


[B] 数理・論理・量子情報/考え方をかんがえる (B1-B4)

B1:口コミによる効果を大きくするには?
口コミ効果の最大化:やってみよう!ゲーム Informania
河原林 健一(ビッグデータ数理国際研究センター)

開店したばかりのレストラン。評判を広げるには、誰をお店に招待したらよいでしょうか?人のつながりを利用した口コミマーケティングは、ネット社会の現代には欠かせない手法です。私たちは、口コミ効果を最大化するアルゴリズムの研究に取り組んでいます。研究をヒントに開発したゲーム Infomaniaの展示をいたします。ゲームを遊んで、口コミ効果最大化の奥深さを体験してください。


B2:量子コンピュータと量子技術
量子コンピュータへの挑戦+多様化するハイブリッド量子科学
量子情報国際研究センター

本ポスター発表では量子情報国際研究センターが取り組んでいる量子情報科学・技術の研究を中心に、量子コンピュータに関する研究と、新学術領域研究(文科省)「ハイブリッド量子科学」の研究成果を紹介します。量子コンピュータは最近大きな注目を集めていますが、実際研究はどこまで進んだのでしょうか。センターでの研究成果を交え、量子コンピュータ研究の現状と展望について紹介します。
また、新学術領域研究(文科省)「ハイブリッド量子科学」では、量子コンピュータだけでない、様々な量子技術とそこに出現しつつある新しいハイブリッド量子科学を研究しています。


B3:数値計算、数値解析
数値計算法とその応用
中務 佑治

コンピュータで膨大な規模の計算を行えますが、背景には数値計算の理論とアルゴリズムがあります。これらがどう作られているかを説明します。


B4:Stabilizing GMRES Using the Normal Equation Approach for Severely Ill-Conditioned Problems
Liao Zeyu

Consider using GMRES to solve severely ill-conditioned problems, where the condition number of the Hessenburg matrix and the resulting upper triangular system becomes huge, so that the back substitution process becomes unstable and the convergence of GMRES deteriorates. We propose solving the normal equation corresponding to the above triangular system using standard Cholesky decomposition. This has the effect of 'hiding' tiny singular values, making the process stable, rendering better convergence and a more accurate solution.。


[C] 人工知能/計算機に思考させる (C01-C14)

C1: コンピュータはどうやって学習するのか
機械学習で知識発見
杉山 麿人

機械学習のしくみを紹介します。特に、コンピュータ上で情報を効率的に取り扱う方法と、統計学を用いながら重要な知識を選び出す方法を、最新の研究内容を交えながら紹介します。


C2: 人工知能はいかにして知識を獲得・表現・利用しているか?
| Neural Symbolic | X | Learning Representation |
井上 克巳研究室

充足可能性問題(SAT)に代表される記号的推論アプローチと、深層学習に代表されるニューラルネットワークアプローチとは、かつて対極的なフレームワークとみなされてきましたが、今やAI研究の最先端では、両者の相補性が注目されています。当研究室はこうした記号的表現とニューラルネットワーク学習を統合し、未知の世界に対しても健全かつ頑健なレジリエントなAIの実現を目指しています。


C3: 社会と学術をつなぐデータの世界
農業知識基盤によるAI農業
社会と学術をつなぐデータの世界
武田 英明

公共機関や研究機関の情報を再利用可能な形式で公開するオープンデータ・オープンサイエンスの取り組みが広まっていますが、高度な利活用を促進するためには情報の構造化や語彙の統一などのセマンティック技術の導入が必要不可欠です。本ブースではLinked Open Data(LOD)を用いた専門分野の用語辞書構築や、表形式で記述された情報の自動同定に関する研究を紹介します。


C4: Deletion-based sentence compression
A Simple Language Model based Evaluator for Sentence Compression
Yang ZHAO

Deletion-based sentence compression aims to delete unnecessary words from the original sentence to form a short sentence while retaining grammaticality and important information. In this work, we present a language-model-based evaluator for deletion-based sentence. More specifically, a syntactic neural language model is first built and then, a series of trial-and-error deletion operations are conducted on source sentences via a reinforcement learning framework to find the best target compression. Empirical study shows that the proposed model can effectively generate more readable compressed sentences, comparable or superior to several strong baseline methods.


C5: Web上で情報が流れる仕組みを調べる
Webコンテンツのアクセス数を予測する技術
小林 亮太

web上では膨大な量のコンテンツ (動画、画像、メッセージなど) が生まれ続けています。しかし、この中で人々に注目されるwebコンテンツはほんの一部です。webコンテンツ(webサイト、Tweetなど)が公開後にどれだけ人々の興味を引くかを予測できるようになれば、マーケティングや魅力的なコンテンツ開発を効率的に行うことが可能になります。今回の発表では、webコンテンツへのアクセス数を高い精度で予測する手法について発表します。


C6: コンピュータが法律推論?
論理プログラミングによる要件事実推論システムPROLEG
佐藤 健

要件事実論とは、民事裁判における裁判官が不完全情報環境下で以下に合理的な推論を行うかを定式化した理論です。本発表では、この理論を論理プログラミングで実装した研究について紹介します。


C7: 人工知能で知識を利用するには?
知識を利用した人工知能システム
市瀬 龍太郎

人工知能が知的な動作を行うためには、さまざまな知識が欠かせません。本発表では、知識を利用した人工知能技術について紹介します。


C8: わかりやすい解を出すデータマイニングへの挑戦
データをわかりやすくしたい!
宇野 毅明

ディープラーニングなどの技術でAIがいろいろなことを認識したり判断したりできるようになりましたが、だからといってなんでこうなるのか、までわかるようになったわけではありません。機械は機械用のやり方、人間には非常に難しい方法でいろんなものごとを判断しています。では、人間が理解したい、仕組みを知ったり、状況を把握したり、明日のことを考えたり、そういうことに役に立つAIを作るにはどうすればいいんでしょうか。
ここでは、データマイニング技術を使い、データのあいまいさをなくして抽象化することで、わかりやすい解を出すようなデータ解析技術を紹介します。


C9: 文脈を知ることで似ている動作を見分ける
文脈を用いた動作認識と認識結果に基づく文脈再推定
小椋 忠志

ロボットが人間の生活空間で活躍するには人間が今何をしているのかを知る能力が必要です。これまでの動作を認識する手法では、似ているけど意味が異なる動作を見分けることが難しく、人ではあり得ないような誤認識を引き起こすことがしばしばあります。そこでこの研究では、その人がこれまでどんな事をしていてそれらの動作にはどのような意味があるだろうかという文脈の情報を用いて、その誤認識を防ぐことを目指しています。


C10: Security of machine learning processes
Characterizing Adversarial Subspaces Using Local Intrinsic Dimensionality
Michael E. Houle

Deep Neural Networks (DNNs) have recently been shown to be vulnerable against adversarial examples, which are carefully crafted instances that can mislead DNNs to make errors during prediction. To better understand such attacks, a characterization is needed of the properties of regions (the so-called `adversarial subspaces') in which adversarial examples lie. We tackle this challenge by characterizing the dimensional properties of adversarial regions, via the use of Local Intrinsic Dimensionality. Our analysis not only motivates new directions of effective adversarial defense, but also opens up more challenges for developing new attacks to better understand the vulnerabilities of DNNs.


C11: Characterizing the complexity of data analysis tasks
Inlierness, Outlierness, Hubness and Discriminability: an Extreme-Value-Theoretic Foundation
Michael E. Houle

To date, no unifying theory of data mining has been proposed. I Many ad-hoc techniques have been designed for individual problems, such as classification or clustering. I Solutions involve much invention and reinvention, with few guidelines.
A theoretical framework that ties together different fundamental machine learning and data mining tasks (including indexing, clustering, classification, data discriminability, subspace methods, etc.) could help the discipline, and serve as a basis for future investigation.


C12: コンピュータはどのくらいうまく情報を探せるのか
NTCIR Challenges
神門 典子

NTCIR (NII Testbeds and Community for Information access Research)では、世界中の約150チームの研究者と一緒に共通のデータセットを用いて研究を進めています。


C13: 堅牢な知識処理による社会課題解決
ロバストインテリジェンスによる社会課題解決事例
CRIS:ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センター

CRIS(ロバストインテリジェンス・ソーシャルテクノロジー研究センター)は、防災や教育、弱者支援など社会課題を解決する情報技術(IT)の基盤研究開発に取り組むセンターです。CRISが兵庫県の尼崎市と丹波市で進めている、市のホームページなど既存のサービスの情報をベースに、「LINE」上で市民からの子育てや防災などの市政情報に関する問い合わせに対話型で即座に回答するシステムについて紹介します。


C14: ITによる新しい医療支援
医療ビッグデータクラウド基盤構築とAI画像解析研究
医療ビッグデータ研究センター

平成29(2017)年11月に新設された医療ビッグデータ研究センターでは、医療ビッグデータクラウド基盤を構築することと、AIなどの機械学習を利用した画像解析の研究に取り組んでいます。当センターにおける取り組みの現状と、今後の展望について紹介します。

[D] 映像・音・メディア/みる・きく・はなす・さがす (D01-D13)

D1: 画像情報処理から光線情報処理へと展開する視覚メディア技術
壁や柱を透明化する未来の視覚メディア処理
児玉 和也

画像の撮影、蓄積、処理、伝送、表示技術は成熟し私達を取り巻いています。
これに対し「像」ではなく、それを発生させる「光線」そのものの情報を扱い、より高度な視覚環境を構築する先端的な取り組みが広がっています。多数の視点から撮影した映像をもとに光線群全体を再現することで実空間とも整合した高い臨場感を創出したり、レンズによる集光の解析や分解再構成を実現したりといった、様々な実例とその基本技術を紹介します。


D2: 話者変換
両話者の任意発話の音声データを用いた話者変換システムの構築
房 福明

近年、機械学習の進展に伴い話者変換システム(ボイスチェンジャー)の性能はますます高まっています。発話内容を保ちながら話者性の変換を適切に行う話者変換システムの作成には、同じ発話内容の変換元の話者と変換対象話者の音声データを用いることが一般的です。本発表では任意の変換元の話者と変換対象話者の音声データを用いて、話者性の関係を自動的に学習する方法を紹介します。また、この方法を利用することで実現したYouTubeのようなマルチメディアから収集した音声データによる話者変換システムについても紹介します。


D3: 最新技術による合成音声
人間の音声と機械が作った音声を区別できるか?
Xin Wang

機械が作成した音声と聞くと、ブザー音のような音声だったりピッチ感のない音声を想像するかもしれませんが、最新技術による合成した音声は、人間が実際に発声した音声と区別がつかないほど、高品質になっています。ここでは、最新技術を用いて合成した音声がどれほど人間と似ているのかを聞くことができます。また、人間の音声と機械が作成した音声を聞いていただき、人間かどうかを判別する簡単なテストを行っています。実際に区別可能か試してみてください。


D4: 人を楽しませる音声の合成に向けて
伝統話芸 落語音声の合成
加藤 集平

最新技術により合成された音声は、人間が実際に発声した音声と区別がつかないほど、高品質になっています。しかし、これは文章をただ読み上げる場合であり、感情や演技の込もった音声、さらには、聞いている人を楽しませることのできる音声の合成には課題があります。本研究では、人を楽しませる音声の合成に向けて、日本の伝統話芸の1つである落語音声合成を行っています。ここでは、落語音声合成の実現に向けた研究内容の紹介、実際に合成した落語音声を聞くことができます。


D5: デジタルな形をあてはめる
外れ値存在下での離散多項式曲線あてはめ
関弥 史紀

デジタル画像上ではものの形自体もデジタルで表現されます。本発表では、ノイズがあるデータにデジタル曲線をあてはめる手法について紹介します。


D6: ビデオから人目を惹く物体を見つける
深層学習による映像中の顕著物体領域検出
Trung-Nghia LE

深層学習を用いると、従来の局所特徴に比べ、画像中の意味やコンテクストを反映する特徴が得られることが知られています。本発表では、深層特徴を時空間的に駆使して、映像中の人目を惹く領域を検出する手法を紹介します。


D7: この絵をゴッホが描いたら?~AIを使うとここまでできる~
深層学習を使った画像のスタイル変換
Minh-Duc VO

この絵や写真をこんなスタイルで描いたらどうなる?という問題を深層学習を使って解決します。


D8: 三原色を超えて、光スペクトルからわかること
Wet/Dry? 状態変化に伴う輝度・色変化
Semi-Supervised Learning for Biomedical Image Segmentation via Forest Oriented Super Pixels(Voxels)
物体形状を考慮した環境光下での蛍光物質の可視化手法
佐藤 いまり

私たちが普段見ている光のスペクトルは、大変たくさんの情報を持っています。物質にあたって起こる「吸収」「透過」「散乱」「蛍光発光」といった様々な振る舞いを、スペクトルから調べることができます。
本研究では、蛍光成分は環境光の影響を受けないという特徴を利用して、物体形状を考慮して蛍光物質を可視化する手法を開発しています。また、濡れることによって物体の見えが暗くなる現象と色味がシャープになる現象に注目し、光の伝播(散乱の仕方)を表現する物理モデルの導出に基づき、物体の濡れている度合いと物体色を同時に推定する研究を行っています。


D9: 研究用データセットのシェアリング文化を創る!
情報学データ資源の共同利用
データセット共同利用研究開発センター

本センターでは、テキスト、音声、映像など産業界の持つ大規模データを大学等の研究者へと橋渡しをし、またデータや課題を共有する評価ワークショップを行うことでデータの共同利用を推進し、技術の深化とコミュニティの創生や活性化を促進しています。
ポスターでは、これらの活動の概観や本センターの「情報学研究データリポジトリ(IDR)」から提供中の各種データセットと、それらを用いた研究成果の一部をご紹介します。


D10: 計算機は音楽のオーディオとビデオの相関を学習できるか?
深層注意モデルによる音声と映像のクロスモーダル音楽検索に関する新たな研究
Yu Yi

深層学習は、異なるデータモダリティ間の統合表現の学習において優れた性能を示してきました。しかしながら、オーディオやビデオなどのデータモダリティには時間的構造が重要であるにもかかわらず、これまでのクロスモーダル相関学習に関する研究ではこの時間的構造はほとんど考慮されていません。そこで我々は、音楽のオーディオとビデオのクロスモーダル検索を目指し、音楽のオーディオ信号とビデオ信号の時間的構造を利用して、その深層シーケンス相関モデルの学習を目指します。
本ポスターでは、音楽に関するマルチモーダルデータセットであるYouTube-8Mからオーディオとビデオのペアを含むサブセットを抽出する方法、時系列信号をそれぞれの注意特性を持つチャンクに分け、さらにチャンクごとにその時系列的性質を抽出するための深層注意モデルを学習する方法、および、2つのモダリティの相関性を評価する目的関数としてマルチリニア部分空間学習モデルを使用する方法について説明します。予備実験で得たRecall@Kなどの結果により、我々が提案した深層注意モデルが音楽のオーディオとビデオとの間のクロスモーダル検索に有効であることを示します。


D11: 古い書籍を読みやすくする
フォントスタイル変換による近代文書画像の可読性向上
阿辺川 武

日本近代期に発行された書籍の一部はデジタル画像として保存されていますが、可読性が著しく低いものがあります。本研究では、深層学習を用いたフォントスタイル変換手法により可読性を高め、OCR処理においても精度が向上することを確認しました。


D12: 画像・映像を楽しく検索してみよう
画像・映像の直感的検索システムとマイニング
佐藤 真一

テレビ映像アーカイブや古典籍画像等の画像データベースの検索や、テレビ映像アーカイブからトレンドなどを調査するマイニングのデモを行います。


D13: 情報学と人文学のコラボレーション
データサイエンス共同利用基盤施設 人文学オープンデータ共同利用センター
人文学オープンデータ共同利用センター

「人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)」では、人文学データの他分野への活用、データを活用した新しい人文学研究方法の開拓に取り組んでいます。今回は、古文書に記載された多種多様なデータを多角的な視点で統合解析して新たな知見を創出する「歴史ビッグデータ」、古典籍から抽出した字形データを活用して人工知能(AI)によるくずし字解読に挑むグランドチャレンジ「くずし字チャレンジ!」という二つの取組みを中心に、CODHの活動を紹介します。

[E] ネットワーク・セキュリティ/安心につながる (E1-E6)

E1: どのようにソフトウェアはセキュリティやプライバシーに対処できるの?
安全でプライバシーに優しいソフトウェアの構築に関する研究
吉岡 信和

近年、個人情報の情報流出や不正アクセスなど、セキュリティは現代社会に多大の影響を及ぼしています。しかし、他の種類の製品やインフラと比べ、情報システムのセキュリティを高める技術は、現状では十分と言えません。
本研究では、こうした課題を解決するためのソフトウェア工学技術の確立を目指し、適切にセキュリティやプライバシーの考慮したソフトウェアを作る手法を開発しています。


E2: インターネットの障害の「なぜ」を突き止める
SINETログデータの因果解析による障害の原因究明支援
小林 諭

ネットワーク障害の原因究明を効率的に行うため、運用データを機械的に解析する技術が必要とされています。
この研究ではSINETのログデータの因果解析を通してイベント間の関係性を明らかにすることで、障害時のシステムの振る舞いや見落とされていた異常な挙動をオペレータに伝えることを可能としています。


E3: インターネットトラフィック上の異常を見つける
DNSを用いたネットワークスキャン検出センサ
福田 健介

インターネット上のネットワークスキャンは、脆弱性を持つホストを探すために使われます。この研究では、従来手法とは異なる、名前解決を行うDNS権威サーバを用いたネットワークスキャンの検出方法について詳解します。


E4: 現実世界とサイバー空間の境界で生体情報を守るには
BiometricJammer : ユーザーの利便性を考慮した撮影画像からの指紋認識防止手法
PrivacyVisor:光の反射・吸収特性を利用した撮影画像からの顔検出防止手法
越前 功

顔認識や指紋認識を使った生体認証技術が身近になる一方、それら生体情報を遠隔から撮影される可能性も指摘されています。本展示ではユーザーの利便性を維持しつつ遠隔からの生体情報の撮影を防止する技術を紹介します。


E5:
Transformation on Computer-Generated Facial Image to Avoid Detection by Spoofing Detector
Nguyen Hong Huy

Making computer-generated (CG) images more difficult to detect is an interesting problem in computer graphics and security. While most approaches focus on the image rendering phase, this paper presents a method based on increasing the naturalness of CG facial images from the perspective of spoofing detectors. The proposed method is implemented using a convolutional neural network (CNN) comprising two autoencoders and a transformer and is trained using a black-box discriminator without gradient information. Over 50% of the transformed CG images were not detected by three state-of-the-art spoofing detectors. This capability raises an alarm regarding the reliability of facial authentication systems, which are becoming widely used in daily life.


E6: Cyber security
Gait Anonymization Using Deep Learning
Tieu Thi Ngoc Dung

Nowadays, internet users can easily upload photos and videos to the social networks with or without permission of people captured in the video. A serious problem may occur if someone captured in those videos is identified unintentionally by gait recognition systems and his/her personal information is revealed eventually. The objective of this research is to address this privacy problem, which is to helps users upload their videos safely and effectively. The proposed method modifies the original gait so that the gait recognition systems cannot identify the people in the videos, while maintaining the naturalness of the gaits.

[F] 社会と情報/サイバー世界とフィジカル世界の融合 (F1-F10)

F1: ラーニングアナリティクス
Dev/Opsを実現するラーニングアナリティクス統合基盤の構築
古川 雅子

本研究では、大学等に提供する共有の学習環境において、学習ログの蓄積と解析結果の可視化を実現する包括的なラーニングアナリティクス基盤を構築しました。
開発したシステムは、学習管理システム、学習ログの蓄積データベース、学習ログの解析プラットフォーム、解析結果を提示するダッシュボードから構成されます。システムをコンポーネント化することで、サービス運用時の比較的容易なシステムのスケールアウトが実現できます。
学習ログの解析プラットフォームを利用したラーニングアナリティクスの成果は、直接ダッシュボードから参照することを可能としました。これにより、定型的な方法が定まっていない学習ログの解析方法の改善にも柔軟に対応できます。構築した基盤は、学習ログ解析のためのDev/Ops環境を提供するものです。他機関での利用を促進することにより、ラーニングアナリティクスに関する研究の発展と同時に、高等教育における先端的なICTの活用にも寄与することが期待されます。


F2: 当たり前の不具合がある中で何ができるのか
機械学習ソフトウェアの品質
中島 震

訓練データセットに依存する機械学習ソフトウェアの欠陥や不具合は、どのような性質を持つのでしょうか。これまでにソフトウェア工学で得られた知見が、機械学習ソフトウェアの信頼性および安全性の向上に、どのように役立つかを考えます。


F3: 人流ビッグデータ解析
経済活動のナウキャストと地域コミュニティの検出
水野 貴之

人々の移動を記録したビッグデータを解析することによって、地域の経済活動を推計することが可能です。同じく、我々は地域のコミュニティを検出し、コミュニティ間の協調と排斥の関係を可視化することができます。


F4: ミスインフォメーションと金融市場
金融市場でのミスインフォメーションの影響
全 珠美

本研究は、株式市場での信頼性のある情報の影響と仮想貨幣市場でのミスインフォメーションの影響を比較分析しています。


F5: ビットコイン&ブロックチェーン
ブロックチェーン・エコノミーの将来性
岡田 仁志

ブロックチェーンと呼ばれる分散台帳技術は、2008年にサトシ・ナカモトと名乗る謎の人物がビットコインのために発明した新しいアイデアです。お金としての用途だけでなく、地域通貨、不動産登記、シェアリングエコノミーなど、多彩な分野への応用が検討されています。ブロックチェーン・エコノミーの将来性と課題について、最近の研究をご紹介します。


F6: ソーシャル・ビッグデータ
ソーシャル・ビッグデータの観光政策におけるデジタルマーケティングとしての活用
小出 哲彰

地域の観光政策において根拠情報にもとづく意思決定が求められています。そのような情報源としてのソーシャル・ビッグデータ利活用について、またデジタルマーケティングの視点に立ったデータサイエンスについて紹介します。


F7: ビッグデータの利活用とプライバシー保護
ビッグデータ時代のデータ共有・共同利用のためのコンプライアンス・マネジメント支援に関する研究
田中 康裕

ビッグデータやオープンデータなど大規模なデータを活用し、社会的に課題の解決をはかる取組に注目が集まっています。また、大学にはその分析において中核を担うことが期待されています。しかしその一方で、多様なステークホルダー間でデータ連携を行う場合には、共有されるデータから個人を特定できないよう匿名化処理の実施やセキュリティ対策など個人情報保護に配慮することが強く求められます。
本研究は、ビッグデータなどデータを取り扱う上で、必要となるコンプライアンス・マネジメントを共通基盤化することにより、大学におけるデータ連携・利活用に関するコンプライアンス・マネジメントの支援を検討します。


F8: 境界のないクッキングレシピのエコシステムについて
集合知を利用した料理の共有及びレシピの再構築についての研究
アンドレス フレデリック

The Cooking Recipes Without Border project will demonstrate an innovative social media platform for sharing photos and ratings of dishes. We will show a new approach that uses Linked Open Data to build a Cooking Recipe Knowledge Base. This Cooking Recipe Knowledge Base is a collection of generalized cooking recipes semantic graphs. The cooking recipes will be generated modifying theses generalized cooking semantic graphs.


F9: 農業における早期監視管理システムにおける研究
MyPoC:パーソナルな監視情報収集の利用に関する研究
アンドレス フレデリック

モバイル機器の技術の発展により、アプリケーションは概況報告(ファクトシート)を収集したり、問い合わせサービスも充実しています。しかし、農業従事者にとって、彼らの農地で起こることをいつでも知ることは困難です。今回、MyPoCサービスという農業従事者によって収集された監視データを利用した枠組みについてデモを行います。まず、農業従事者(もしくは他の人)が、モバイル機器を経由して監視データを収集します。それらの各監視データは、地質学的に分類化され、関連情報として、気象状況についても確認できます。
本研究により、これらの監視データ及び意義ある情報を処理し、農業従事者に有益な情報をフィードバックすることが可能となります。


F10: Inducing Temporal Relations from Time Anchor Annotation
A new approach to obtain temporal relation annotation, which requires less annotation effort, induces inter-sentence relations easily, and increases informativeness of temporal relations.
金融スマートデータ研究センター

Recognizing temporal relations among events and time expressions has been an essential but challenging task in natural language processing. Conventional annotation of judging temporal relations puts a heavy load on annotators. In reality, the existing annotated corpora include annotations on only "salient" event pairs, or on pairs in a fixed window of sentences. In this paper, we propose a new approach to obtain temporal relations from absolute time value (a.k.a. time anchors), which is suitable for texts containing rich temporal information such as news articles. We start from time anchors for events and time expressions, and temporal relation annotations are induced automatically by computing relative order of two time anchors. This proposal shows several advantages over the current methods for temporal relation annotation.


F11: 金融ビックデータ(板情報)解析とその応用
⾃然⾔語処理による⾦融関連情報の⾼精度解析技術
金融スマートデータ研究センター

情報技術の躍進により金融市場のデータは過去の価格変動のデータだけでなく、各ディーラーが出した注文情報の集合である板情報のデータも解析が可能となりました。板情報は時間と共にめまぐるしく変化しますが、未来の価格変動などと関連性が高く重要な情報です。本ポスターでは、板情報の動画や解析の結果などを紹介します。

[G] 特別展示 (G1-G6)

G1: 広報みならい情報犬ビットくん
MMDAgent を用いた音声対話システム 情報犬ビットくんと話そう!
情報犬 ビットくん

広報みならいである情報犬ビットくんが、国立情報学研究所の広報活動を紹介します。


G2: NII湘南会議
湘南会議100回記念シンポジウム
湘南会議事務局

国立情報学研究所では、ダグストゥール形式によるアジア初のセミナーとして、平成23年2月より「NII湘南会議」をスタートしました。本セミナーは、世界各国から情報学分野のトップレベル研究者25~35名程度が参加し、合宿形式でトピックに基づいた議論を集中的に行うものであり、参加者から有効な研究議論の場として高く評価されています。 本セミナー開始から100回目を迎えたことを記念して、「湘南会議100回記念シンポジウム」を開催し、これまでの成果発表や今後の課題についての議論を通じ、本セミナーの更なる発展を目指します。
計算幾何研究の大家で本会議がモデルとしたダグストゥールセミナーのディレクターであるザールラント大学のRaimund Seidel教授、四色定理の機械的な証明で有名なCoq証明支援システムの設計者で、ACM Software System Awardの受賞者であるボルドー大学のPierre Casteran教授が来日し、講演を行う予定です。
大学・企業等の研究者の皆様のご参加をお待ちしております。


G3: 国立情報学研究所で博士を取る。~総合研究大学院大学情報学専攻の紹介~
情報学専攻の概要紹介と入試案内
総合研究大学院大学 情報学専攻

国立情報学研究所は、総合研究大学院大学複合科学研究科に情報学専攻を開設し、5年一貫制博士課程と3年次編入学博士課程を設置しています。これら2つの課程では、情報学の先駆的な国際的研究機関である本研究所の専門性を活かし、21世紀の「知識社会」をリードする優れた人材の育成を目指しています。
情報学専攻は、都心に位置した好立地条件にあり、80名以上の学生が在籍しています。また、在学生の約3割が社会人であり、多くの社会人学生が仕事をしながら研究を行っているほか、世界各国から来日している留学生が多数在籍しており、異文化交流が盛んに行われているのが特色です。
本ブースでは、情報学専攻の概要、及び、2018年10月、2019年4月入学を対象とした入試について紹介します。


G4: 新しいステージに向けた学術情報ネットワーク(SINET5)
8Kって何がスゴイ!?SINETって何がスゴイ!?
学術基盤推進部

SINETの広帯域・低遅延のネットワークに高解像度の映像を流してみるとどうなるのか。その結果は皆さんの目でお確かめください。


G5: グラフィックデザインにおける地域貢献
神保町周辺活性化デザイン計画2017
共立女子大学 家政学部 建築・デザイン学科 デザインコース 林田廣伸

共立女子大学家政学部建築・デザイン学科デザインコースでは,2015年より共立女子大学が拠点をおく神保町をより活気ある街にするため,4年次配当のグラフィックデザイン演習Ⅲにおいて「神保町周辺活性化デザイン計画」をテーマに展開している。設定されたテーマに基づいて市場調査を行い,その解決策としてデザイン提案を行う演習に取り組むアクティブラーニング型授業である。
本年度3年目となる「神保町周辺活性化デザイン計画2017」は,2017年4月から7月末までの計15回にわたり授業を行った。24名の履修学生が6チームに分かれ,「遊び・夢・ロマンの心,神保町」の戦略ラインのもと,新しく個別デザインプロジェクトを設定し取り組んだ。①神保町シンボルオブジェ・プロジェクト②神保町休息イス・プロジェクト③神保町歴史的建造物紹介・プロジェクト④恋の街神保町・プロジェクト⑤神保町・皇居5kmマラソン・プロジェクト⑥神保町個人飲食店グルメ・プロジェクトの6プロジェクトである。デザインコースの学生が取り組んだ「神保町周辺活性化デザイン計画2017」の実践学習について,アクティブラーニングと地域貢献の視点から,その過程と成果を報告する。
※この「神保町周辺活性化デザイン計画」はアイデアの段階であり、実現したものではない。但し、⑥神保町個人飲食店グルメ・プロジェクトは「神保町グルメかるた」として制作し実現の運びとなった。


G6: 目指せ未来の情報オリンピックメダリスト
情報オリンピック日本委員会

世界の高校生たちが数理情報科学の問題解決能力を競う「国際情報オリンピック」が今年9月、茨城県つくば市で開かれます。初の日本開催となる大会に、国内からは予選を勝ち抜いた4人の選手が出場します。競技は、与えられた課題を解くアルゴリズムを考案し、プログラムを書いてその効率の良さを競うというもの。本ポスターでは、情報オリンピックについて紹介します。

お問い合わせ先

国立情報学研究所 総務部企画課広報チーム
オープンハウス実行委員会
TEL : 03-4212-2131
oh[at]nii.ac.jp
※ [at]を@に置き換えてご送信ください。

openhouse 2018-index page3664

注目コンテンツ / SPECIAL