イベント情報
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2018年(平成29年度)
2018年度SPARC Japanセミナー年間予定表

第3回 SPARC Japan セミナー2018
「オープンアクセスへのロードマップ: The Road to OA2020」

日時

2018年11月9日(金)13:00-17:25

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場所

国立情報学研究所  12階 1208,1210会議室

共催

大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)

イベントは終了しました。
多数のご参加,アンケートご協力ありがとうございました。
当日の発表資料は近日中に公開します。
動画は編集後に再公開いたします。ご了承ください。

更新記録

・Webアンケートの受付を終了しました。(2018/11/13)
参加申込受付を終了しました。(2018/11/07)
講演要旨を追加しました。(2018/11/02)
参加申込受付を開始しました。(2018/10/26)
プログラムを更新し,講師紹介講演要旨を公開しました。(2018/10/26)
・ウェブページを公開しました。(2018/10/12)

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アウトライン

【概要】

  「世界中で公表される全ての論文を即座にオープンアクセス(OA)化できる」。恒常化した学術雑誌の価格上昇により,購読規模を大幅に縮小せざるを得ない大学が相次ぐ中,2015年にMax Planck Digital Library(MPDL)によって導き出された結論である。MPDLは,「世界で公表される年間200万本の論文をOAにするために著者が支払う費用(Article Processing Charge,APC)と,各国で雑誌を購読するために支払っている年間購読料の総額を比べると,APCの方がはるかに安くすむ,だから歩調を合わせて購読料をAPCに振り替えよう」と世界に呼びかけている(※1)。 2016年には,これをもとにしたイニシアチブであるOA2020が創設され,以降世界中から109の機関が関心表明に署名している(※2)。日本でも大学図書館コンソーシアム連合(Japan Alliance of University Library Consortia for E-Resources,JUSTICE)と(※3),物性グループがそれぞれこの関心表明に署名した(※4)。

  このOA2020をきっかけに,既存の購読モデルの撤廃とOAを可能にする新しいモデルへの試験的な取り組みが始まっている。例えばヨーロッパでは,著者が個別に支払っているAPCを大学が一括して先に支払うことで,本来の購読料やAPCの割引を可能にするなどのオフセット契約が結ばれている。ただしこれも完全なOAを実現するまでの過渡期においては,購読料に加えて追加費用がかかり続けることになり,依然として各国においてOA2020の世界を実現するための持続可能なOAモデルへの模索が続いている(※5)。日本においても,JUSTICEや一部の大学で研究者が負担するAPC額の調査が進められており(※6),新たなOAモデルの構築に向けた検討を始める段階にある。

  本セミナーは,OA2020について,基本的な理念やOAに至るまでのロードマップなどを参考にしながら,大学図書館や研究者にとって,日本における最適なOAモデルへの移行方法を考えるきっかけとなるような情報共有の場を提供することを目的とする。


※1 http://www.berlin12.org/
※2 https://oa2020.org/mission/
※3 http://current.ndl.go.jp/node/32308
※4 http://bussei-group.org/oa2020expressofinterest/
※5 https://doi.org/10.20722/jcul.2015
※6 同上

【参加対象者】
研究者,図書館員,URA,学術出版職にある方々

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プログラム

※ 日英逐次通訳付き,動画中継あり

司会: 石山 夕記 (一橋大学附属図書館)

時間

内容(予定)

講師

13:00-13:05

開会挨拶/概要説明

石山 夕記
(一橋大学附属図書館)

13:05-14:45

オープンアクセスのためのOA2020ロードマップ

[講演要旨]

Ralf Schimmer
(Head of Information Provision,
Max Planck Digital Library)

14:45-14:55

休憩

14:55-15:35

購読モデルからオープンアクセスモデルへ:JUSTICEの取り組み

[講演要旨]

市古 みどり
(慶應義塾大学 三田メディアセンター 事務長
/ JUSTICE運営委員会 委員長)

15:35-15:40

休憩

15:40-16:20

日本におけるOAの推進を阻むもの:一(いち)生命科学者より

[講演要旨]

大隅 典子
(東北大学 副学長 / 附属図書館長
/ 医学部・医学系研究科 教授)

16:20-16:40

休憩

16:40-17:20

パネルディスカッション

【モデレーター】
尾城 孝一
(国立情報学研究所 オープンサイエンス基盤研究センター)

【パネリスト】
Ralf Schimmer
(Head of Information Provision,
Max Planck Digital Library)

市古 みどり
(慶應義塾大学 三田メディアセンター 事務長
/ JUSTICE運営委員会 委員長)

大隅 典子
(東北大学 副学長 / 附属図書館長
/ 医学部・医学系研究科 教授)

17:20-17:25

閉会挨拶

江川 和子
(国立情報学研究所)

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参加費
無料
参加申込

受付は終了いたしました。多数のお申込み誠にありがとうございました。
今回ご参加いただけなかった方は,恐縮ですが終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。


※申込後,数日経っても返信が届かない場合や,キャンセルをご希望の場合は下記へお問い合わせください。
※ご連絡いただいた個人情報は,国立情報学研究所主催イベント等のご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。

申込期限: 2018年11月6日(火)

定員: 100名

  •   動画中継を行う予定です。詳細は当日までに,Webサイトにてお知らせします。
     なお会場の通信環境によっては,中継中断の可能性もございますのでご了承ください。
  •   動画中継をご利用の場合はお申し込みの必要はございません。
  •   会場の都合により,申込期限より前に受付を締め切る場合がございますのでご了承ください。
  •   締め切り後に参加ご希望の方は,恐縮ですが当日の動画中継をご利用いただくともに,終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。

お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2375

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講師紹介

◇Ralf Schimmer  (Head of Information Provision, Max Planck Digital Library)

Ralf Schimmer氏はMax Planck 協会に所属する80以上の研究機関のため,Max Planck Digital Libraryにおいて契約交渉戦略を率いている。また学術コミュニケーションのオープンアクセスを推進する中心人物であり,SCOAP3理事会議長を務める(2014-2016年)など,多くの国際機関で活躍しており,Open Access 2020 イニシアティブのプロジェクトリーダーでもある。

◇市古 みどり  (慶應義塾大学 三田メディアセンター 事務長 / JUSTICE運営委員会 委員長)

三田メディアセンター事務長。信濃町(医学),理工学および日吉メディアセンター事務長を経て現職。JUSTICE運営委員会委員長。SPARC Japan運営委員会委員。

◇大隅 典子  (東北大学 副学長 / 附属図書館長 / 医学部・医学系研究科 教授)

東北大学副学長(広報・共同参画担当),附属図書館長,医学研究科附属創生応用医学研究センター長,医学部・医学系研究科教授。1989年東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了,歯学博士。専門は,発生生物学,分子神経科学,神経発生学。

◇尾城 孝一  (国立情報学研究所 オープンサイエンス基盤研究センター)

国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センター特任研究員。1983年,名古屋大学附属図書館に採用され図書館職員としてのキャリアを開始。その後,東京工業大学附属図書館,国立国会図書館,千葉大学附属図書館,東京大学附属図書館,国立情報学研究所,大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)事務局に勤務。2017年4月より,現職。

◇石山 夕記  (一橋大学附属図書館)

一橋大学学術・図書部学術情報課雑誌情報係員。2017年4月より現職。慶應義塾大学文学部図書館情報学情報資源管理分野修士課程修了。現在JUSTICEにて交渉作業部会及びOA2020対応検討チームに所属。

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講演要旨

◆オープンアクセスのためのOA2020ロードマップ

   (Ralf Schimmer)

この20年以上,「オープンアクセス」というものは多数の国や国際的な研究及び資金援助のポリシーにおける基本原則として認められてきた。ここにきて,多くの新しい機関リポジトリ,分野リポジトリが立ち上げられており,新しいオープンアクセスジャーナルや出版プラットフォームが生み出されている。しかしながら,このように重要で価値ある努力にもかかわらず,今日の学術雑誌の80%以上はいまだにペイウォールの陰に閉じ込められている。これは,科学に対し,また学術コミュニケーションに投資される資金援助に対しても莫大な関わりを持っている。というのは,学術論文の利用や再利用の制限は,今日のデジタル環境における研究のポテンシャルを著しく制限し,学術コミュニケーションに投資される資金はビッグディールの購読料の枠内にとどめられて,今日の研究者が求め,必要としている出版サービスに流れていかない。Max Planck Digital Libraryによって行われ,広く読まれている白書 ”Disrupting the subscription journals’ business model for the necessary large-scale transformation to open access” (http://dx.doi.org/10.17617/1.3)に描き出されたデータ分析によると,購読システムの迅速な変革は研究者のアカデミックな自由について妥協することなく,出版サービスを弱体化することなく,また更なる金銭的な投資なしで実現可能である。Open Access 2020 Initiative(OA2020)は個々の機関や各国の図書館コンソーシアムにとって,グローバル規模で戦略をまとめる機会になる。また,OA2020ロードマップは,今日あるいは将来において図書館が重要な役割を果たすオープンアクセスへの移行に向けて,エビデンスベースのアプローチを与える。すでに,各国の図書館コンソーシアムが,著者や管理者のフルサポートを得て,このロードマップにおいて確かに前進をしている。またこのことが,さらにほかの人々がOA2020に参加し,その移行を担う道を開く。

◆購読モデルからオープンアクセスモデルへ:JUSTICEの取り組み

   (市古 みどり)

JUSTICEはおよそ540館の国公私立大学図書館が参加するコンソーシアムであり,2011年の発足以来,主に電子ジャーナルの契約金額と利用条件の交渉に力を注いできた。JUSTICEの活動により契約金額の上昇をある程度抑えることはできたが,もはや大規模大学でさえ契約の継続が難しくなっている。そこで2016年8月,JUSTICEは対応策の一つとしてOA2020の関心表明にサインし,本格的にOAを電子ジャーナル契約に盛り込むことを決意した(OAモデル)。OAのスピードアップおよびOAモデルの実現は,JUSTICEのみでは不可能である。研究者,大学経営者,助成団体,出版社との共同作業よって成し遂げられるものであり,広く社会に理解を得る必要がある。今回のセミナーでは,持続可能な社会の根底であるべき研究・教育を支える電子ジャーナル契約のさまざまな問題をふまえ,OAモデル実現の戦略を検討したい。

◆日本におけるOAの推進を阻むもの:一(いち)生命科学者より

   (大隅 典子)

研究成果としての学術論文がオープンアクセスになるということは,すなわち知の共有が促進され,学術の進展につながることに他ならないはずである。しかしながら,機関リポジトリが各大学に設置され,また,世界的にオープンアクセスジャーナルが増え ている現状においても,日本ではオープンアクセスへの歩みは遅いと言わざるを得ない。何がオープンアクセスの推進を阻んでいるのか,研究大学の副学長・附属図書館長の立場から,また,一個人としての生命科学者の視点から問題提起を試み,日本においてどのようなロードマップを描けるのか,描くべきかを考える契機としたい。

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最終更新日:2018年11月13日