イベント / EVENT

平成27年度
「情報学最前線」

国立情報学研究所の研究者が「情報学」の先端を一般向けに解説する、年6回のプログラムです。

平成27年度 市民講座「情報学最前線」

開催概要
参加費 無料
会場 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
学術総合センター
コーディネーター 相原 健郎(国立情報学研究所 准教授)
宮尾 祐介(国立情報学研究所 准教授)
時間 開場 18:00-
講義および質疑応答 18:30-19:45
主催 国立情報学研究所
後援 千代田区
開催プログラム

※各回ごとに受講できます。

第1回 2015年7月29日(水)18:30-19:45
平成27年度市民講座第1回
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質疑応答
資料
おしゃべりなコンピュータ
~音声合成技術の現在と未来~
山岸 順一
【概要】
いま、音声合成技術は、かつての「宇宙人の声」のような不自然なものから、普通の人間の発話と見分けがつかない高品質なものへと進化しています。その背後には統計的手法やコンピュータを駆使した音声合成技術の進歩があります。従来よりも合成音声の表現力が向上したこともあり、デジタルサイネージやロボット、障碍者支援、携帯デバイスナビゲーションなど、応用領域が急速に広がりつつあります。また、発語機能を失った人の元の声の再現やオリジナル話者の声を使った翻訳の読み上げなど、単なる読み上げを超えた機能についても研究が鋭意行われています。本講座では音声合成研究の最前線についてわかりやすく紹介します。
第2回 2015年8月20日(木)18:30-19:45
平成27年度市民講座第2回
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質疑応答
資料
サクサク動くスパコンを作る
~低遅延ネットワーク・トポロジの追究~
藤原 一毅
【概要】
スーパーコンピュータの正体は、ネットワークでつながった数千台の小さなマシンです。マシンがどんなに速くても、ネットワークが遅かったらスパコンは性能を発揮できません。そのネットワークの設計が、以前は"ドバドバ流れる"広帯域指向だったのが、最近は"サクサク動く"低遅延指向になりつつあります。低遅延ネットワークの作り方として、マシン同士をデタラメにつないだ「ランダムトポロジ」が良さそうだということが最新の研究で明らかになりました。
第3回 2015年10月22日(木)18:30-19:45
平成27年度市民講座第3回
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質疑応答
資料
もっと手軽にCG制作
~アルゴリズムとUIの合せ技~
高山 健志
概要を見る
【概要】
CGは今やありふれたものになってきており、ゲームやアニメ作品だけでなく、ドラマやコマーシャルなど普段何気なく目にする映像にも当たり前のように使われています。CGのクオリティが向上する一方で、その制作にかかるコストは依然として高いままであり、専門的な訓練を受けたアーティストによる膨大な労働力の上に成り立っているのが現状です。CG制作には形状モデリングから照明デザインまで多様な要素が含まれますが、往々にしてマウスクリックなどの単調な操作の繰り返しをユーザに強いるため、作業を効率化するアルゴリズムとUIが常に求められています。本講義ではこういった技術に関する最近の研究動向を紹介します。
第4回 2015年11月26日(木)18:30-19:45
平成27年度市民講座第4回
質疑応答
私たちは何を知っているのか
~暗黙の知識を紡ぐオントロジーとコーパス~
川添 愛
【概要】
機械は賢くなったと言われていますが、機械の知性の向上と評価には人間の作った知識源が不可欠です。特に言葉の意味を理解するシステムを作る上では、辞書やオントロジー、アノテーション済みコーパスなどといった知識源の質が、その性能を大きく左右します。そして、質の良い知識源を作ろうとすればするほど、私たち人間はそもそも言語について何を知っているのか、またそれをどのように表現すべきなのかという問題に直面します。本講演では、言語理解のうち「言葉を使って推論をする」というタスクに焦点を当て、タスクの現状や、人間の知識を掘り下げて質の良い知識源を作るための試みについて紹介します。

※本講義の配付資料および映像のWEB公開はありません。

第6回 2016年2月25日(木)18:30-19:45
平成27年度市民講座第6回
質疑応答
あなたの情報、誰のもの?
~ビッグデータ時代の個人情報とプライバシー~
河井 理穂子
【概要】
SNSなどのネットを利用したコミュニケーションサービス、様々なポイントカードサービス、交通系電子マネー(Suicaなど)。これらは、私たちの生活を便利に豊かにしてくれるものです。しかし、私たちはこれらのサービスを利用することで、意識しないうちに「私の情報」を提供しており、またそれらの情報は様々な場所で使われている、又はこれから使われることとなる可能性が高いのです。個人情報、プライバシーなどと呼ばれる「あなたの情報」。法的にはどのように規定されて守られているのでしょうか。どこまでその情報は、「あなたのもの」と言えるのでしょうか。

※本講義の配付資料および映像のWEB公開は未定です。

過去の開催情報
お問合せ先

国立情報学研究所 総務部 企画課 広報チーム
市民講座 担当
〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
TEL:03-4212-2145
shimin(a)nii.ac.jp ※(a)の部分を@に置き換えて送信してください。

shimin 2015-index page240

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