イベント / EVENT

平成29年度

国立情報学研究所の研究者らが「情報学」の先端を一般向けに解説する、年7回のプログラムです。

平成29年度 市民講座「情報学最前線」

開催概要

平成29年度 市民講座 「情報学最前線」
参加費 無料
会場 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
学術総合センター
コーディネーター 宮尾 祐介(国立情報学研究所 准教授)
福田 健介(国立情報学研究所 准教授)
時間 開場 18:00-
講義および質疑応答 18:30-19:45
主催 国立情報学研究所
後援 千代田区

開催プログラム

※各回ごとに受講できます。

第1回 2017年7月12日(水) 18:30-19:45 <文字通訳あり>
sakamoto.jpg
講義映像
資料
レポート
Q&A
やる気を引き出す人工知能
-個性を活かして学習意欲を高めるAI-
坂本 一憲
【概要】
近年、オンライン講座サービスなど様々な教育ソフトウェアが普及しつつあり、それに伴い、学習効果を高めるために学習意欲を引き出す方法が開発されています。多くのサービスは全ての学習者に画一的な方法を提供していますが、学習者は様々な個性を持っており、個性によって有効な手法が異なることが、心理学研究で明らかになっています。
私たちは、人工知能技術と学習者の心理的な傾向を分析する手法を組み合わせることで、学習者ごとに最適な方法を提供する技術と本技術を搭載したソフトウェアを開発しています。本講座では、本技術の開発を通じて明らかになった知見を共有するとともに、人間の意欲について皆で考えるきっかけを作ることを目指しています。
第2回 2017年 8月25日(金) 18:30-19:45 <講義映像の公開はありません>
kosaka.jpg
レポート
Q&A
ダイヤモンドと量子情報
-テレポーテーションから量子認証まで-
小坂 英男(横浜国立大学 大学院工学研究院 教授)
 国立情報学研究所 量子情報国際研究センター
 新学術領域「ハイブリッド量子科学」研究メンバー
【概要】
ダイヤモンドは最も貴重な宝石として知られますが、実は量子と呼ぶとても壊れやすい状態を長く保持する量子結晶としても貴重です。ダイヤモンドの欠陥に窒素を封じ込めた窒素空孔(NV)中心は、光の最小単位である光子の量子状態を電気の最小単位である電子へと量子テレポーテーションの原理で転写し、磁気の最小単位であるスピンとして保存する天然の量子メモリーとなります。このようなダイヤモンドの特殊能力は、モノのインターネット(IoT)の安全性を量子力学と呼ぶ物理法則で絶対的に保障することに応用できます。量子暗号通信の長距離ネットワーク化に貢献する量子中継から、パスワードや証明書発行の不要な量子認証に至るまで、ダイヤモンドを利用した夢の量子技術を数々紹介します。
第3回 2017年9月12日(火) 18:30-19:45
koide.jpg
講義映像
資料
レポート
Q&A
ビッグデータから見える社会
-Web/Wi-Fiビッグデータの活用-
小出 哲彰(情報・システム研究機構 特任研究員)
【概要】
Web、Wi-Fiは私たちの生活でより身近なものになりました。インターネット上には様々なWebサービスが存在しており、その中には現実世界での状態を反映しているものがあります。例えばホテルの予約サイトやバスの運行情報サービスなどが挙げられ、それらのWebサービスからホテルの稼働状況やバスの遅延状況といった現実世界の様子を伺うことができます。また全国に張り巡らされた公衆Wi-Fiからも現実世界で人がどのように移動したかを垣間見ることができます。この講義では、Web/Wi-Fiに関するビッグデータを用いて、現実世界の様子をどのように捉え、どのように活用するかについてお話します。データを集める技術、分析の方法、最適化への活用の研究などを扱います。
第4回 2017年10月18日(水) 18:30-19:45
kishida.jpg
講義映像
資料
レポート
Q&A
動きをデザインする科学
-制御屋さんのモノの見方と考え方-
岸田 昌子
【概要】
制御とは、入出力がある動的システムから望みの出力を得るように自動的に入力を調整する仕組みのことです。この制御の理論や技術は、あらゆるところで使われています。
身近なところではエアコンやお掃除ロボット、製造分野でも化学プラントや鉄鋼プラントの効率性の向上に大活躍してきました。また近年では、情報通信、医療、交通、経済といった分野でも重要な役割を担っています。
本講座では、制御とは何かといった基本的な事柄から制御の歴史、そして最先端の制御理論研究までを紹介します。
第5回 2017年11月16日(木) 18:30-19:45<手話通訳実施予定>
kurimoto.jpg
講義映像
資料
レポート
Q&A
時代を映すインフラ
-電話から学術情報ネットワークSINET-
栗本 崇
【概要】
「ノーベル賞をとるならネットらしい。。」
現在、情報通信技術はいたるところで利用されています。身近な使われ方として電話があげられますが、どのようにして離れた相手と会話ができるのでしょうか?電話をつなげるためには、例えば車で移動するための道路のように通信インフラを隅々まで張りめぐらす必要があります。この通信インフラは時代とともに発展し、今や携帯電話で手軽に好きな時に好きな動画まで見ることができるようになりました。
本講座では、電話からインターネット、さらにはノーベル賞を支える学術情報ネットワークまで、時代とともに変化を遂げてきた通情報通信技術および通信インフラの紹介を行います。
第6回 2017年12月18日(月) 18:30-19:45 ※日程が変更になりました(12日→18日)
yu.jpg
レポート
ウェブ上の膨大な画像・映像・音楽からの知識発見
-マルチメディア情報で暮らしをもっと楽しく-
ユ イ
【概要】
スマートフォンなどのモバイルデバイスの発展によって、人々はいつでもどこでも、動画や音楽、画像や文章などを含んだマルチメディアデータを手軽に取得できるようになり、さらに、それらをインターネット上で容易に他人と共有することができるようになりました。
日々、大量かつ多様なデータがインターネット上に蓄積されています。このような膨大なマルチメディアデータを利用し、人々の日常生活を的確にサポートすることができるのでしょうか? また、身近で便利に使えるインテリジェントシステムを創出できるのでしょうか? 皆様と一緒に検討していきたいと思います。
第7回 2018年1月30日(火) 18:30-19:45<手話通訳実施予定>
furukawa.jpg
講義映像
レポート
オンライン教育の可能性
-学習ログ分析を学びに活かす-
古川 雅子
【概要】
インターネット環境がより速くより使いやすく進化する今日、オンライン教材もより身近な学習環境になりつつあります。
インターネットを利用して学習を行うことで、サーバに蓄積される学習行動履歴データ「学習ログ」を分析し、学生・教員・教育機関へ効果的なフィードバックを行うことにより、オンライン教育の改善を図るラーニング・アナリティクス(Learning Analytics)という研究分野が世界各国で注目されるようになっています。
本講座では、ラーニング・アナリティクスに関する最近の事例や学習ログ分析を学びに活用することによって広がる可能性と課題について概説します。

参加お申込み方法

参加をご希望の方は、オンラインの予約フォームまたはFAXにてお申込みください。

予約フォームから

下記「参加予約はこちら」より予約フォームを開き、必要事項をご入力の上お申込みください。
今年度は各回ごとの受付になります。受付開始日は上記スケジュールをご確認ください。

FAXから (FAX No. 03-4212-2150)

「国立情報学研究所 市民講座申込み」と明記し、以下の内容を記入してお送りください。
折り返し予約受付確認のご連絡を差し上げます。

  • 参加希望回
  • 氏名(フリガナ)
  • 連絡先(勤務先、電話番号、e-mailアドレス等)

予約受付確認のFAXが届かない場合は予約が完了していない可能性がありますので、下記市民講座担当までお問い合わせください。

文字通訳について

聴覚障がいをお持ちで文字通訳を希望される場合は、参加を希望する回の1ヶ月以上前に「文字通訳希望」と明記してご予約ください。 
ご希望いただいても文字通訳が実施されない場合がございますのでご了承ください。
後日、実施の可否についてメールでご連絡を差し上げます。

その他ご注意事項

キャンセルをされる場合は、必ずお電話またはメールにて下記市民講座担当までご連絡ください。
本イベントは、記録および広報目的で写真・ビデオ撮影を行っております。撮影した写真・映像は、予告・許諾なく、国立情報学研究所が関与または許可するWEBサイト等で使用させて頂く場合がございますので、予めご了承のうえ参加申込みいただきますようお願い申し上げます。

講義後の展開について

講義終了後1ヶ月を目途に、講義映像・講義資料・当日会場で寄せられた質問に対する講師からの回答を本ページ上に公開します。
講義映像および講義資料は、講師から許可を得たものに限ります。
講義によって公開が遅れることがあります。この場合は公開予定日を本ページにてお知らせいたします。

過去の開催情報

お問合せ先

国立情報学研究所 総務部 企画課 広報チーム
市民講座 担当
〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
TEL:03-4212-2145
shimin(a)nii.ac.jp ※(a)の部分を@に置き換えて送信してください。

shimin 2017-index page239

注目コンテンツ / SPECIAL