イベント / EVENT

NIIオープンハウス 2011

国立情報学研究所では毎年オープンハウス(一般公開)を開催し、研究成果や活動についてのポスター展示・デモ、講演会などを行っています。 (過去のアーカイブはこちらをご覧ください)
※オープンハウスは終了いたしました。ご来場頂きありがとうございました。

平成23年度オープンハウス 開催予定

オープンハウス

  • 日 時:2011年6月2日(木)・3日(金)
  • 会 場:学術総合センター
  • 後 援:千代田区
  • 協 力:東京都古書籍商業協同組合、国立公文書館
  • ※講演は日本語で行われます。
  • オープンハウスハッシュタグ#NIInow
  • Twitter

開催要項

6月2日(木)

[一橋記念講堂]
13:30-14:00 イントロダクション

開会式

国立情報学研究所の今 NII2011-活動報告

VIDEO (34分26秒)
14:00-15:00 基調講演
杉原 厚吉

「不可能立体と不可能モーション-錯覚から見えてくる「見る」ことの偉大さと危うさ-」
杉原 厚吉(明治大学先端数理科学研究科 特任教授/JST, CREST)

VIDEO (54分55秒)

計算錯覚学「錯覚美術館」のサイトはこちら

世界錯覚コンテスト優勝作品の映像はこちら

講演概要 ▼
絵から奥行きを読み取る人の視覚を数理モデリングを通して理解しようとすると、目でものを見る仕組みの偉大さと同時に危うさも見えてきます。不可能モーション錯視を楽しみながら、このことを紹介します。
16:00-17:00 基調講演
小林哲朗
ネット時代の世論形成
小林 哲郎(国立情報学研究所 助教)
VIDEO (57分26秒)
講演概要 ▼
ネットの台頭と新聞離れ、テレビニュースの多様化など、メディア環境は大きく変わりつつあります。こうした新しいメディア環境における世論形成について、社会心理学の観点からお話します。
19:00-20:30 市民講座
影浦 峡
「医療を支えるセンサーネット-健康を見守る最前線のセンサー技術とは?」
須藤 修(東京大学大学院情報学環 教授、国立情報学研究所 客員教授)
講演概要 ▼
高齢化社会化にともない、増える生活習慣病とその予備軍。そこで、今注目されているのが、私達の日常の行動データをセンサーネットワークを利用し自動的に集めて分析する、 一人ひとりにあったオーダーメードの予防医療。その実験の概要をご紹介します。

>> 平成23年度市民講座 「未来を支える情報学」

市民講座 第1回は「手話通訳」と「文字通訳」を行います。

(*最先端研究開発支援プログラム「情報爆発時代に向けた新しいIT基盤技術の研究」の一環)

[中会議場ほか]
14:00-19:00 研究成果発表 デモ・体験コーナー/ポスター展示
18:00-19:00 交流タイム
[特別会議室]
15:00-16:00 サイラブ講演 「数値計算用オープンソースソフトウェア」 scilab
17:00-19:00 大学院入試説明会
[2階中会議場前]
14:00-19:00 研究成果発表 ポスター展示/ プレゼンテーション

6月3日(金)

[一橋記念講堂]
13:00-14:30 CSI関連講演・基調講演

SINET4開通記念シンポジウム「SINETが拓く次世代学術研究・教育情報の姿 -SINET4開通記念シンポジウム-」

VIDEO 所長挨拶 (14分58秒) VIDEO 来賓ご挨拶 (29分49秒)
概要 ▼
平成23年4月から運用を開始した学術情報ネットワーク(SINET4)の開通を記念して、各界からメッセージをいただき、シンポジウムを開催いたします。
松岡 聡
基調講演:「新世代のサイエンスクラウドとそれを実現するグリーンスパコンとネットワーク」
松岡 聡(東京工業大学 学術国際情報センター 教授 / 国立情報学研究所 客員教授)
VIDEO (57分39秒)
講演概要 ▼
今後の科学技術の推進には莫大なシミュレーションやデータ処理が必須となりますが、それを実現するための中心的な役割であるサイエンスクラウドと、それを構成する世界一グリーンな運用スパコンである東工大TSUBAME2.0を紹介します。
[中会議場ほか]
10:30-17:00 研究成果発表 デモ・体験コーナー/ポスター展示
[特別会議室]
10:00-12:50 学術情報基盤オープンフォーラム

学術情報基盤オープンフォーラム

10:00-11:20

大学等の商用クラウドサービス利用に関するセキュリティポリシーを考える

概要 ▼
最近、大学等においても商用クラウドサービス(メール、ストレージなど)を活用したIT環境整備を進めることが多くなってきている。特に、学内データや情報の外部流出など情報セキュリティ的な面からさまざまな不安を抱き続けることが多い。そこで、既にクラウドサービスを導入している大学等のIT基盤管理者、情報セキュリポリシの見識者、クラウド利用者、サービス提供者からのクラウドにおける情報セキュリティへの取り組みや、リスク回避策等などの情報を共有することで、クラウドサービス利用におけるセキュリティポリシーの押さえるべきポイントの議論と整理を行う。

11:30-12:50

学認を活用した地域連携に向けて

概要 ▼
これまで、大学における学認導入のメリットとして、多くの大学に広く等しく活用頂けるサービスとして電子ジャーナルやネットワークサービス(テレビ会議、ファイル共有など)を集中的に取り上げてきた。しかし、これらのサービスは、基本的に個々の大学が個別に利用するものであり、大学間連携という視点では、ほとんど活用されていない、というのが現状である。一方、様々な大学間連携がどのような形態で実施されているかを鑑みると、地域的なつながりを礎とする単位互換等の大学間連携が比較的活発に行われているという実態がある。そこで、今回は、北陸、長野、京都、四国など、地域での学認利用を検討している大学からのメンバーを集め、それぞれのアプローチを認識するとともに問題点を共有することで、地域連携における学認の役割について考える。
[2階中会議場前]
10:30-17:00 研究成果発表 ポスター展示/ プレゼンテーション

発表要旨集

デモコーナー

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
101 大規模データの高速アルゴリズム
データは使うためにある
要旨 ▼
近年のITやセンサーの技術発達のおかげで、巨大なデータが比較的容易に集積できるようになりました。しかし一方で、巨大データの上手な利用は進んでおらず、多くは塩漬けになった状態です。原因の一つはデータを使い慣れないことですが、その他にも非常に大きな計算コストがあります。
宇野 毅明
102 更新が双方向に伝播可能なグラフ変換
グラフ変換の双方向化と双方向モデル変換への応用
要旨 ▼
インターネットの進化は社会の情報化とグローバル化を促進していますが、まだ"だれでも、どこでも、いつでも"利用出来るわけではありません。WebELSは、マルチメディアコンテンツを共有した高等教育、遠隔会議、遠隔講義を、普通のパソコンで、世界のどこでも、誰にでも、簡単に利用出来る、クラウド型イ・ラーニング/イ・コミュニケーション統合プラットフォームをオープンソースで提供します。
日高宗一郎
胡振江(NII)、稲葉一浩(NII)、加藤 弘之(NII)、松田一孝(東北大)、中野 圭介(電通大)、篠埜功(芝浦工大)
103 デジタルとフィジカルの狭間で盗撮を防ぐ
映像盗撮防止方式における赤外カットフィルタ攻撃への対策
要旨 ▼
 昨年のオープンハウスで展示した、人間と撮像デバイスの分光感度特性の違いを利用して映像の盗撮を直接的に防止する方式は、人の視覚には影響を与えずに撮影映像にノイズを重畳する光源として赤外線を利用していますが、盗撮者が赤外カットフィルタを撮影機器に装着して盗撮を行うと、赤外線によるノイズを除去しながら映像を記録される可能性があります。この対策として、赤外カットフィルタの鏡面反射特性を利用した盗撮検知方式を提案しました。 提案方式では、この反射特性を利用し、赤外カットフィルタの反射光を映像表示装置側で検出することで、赤外カットフィルタによる盗撮をリアルタイムで検知することが可能になります。
越前 功
104 大量の映像から欲しい情報を探す
資料2映像メディア解析によるセマンティックギャップ克服への挑戦
要旨 ▼
放送映像やネット上の映像アーカイブなどから必要な情報を自由に呼び出すためには、映像内容に基づく検索が必要です。われわれは、映像解析技術により、映像内容情報をコンピュータで自動抽出し、大規模な映像アーカイブの内容検索を実現するための検討を行っています。 映像内容の抽出はセマンティックギャップ克服と呼ばれる極めて挑戦的な課題で、画像解析、機械学習、情報検索などの技術を使って取り組んでいます。われわれの研究成果により実現した映像検索のデモを行います。
Shin'ichi SATOH
Norio KATAYAMA, Hiroshi MO, Duy-Dinh LE
105 ヒカリ&つばさの情報セキュリティ3択教室
情報セキュリティ教育のためのインタラクティブ教材の構築に関する研究
要旨 ▼ 
安全で安心なネット生活を送るためには、情報セキュリティについての正しい知識を持つことが大切です。これらの知識を楽しく学べるように、男女4 名の大学生キャラクターが登場する全14話からなるFlash形式のストーリー学習教材を提供しています。
岡田 仁志
106 e-テストは子どもの学習をどう変えるのか?
子どもの個性・能力に応じた学習を可能にするクラウド型認知診断テストの研究開発
要旨 ▼
小・中学校などの学校現場では、子ども一人ひとりの状況に合わせた学習支援が求められています。そのためには、個々人の学習プロセス・成果を測定できるテストが必要です。これを実現する方法として、クラウド型認知診断テスト(e-テスト)を研究しています。研究成果の一端として小学生の算数テストの実演を行います。
孫 媛、高橋智子、尾崎幸謙、川端一光、柿沼澄男
107 光の干渉から 量子コンピューターの原理を知る
量子が開く未来の情報社会
要旨 ▼ 
量子力学の原理を用いて、情報処理、通信、標準、計測技術に画期的な変革がもたらされることが期待されています。平成21年に政府が決定した最先端研究開発支援プログラムの1つに量子情報処理プロジェクト(FIRST-QIP)が採択され、平成22年にNIIに量子情報国際研究センターが設立されたのはこのような理由によります。 このFIRST-QIPとNII-QISの活動内容を分り易く説明します。具体的には、量子コンピューターの基本原理である波の干渉と基本ツールであるレーザー分光をでも実験を通して理解していただきます。

山本 喜久,
宇都宮聖子,Tim Byrnes, 堀切 智之, 楠戸 健一郎, 顔 開(Kai Yan), 高田 健太

108 エコと安全運転を実践教育する3Dドライブシュミレータ
要旨 ▼ 
オンライン3D空間で、エコフレンドリーでかつ安全な運転を練習することができるドライブシュミレータを展示します。あなたの運転によるCO2排出レベルがどの程度であるか、「グリーンITS」(高度道路情報システム)用のプラットフォームが測定します。
Helmut PRENDINGER,

情報学プリンシプル研究系

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
201 大規模データの高速アルゴリズム
データは使うためにある
要旨 ▼
 近年のITやセンサーの技術発達のおかげで、巨大なデータが比較的容易に集積できるようになりました。しかし一方で、巨大データの上手な利用は進んでおらず、多くは塩漬けになったままの状態です。原因の1つはデータを使い慣れないことですが、その他にも非常に大きな計算コストがあります。 ここでは、巨大データでも短時間で動くアルゴリズムの紹介と、そのアルゴリズムを使った、簡単で効果的なデータ解析手法の紹介を行います。
宇野 毅明
202 ラムダ計算と型理論
TLCA 未解決問題20番
要旨 ▼
TLCA未解決問題20番を解きました。この問題は、遺伝的置換子を特徴付ける型理論を見つけよ、という問題です。 まず、遺伝的置換子全体は枚挙不可能であることを示すことにより、ひとつの型では遺伝的置換子は特徴付けできないことを証明しました。 次に、可算無限個の型により遺伝的置換子を特徴付ける型理論を与えました。
龍田 真
203 インターネットは感染症、化学物質や放射能の漏洩事故など、健康ハザード警告の初期徴候を検知するのに使用可能か?
DIZIEおよびBioCasterを用いたニア・リアルタイム公衆衛生対策
要旨 ▼
災害に迅速かつタイムリーに対応するには高精度の情報が不可欠です。インターネットは低コストでリアルタイムに大量の情報を発信するソースであり、現在公衆衛生対策システムに用いられています。 JSTが助成するBioCasterプロジェクトでは、ニュースメディアリポートから感染症のアウトブレイク、化学物質や放射能の漏洩事故を検知します。BioCasterが扱う対応言語は12言語と幅広く、疾病や警告数は300種類を超えます。 NIIのGrand Challenge基金が助成するDIZIEでは、ツイッターから健康ハザード警告に関わる初期徴候を探索することによりその対応範囲をさらに拡張しています。 ここではCDC提供のインフルエンザに関するgold standard dataとの高い相関性を報告します。
Nigel Collier
204 頭(離散数学)を使って日本プロ野球の日程を,現状よりもっと効率的にします!
プロ野球スケジュールの効率化
要旨 ▼
日本プロ野球の日程は、「ブラックボックス」で作成され、その作成方法などは全く公開されていません。 本研究では、離散数学、グラフ理論を用いて、現状のプロ野球の日程に課されている条件のもとで、既存(2010年)の日程より、25%ほど総移動距離を削減した日程を提案します。
河原林 健一
Richard Hoshino
205 大規模な最小二乗問題に対する実用的解法
資料2劣決定最小二乗問題に対する前処理付きクリロフ部分空間法
要旨 ▼
大規模な最小二乗問題を解く要請は、統計・工学・信号/画像処理・制御・最適化等といった様々な応用で生じます。反復法は近似解を更新して真の解に収束させますが、問題の条件が悪いと収束が遅くなります。 反復法の収束を速めるため、我々は効率的な前処理法を開発しました。この手法は定常反復法を用い、内部反復前処理と呼ばれ、従来の手法に対して計算時間および記憶量の改善を実現しました。 さらに、劣決定問題に対するクリロフ部分空間法の性質を検討しました。
速水 謙
保國 惠一
206 線形代数を使ってがん患者を助けるのには
臨床観測データを元にした患者生体状態の推測法
要旨 ▼
人間の体の中では複雑な化学反応が起きています。そのたくさんの化学反応を体の外から観察できる少ない情報で推測しなければいけないという問題は個別医療では避けて通れません。例えば、患者の体外に排出された抗がん剤の代謝物から、それがどのように体の中で運搬代謝されたかを推測するなどという問題です。 持っている少ない情報から多くの情報を推測する「劣決定逆問題」を線形代数を用いて解く方法を私たちは考案しました。
速水 謙
青木 康憲、小長谷明彦、Hans De Sterck(Waterloo大学)
207 仮説を立てて考えてみよう
推論による仮説発見とシステム生物学への応用
要旨 ▼
人工知能における推論技術を用いて未知の知識を発見する枠組みについて展示します。 ある観測が得られたときに、既存の知識と整合させながら、観測を説明するためには仮説を立てる必要があります。もしこの仮説が背景知識をともなって観測を説明できるのであれば、その仮説は確からしいと考えることができます。 本研究では仮説生成のためのメカニズムを明らかにし、科学分野における新しい知識の発見に応用します。特に、情報技術で新たな生体の理解を進めるシステム生物学において新しい規則を発見することを目指しています。
井上 克巳
宋 剛秀 (総研大),Gauvain Bourgne (NII),Andrei Doncescu (LAAS-CNRS / NII)
208 量子物理を用いて難解な物理や数学の問題を解明する
資料2ポラリトンにおけるボーズ・アインシュタイン凝縮の特性とその応用
要旨 ▼
多数のボーズ粒子がひとつのエネルギー状態を占有する現象をボーズ・アインシュタイン凝縮(BEC)といいます。BECはミクロな状態の特性をマクロの世界に反映させます。 我々は、半導体量子井戸を用いて、固体系におけるBECを実現しその特性を調べています。また、BEC特性を活かして、難解な情報や量子物理の問題を解明する方法を提案しています。 本発表では、これまでの実験・理論結果とその応用方法を紹介します。 )
山本 喜久,
宇都宮聖子, Tim Byrnes, Michael Fraser, 堀切 智之, 楠戸 健一郎, 桝本 尚之, 石田 夏子, 顔 開(Kai Yan), 高田 健太, 松川 智哉, 松尾 康弘, MD JAVED ROUF TALUKDER
209 データはどこまで圧縮できるか
文字列置換と文脈自由文法によるデータ圧縮
要旨 ▼
 データの圧縮率はその中身に依存します。英語や日本語などの文章は同じ単語を多く含むため良く圧縮できますが、DNA配列は圧縮しにくいということがあります。 しかし同じ生物のDNA配列はほとんどの部分が同じで、個体による差は少ないのです。このことを利用すると、大勢の人のDNA配列データをコンパクトに圧縮できます。 本研究では文字列置換を用いた類似データの圧縮および検索法と、文脈自由文法を用いた圧縮法を開発しています。
定兼 邦彦
210 生命科学総合情報サイト
プロとビギナーのためのバイオ情報提供インターフェース「日本語バイオポータルサイト-Jabion-」
要旨 ▼ 
 マスメディアの科学情報は、学校教育では学習しない専門用語が含まれており、一般の理解は不充分なままです。 我々の日本語バイオポータルサイト-Jabion-では、一般向けには専門用語の解説および科学ニュースをコラム化して分かりやすく説明したコンテンツ、専門家向けには利便性に富む文献検索やゲノム情報を提供していることが特徴です。 URL http://www.bioportal.jp
藤山 秋佐夫
丸山 多恵子、小林 悟志、川本 祥子、荒木 次郎、隈 啓一
211 WebELS: クラウドになったインターネット学習・インターネット会議とは?
WebELS:クラウド型汎用多機能e-Learning/e-Meetingシステム
要旨 ▼ 
様々なe-LearningシステムやInternet会議システムが存在しますが、必ずしも使いやすくありませんし、性能や機能が十分ではありません。 WebELSは、だれでも、どこでも、普通のノートパソコンで簡単にコンテンツ作成ができ、学習ができ、Web会議ができるように設計されています。高品質・多機能のe-Learning/ e-Meetingを使いやすく簡便なクラウド型システムとして提供します。
上野 晴樹
アージュリー・ジョン・ベレーナ、シラ・チュンウィージトラ、加藤 尚徳、岡田 仁志、中村 基典、岡野 英司、森 正樹、鯉沼 秀臣
212 コンピューターが法律推論?
論理プログラミングによる要件事実論推論システムPROLEG
要旨 ▼ 
本発表では、民事裁判の決定理論である要件事実論の実装について発表します。要件事実論は民法の各要件に証明責任を付加して不完全情報下でも裁判が行えるようにするための理論です。 この要件事実論と論理プログラミングの対応を用いて要件事実論を論理プログラミングで実装したシステムPROLEGについて報告します。
佐藤 健
213 社会的な知能を育てるロボットシミュレーション
社会的知能発生シミュレータ:SIGVerse
要旨 ▼ 
SIGVerseは、人間と知能ロボットの来るべき共存社会をデザイン・検証するためのオープンなシミュレータプラットフォームです。 複数のユーザーが設計した知能エージェントを仮想環境の中に投入し、互いにインタラクションさせることが可能です。 また、知能ロボットの感覚運動と社会的認知シミュレーションを世界で初めて統合し、アイコンタクトやジェスチャを伴う身体的・社会的コミュニケーションの検証ができることが特徴です。
稲邑 哲也
214 「つながるデータ」でつくる新たなウェブ環境
日本語リンクトデータとLODACプロジェクト
要旨 ▼ 
 ウェブ上でコンピューターが自律的な情報処理を行うセマンティックウェブ環境では、事物や概念に関する辞書が必要となります。 辞書の構築には多大なコストがかかりますが、近年では各種データベースのデータを構造化し再利用するリンクトデータが注目されています。 本展示では、日本語版Wikipediaを用いた日本語リンクトデータの構築や、学術情報のリンクトデータ化を行っているLODACプロジェクトを紹介します。
武田 英明
大向 一輝
215 量子情報技術の楚とは?
量子基礎技術と量子情報システム
要旨 ▼ 
 トランジスターは今日使われているコンピューターの基本素子と言ってもよく、情報処理システムの基本単位といえます。この考えに基づくと、量子コンピューターにもそれにあたるものが必要であろうことが予測され、研究の黎明期にはビットの量子版である量子ビットがその役割を担うと考えられていました。ところが、実際にはそのように簡単なものではなく、従来型の情報処理と量子情報処理とを一体化 した技術を必要とする、かなり複雑なものらしいことが最近明らかになってきました。その構成の成功例をポスターで解説します。
Simon Devitt
W. J. Munro,根本香絵

アーキテクチャ科学

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
301 ソフトウェアが正しいことはどのようにしてわかるのか?
「CPS時代のソフトウェア高信頼化」に関する研究
要旨 ▼
 ソフトウェア技術が社会基盤を構成するシステムに浸透してきました。安心・安全な社会を築く上で、ソフトウェアシステムが高い信頼性を持つことを保証しなければなりません。欧米を中心に、生産性向上・コスト削減の考え方から信頼性確保に技術の関心が移ってきました。 本研究発表では、形式手法と呼ぶ技術を実適用する研究活動を紹介します。
中島 震
Franz Weitl、橋本祐介
302 世界トップレベルの先端ソフトウェア工学の研究・教育・実践を推進
GRACEセンター: 先端ソフトウェア工学・国際研究センター
要旨 ▼
NII内に設立されたGRACEセンターは、21世紀の「ソフトウェア基盤」を実現するための、ソフトウェア工学に関する世界トップレベルの研究センターです。 GRACEセンターでは国内外の研究機関との連携のもと、研究・実践・教育を三位一体で運営し、次代の中核となる世界レベルの研究者および技術者を育成することを目指しています。
本位田 真一
303 集合知を利用してコンピューターに画像を理解させる
Flickrを利用した大規模画像データセットの構築
要旨 ▼
 画像認識技術においては、例えば「リンゴとはどのような見た目であるか」をコンピューターに教えるための訓練画像が必要となります。 通常人手で作成された訓練画像が用いられていますが、生活空間に存在する膨大な物体全てに対して人手で画像を用意するのは困難です。 本研究では、写真共有サービスFlickr上の、人手でタグが与えられた画像データを利用して画像認識のための大規模訓練データセットを機械的に構築する手法を提案します。
本位田 真一
馬場 雪乃
304 ものづくりの現場に科学を伝える
トップエスイー: サイエンスによる知的ものづくりプログラム
要旨 ▼
トップエスイープロジェクトは、「サイエンスによる知的ものづくり教育」をコンセプトに、高度な開発技術を身につけたソフトウェア技術者の育成を目指した実践的教育プログラムです。 受講生は様々な大学・企業からの専門家による講義を受けるだけでなく、修了制作を通して学んだ技術の実適用を行います。
本位田 真一
田辺 良則, 吉岡 信和,石川 冬樹
305 ソフトウェアシステムの高信頼かつ効率的な開発を目指して
静的解析技術を用いた部品に跨る関心事の抽出手法の研究
要旨 ▼
実用ソフトウェアの開発では、高度な部品化・フレームワーク化によって開発の分業や関心の分離を図っていますが、そのために部品間に跨る情報の把握が困難であるという課題を抱えています。 我々は、エンタープライズシステムのコンポーネントベース開発と、Webアプリケーションの開発に焦点を当て、ソフトウェアの設計モデルやソースコードの静的解析を行って、データフローや状態遷移等の情報を抽出する手法を研究しています。
本位田 真一
井上拓、前澤 悠太
306 科学的にソフトウェアの品質を確保するには
柔軟で適応的なソフトウェアシステムのための高度な意思決定
要旨 ▼ 
本位田 真一
Benjamin Klopper, Camilo Fitzgerald
307 あなたの今の要望に合わせる知的なソフトウェア
柔軟で適応的なソフトウェアシステムのための高度な意思決定
要旨 ▼ 
 ソフトウェアシステムの概念は、モノリシックからモジュール設計へと変わってきました。これにより、ソフトウェアシステムのその場その場での精製や、実行時の自立的な適応が可能となってきています。 ここで、ソフトウェアのオンデマンドでの生成や運用中の適応のための技術要素に加えて、ユーザーの要求や現在の状況に最も適切に合う設定を行うために、意思決定手法が必要となってきます。 我々はこの問題に対して、多目的最適化および多基準意思決定に基づいたアプローチを提案しています。
本位田 真一
Benjamin Klopper, Camilo Fitzgerald
308 「無線センサーネットワークの共有化」に関する研究
要旨 ▼
モデル駆動によるソフトウェア開発は実用的で新しい開発手法として注目されています。その中で、開発途中の成果物をモデルとし、ソフトウェアの開発ステップをモデル変換で表現します。 通常、この枠組みでは、変換を適用する前のモデルと変換によって得られたモデルが共存してそれぞれ発展します。このとき、あるモデルに加えた変更をどのように正しく他のモデルに伝播し、システムの一貫性を保証するかは重要な未解決問題です。 本研究は、双方向モデル変換を用いてこの問題を解決し、ソフトウェアの信頼性の確保と進化的ソフトウェア開発のための新しい方法論を確立します。
鄭 顕志
309 チップの中にネットワークを作る
ディペンダブルネットワークオンチップアーキテクチャに基づく車載制御システムの実現
要旨 ▼
米田 友洋,
Daihan Wang, Chammika Mannakkara, Vijay Holimath
310 双方向変換でソフトウェアを進化させる
双方向モデル変換によるソフトウェア開発に関する研究
要旨 ▼
無線センサネットワークは実世界と連動するシステムを構築するためのインフラとして期待を集めている.XACプロジェクトでは,無線センサネットワークを共有インフラとして活用可能とするための研究開発に取り組んでいる.本発表では,無線センサネットワークを共有化するミドルウェアと,共有無線センサネットワークのためのモデル駆動開発手法を紹介する
胡 振江,
日高 宗一郎、加藤 弘之、稲葉 一浩(NII)、中野圭介 (電気通信大) 、篠埜 功(芝浦工業大学)
311 膨大データ向けの新しい並列プログラミングフレームワーク
MapReduce並列プログラムを系統的に開発するための高水準フレームワーク
要旨 ▼
GoogleのMapReduceは大規模なデータを大量のマシンで並列に処理するためのプログラミングモデルであり、ウェブ検索のためのインデックス作成処理や、ログ解析、機械学習などの処理に利用されています。しかし、MapReduceによる並列プログラムをどのように系統的に開発するかが課題として残されています。我々は、リスト上の運算理論に基づいて、MapReduceによる並列プログラムを系統的に開発するための高水準フレームワークを提案し、特定の二つの逐次プログラムから自動的にMapReduce上で効率的に実装できる並列プログラムを導出します。これにより、ユーザーはほとんど並列性を意識せずに並列プログラムを書くことができます。
胡 振江
劉 雨
312 どのようにセキュリティはソフトウェアに埋め込めるのか?
安全なソフトウェアの構築に関する研究
要旨 ▼
近年、個人情報の情報流出や不正アクセスなど、セキュリティは現代社会に多大な影響を及ぼしています。しかし、他の種類の製品やインフラと比べ、情報システムのセキュリティを高める技術は、現状では十分と言えません。本研究では、こうした課題を解決するためのソフトウェア工学技術の確立を目指し、ソフトウェアを作る際に適切にセキュリティを埋め込む手法を開発しています。
吉岡 信和
313 最先端のIT教育を支える基盤サービス:edubase
未来のネット社会をつくるエンジニアを育成
要旨 ▼ 
ITに関する専門的スキルを持ち、社会情勢の変化等に先見性をもって対処できる世界最高水準のIT人材を育成するため、GRACEセンターでは、高度IT人材のための演習環境(edubase Cloud)、IT教育環境(edubase Space)、そして、優れたIT教材を普及・活用させるためのサイト(edubase Stream)を提供しています。
吉岡 信和
横山重俊、田中秀樹、長久勝、本位田真一
314 温暖化効果ガス排出抑制への貢献
交通動態調査へのユビキタス技術の活用
要旨 ▼
国土交通省が実施している交通動態調査は、自動車が排出する温暖化効果ガスを把握する唯一の基礎統計となっています。 現在は、調査車輛の所有者が筆記により回答する形式となっていますが、携帯電話のGPS機能を利用すれば、車両の運行距離・経路・速度等を自動的に集計することが可能となります。 この基礎情報を基に、都市交通計画の立案や物流の省エネルギー化に活用することができます。国土交通省と連携したプロトタイプを紹介します。
浅野正一郎
315 位置情報プライバシーをどう守るか?
推論攻撃を考慮した位置情報プライバシーの保護技術
要旨 ▼
現在多くのユーザーがスマートフォーンで取得した自身の位置情報をソーシャルネットワーキングのサイトで他のユーザーと共有するようになっています。 しかし位置情報は個人のプライバシーに関わる情報を含むため、適切なアクセスコントロールのポリシーで保護される必要があります。 本研究では、過去の位置情報を用いた推論攻撃を防ぐ新しいアクセスコントロールの仕組みを提案します。
南 和宏
316 排出量取引で持続可能社会を作れるのか
小口&個人レベル排出量取引の提案とその実証実験
要旨 ▼
サプライチェーンを念頭に、新しい排出量取引手法を提案しています。これはICタグやバーコードを排出権に関する、ある種の有価証券とすることで、容易に排出権付き商品を実現するとともに、小口または個人レベルの排出量取引を実現します。ここではその提案方法を紹介するとともに、2月に実施したイトーヨーカドーにおける実証実験について報告します。
佐藤 一郎
317 コンピュータサイエンスで社会は変えられるのか
コンピュータサイエンス手法によるシェアリングの実現
要旨 ▼
コンピュータサイエンスはOS技術などを中心に計算リソースの共有技術を発展させてきた。その手法の中には現実世界における社会的リソースの共有(シェアリング)に有効なものがある。ここではその手法を紹介していく。
佐藤 一郎

コンテンツ科学

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
401 言葉が表す「意味」とは何か?
「コンピューターによる言語理解」に関する研究
要旨 ▼ 
人間社会において言葉によるコミュニケーションは必要不可欠です。しかし、言葉がどのようにして情報、つまり「意味」を伝えているのかはまだ謎が多く、コンピューターが人間と同じように言葉を理解するまでには至っていません。 本発表では、言葉が表す「意味」をどのようにコンピューターに計算させるのか、現在までの研究成果を紹介し、今後の方向性を示したいと思います。
宮尾 祐介
402 ネットワークで形成された情報空間を活用する
文脈を保存するXQuery融合変換用
要旨 ▼
融合変換は冗長な中間結果を削除する手法の1つであり、これまでSQLなどの問合せ言語に対する最適化手法として用いられてきましたが、本手法を用いたXQueryの最適化は未解決です。 その理由は、XQueryは文脈を考慮に入れる必要があり、かつ文書順序の保存が要求されるからです。 本発表では、我々の知る限り、文脈と文書順序を取り扱った最初のXQuery融合変換を提案します。
加藤 弘之
日高宗一郎,胡振江,中野圭介(電通大),石原靖哲(阪大)
403 画像処理技術で壁や柱を光が突き抜ける?
焦点ぼけを利用した高密度光線場処理と圧縮
要旨 ▼
持続可能な地域社会の拠点として、狭小な雑居ビル等を安価なコミュニティスペースとして再生する際、視界を遮る柱や壁が演劇、音楽、映画など対抗文化の中心となる活動を大きく制約しています。 建直しなしにこのような視覚的問題を解決し空間のリサイクルを実現するには、そこを飛び交う光線場を自在に入力、変換、伝送、出力する画像処理技術が欠かせまん。レンズに入り込む高密度な光線場を取得、圧縮、再構成する手法を紹介します。
児玉 和也,
坂元 敬
404 形式仕様と実装とのギャップを埋める
カスタマイズおよび双方向トレース可能なVDM++ - Java変換に向けて
要旨 ▼
 形式仕様記述においては、システムの重要な本質に集中して記述・検証を行い、開発の早い段階での誤りの排除を目指します。 本研究では、形式仕様記述において捨象された詳細を導入しつつ実装を導出する過程を支援するための枠組みを構築しています。 この枠組みはVDM++仕様からJavaコードを生成する際のカスタマイズルール記述を提供するとともに、双方向に変更を反映可能とします。
石川 冬樹
405 サービスを正しく・効率よく組み立てる
サービス合成における進化・適応のための知的手法・工学手法
要旨 ▼
 サービスコンピューティングにおいては、計算機向けの自己記述とアクセス手段を提供し人間の活動に結びつく「サービス」を構成要素とし、それらを選択、組み合わせることにより、迅速、柔軟にシステムを合成します。 本研究グループにおいては、その際に品質をどうモデル化し、品質を保証しながらどうサービス選択や切り替え等の適応を行っていくか、という問題に対し、人工知能・ソフトウェア工学の双方の側面から取り組んでいます。
石川 冬樹
406 Webのサービスをリサイクルしましょう!
UIコンポーネントの表現と再利用
要旨 ▼
 WebサービスAPIを用いて、複数のWeb機能を統合して新しいサービスを提供するマッシュアップ技術が注目されています。 我々は、さらに一歩進んで、一般のWebページから有用なWeb機能を発見し、再利用する方法を研究してます。 これにより、広く利用者向けに提供されているコンテンツを効果的に再利用できることが期待されます。
韓 浩
407 「私たちはインターネット検索でどんな情報を探しているのか?」
Webでの検索対象とその情報カテゴリの検出
要旨 ▼
ディジタル・シルクロード・プロジェクトは、シルクロードの文化遺産をデジタル化し、研究者や一般の人々が調べ、学び、楽しめる情報基盤をウェブサイトで公開しています。デジタル空間を活用した新しい「発掘」方法を使って、我々は過去の文化遺産からどのように新しい情報を引き出せるのか?デジタル古地図を活用した遺跡探索方法や、シルクロード遺跡データベースの構築などを中心に紹介します。
中渡瀬 秀一
大山敬三
408 論文の構造を解析して見えてくるものは?
論文構造解析に基づく専門分野知識の抽出
要旨 ▼
論文の記述内容・文脈を解析することにより、専門分野知識を獲得するための2つの基礎研究を紹介します。 (1)専門用語の分野基礎性:特定分野における専門用語の基礎性や重要性の指標を提案し、分野の概要理解のための論文の効率的検索に応用する研究。 (2)論文間の意味関係抽出:論文内で関連研究を記述した部分に着目し、用語や周辺単語を手がかりに解析することにより、論文間の関係とそのキーワードを抽出する研究
内山清子
亀田尭宙、武田英明相澤彰子
409 身の回りにある蛍光発光
照明色変化に伴う色変化に基づく蛍光成分と反射成分の分離
要旨 ▼ 
持続可能な地域社会の拠点として、狭小な雑居ビル等を安価なコミュニティスペースとして再生する際、視界を遮る柱や壁が演劇、音楽、映画など対抗文化の中心となる活動を大きく制約しています。建直しなしにこのような視覚的問題を解決し空間のリサイクルを実現するには、そこを飛び交う光線場を自在に入力、変換、伝送、出力する画像処理技術が欠かせません。レンズに入り込む光線場を高密度に取得、再構成する手法等を紹介します。
佐藤 いまり
Cherry Zhang (University of Waterloo)
410 私たちは未来型コミュニケーションをどう受け入れるか?
手話コミュニティにおける遠隔コミュニケーション環境の提案
要旨 ▼
日本の裏側に住む友人と相手の映像を見ながらおしゃべりができる―そんな数年前には想像できなかったコミュニケーションが私たちの日常になりつつあります。 本研究では、等身大の映像を見ながら、遠隔地にいる人と最大12名で会議できるシステムを用い、会話収録を行いました。収録では、映像がより重要になる手話コミュニティの人らの会話も対象としました。 分析の結果から、将来身近になるであろう、未来型コミュニケーションについて考えます。
坊農 真弓
菊地浩平
411 おしゃべりを自然なものにする私たちのさりげないしぐさ
多人数インタラクションコーパスの構築と分析
要旨 ▼
 友人とのふとしたおしゃべりの中で、私たちはどのようにふるまっているのでしょうか。ちょっとした視線の配り方、身振り手振り、声の高さなど、一つ一つが私たちのおしゃべりを自然なものにしています。 本研究では、複数のカメラで多人数での会話を収録し、それらを分析する環境を構築しています。 近い将来、本研究の成果は、人と自然におしゃべりする会話ロボットのデザインに活かすことが出来るかもしれません。
坊農 真弓
菊地浩平(NII),大塚和弘(NTT)
412 円滑なビデオコミュニケーションで世界を繋ぐ
動画の圧縮とネットワーク伝送に関する研究
要旨 ▼
多視点から撮影された画像で作られたビデオシステムにより、円滑な体験ができますが、伝送帯域幅が大きくなります。この研究は、ネットワークで円滑なコミュニケーションが実現できるように、3次元動画の圧縮、パケットロスや遅延に強い動画伝送、インタラクティブビデオ向けのカスタマイズといった、3つのテーマを追求しています。
チョン ジーン
413 安心・安全な社会を目指して Sven Wohlgemuth
曽根原 登,越前 功,Guenter Mueller (University of Freiburg), A Min Tjoa (Vienna University of Technology)
414 実物体の高精細3次元モデル構築
複雑照明条件下における鏡面反射面を有する物体の距離画像位置合わせ
要旨 ▼
レンジセンサーを用いて異なる視点から撮影した距離画像に対して、重複した部分を利用して位置合わせすることを3次元位置合わせといいます。 この研究では、幾何学的特徴が十分利用できない距離画像の3次元位置合わせ手法を紹介します。 鏡面反射する物体の反射特性を制御されていない光源環境下で抽出し、それを重複した部分の対応付けに利用して安定な位置合わせを実現します。
杉本 晃宏
Thomas, Diego
415 大量の画像群を自動で分類する
シーンコンテクストスケールを用いた画像分類
要旨 ▼
画像から抽出した特徴量の密度が高いほど高性能な画像分類を実現することができます。テクストンは代表的な高密度特徴量であり、最近、テクスチャ解析や一般物体認識でもたびたび利用され、その有効性が確認されています。 しかし、テクストンを抽出する際、テクストンのスケール最適化が考慮されていないため、画像群中でスケール変化が大きい物体の認識は困難であり、性能低下の原因になります。 そこで我々は、予め画像からシーンコンテクストスケールを求め、物体のスケールに応じてスケール最適化されたテクストンを用いる画像分類法を提案します。
杉本 晃宏
Kang, Yousun
416 情報学は自然災害の軽減に対してどう貢献できるか?
地球環境データに対する統合データベースプロジェクト
要旨 ▼
 東北地方太平洋沖地震が引き起こした巨大な影響が、2011年の世界を揺らし続けています。こうした自然災害に対して、情報学は何ができるのでしょうか? そのような研究の例として、台風を対象とした「デジタル台風」や「伊勢湾台風メモリーズ」等のプロジェクトを紹介するとともに、東北地方太平洋沖地震に対する取り組みについても速報します。
北本 朝展
417 デジタル空間で文化遺産を再発見する
ディジタル・シルクロード・プロジェクト:文化遺産のデジタルアーカイブ
要旨 ▼
ディジタル・シルクロード・プロジェクトは、シルクロードの文化遺産をデジタル化し、研究者や一般の人々が調べ、学び、楽しめる情報基盤をウェブサイトで公開しています。 デジタル空間を活用することで、失われた文化遺産をどこまで再発見できるのか?デジタル古地図を活用した遺跡探索方法や、シルクロード遺跡データベースの構築、そして東洋文庫ミュージアムでの展示などを中心に紹介します。
北本 朝展
西村陽子、小野欽司
418 "気づき"や"自律"による言語習得法とは?
Evocation Wall: "行動主体"の言語学習法の研究
要旨 ▼
本研究は、学ぶことが教えることに優先されるという原理に基づいた新しい学習方法に焦点をあてます。 目標は、初期のレベルにおいて語学学習を改善及びより早く上達させるため"気づき、自律(自分をコントロールする)"といった"行動主体の考え方"を通じて学ぶための新しいプラットフォームの開発です。 今回の事例では、インタラクティブマルチタッチディスプレイ及び、Surface Computing Technologyを利用した学習を紹介します。
Frederic Andres
Bruno PEYLON(上智大学文学部・講師), 小林孝郎(拓殖大学・准教授)、Wilson YAMAMOTO (上智大学文学部・講師)、Cherry DONALD(広島国際大学心理科学部・准教授)

情報社会相関

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
501 人間の言語についてその起源と人間行動への役割について考察します
言語の起源と人間行動に及ぼす効果に関する研究
要旨 ▼
多くの動物の中でなぜ人間だけが言語を持つようになったかに関して、人間の身体構造と分業の形での共同作業が言語の発生を進めてきたという仮説を立て、この仮説に基づいて言語発生プロセスの説明を試みます。 また、言語を持つことが人間行動にどのような効果をもたらして来たかを考察します。
小山 照夫
502 人と人との間のリズムはどう生まれ、どう変わるのか?
ヒト同士の相互行為にみられる身体動作のリズム構造に関する研究
要旨 ▼
私たちは会話、音楽、スポーツなど様々な場面で人とリズムを合わせています。人と人が行う相互行為では、刻々と変化する相手や状況に、柔軟に対応して行動する必要があります。 知覚‐行為システム研究室では、日常会話や心理カウンセリング場面における身体動作(身振り、うなずきetc)の研究、それらの基盤となる知覚や運動に関する研究を行い、人がどのように環境内の情報を利用しながら、行為を調整しているのかを探究しています。
古山 宣洋
末崎裕康・児玉謙太郎
503 コンピューターの使う言葉
言語としてのデータ
要旨 ▼
コンピュータープログラムに渡されるデータは、社会とコンピューターの間で使われる言語と考えることができます。セマンティックウェブの動きなどにより、言語として考えることに意味がある状況になりつつあります。 このようになると、自然言語に見られる現象が、コンピューターの使用する言語においても発生してくるのではないかと考えられます。このような仮説のもと、いくつかの現象について検討します。
宮澤 彰
504 プラットフォームとサービスの関係
サービスプラットフォームにおけるクラウドの分析
要旨 ▼
コンポーネントモデルを用いてブロードバンドサービス、IPTVサービスと分析してきましたが、本年はクラウドを通じたサービス提供プラットフォームに関して分析を行いました。 これまでの分析同様の手法を用いると、プラットフォーム数と変換コストが市場決定のパラメータになることが分かりました。
上田 昌史
505 三次元で物を見るために
積層型裸眼立体視ディスプレイに関する研究
要旨 ▼
裸眼立体視ディスプレイとは、メガネなどがなくても立体視が可能なディスプレイを言います。レンチキュラーレンズ式、パララックスバリア式など様々なものがありますが、それぞれに限界があることも知られています。 ここでは、積層型と呼ばれるディスプレイに着目し、その新たな可能性を探ります。液晶パネルを適切に積み重ねると、視点位置に応じた画像表示が可能になります。こうした解析結果を示し、実装上の問題点を論じます。
後藤田 洋伸
506 人はどのように情報を探すのか:利用者にとってよい回答とは
コミュニティ QA における良質回答の自動予測
要旨 ▼
コミュニティ型質問応答サイト(CQA)は、ユーザーが自身の状況に応じた回答を得ることができる新たな情報検索手段です。しかし投稿された回答の質は様々であるため、その中から良質な回答を選択する方法が求められています。 そこで本研究は、CQA における良質回答を人手で分析し、その結果に基づいて良質回答の自動予測システムを構築しました。
石川 大介
神門 典子
507 ツイッター利用者はどのような社会的特性をもっているのか?
ツイッターと社会関係資本
要旨 ▼
ツイッター利用者の社会的特性について、社会関係資本の観点から検討します。特に、社会的信頼、社会的ネットワーク、互酬性に関連する変数に着目し、日本人成人を母集団とした場合のツイッター利用者の特徴について考察します。 さらに、それらの社会特性とクロールされたフォロー・フォロワー関係から算出されたネットワーク指標との相関についても分析します。
小林 哲郎
金相美・榊剛史
508 サイエンス2.0へようこそ
研究基盤サービス Researchmap.jp
要旨 ▼
国立情報学研究所では、研究者向けサイエンス2.0基盤サービスResearchmap.jpを2009年より公開しています。 本サービスは研究者に対して、研究ホームページを公開するための領域である「マイポータル」のほか、バーチャルなデスクトップの機能を果たす「マイルーム」、他の研究者と共同研究や委員会活動をするためのコミュニティを提供します。 マイポータルには研究者履歴(Curriculum Vitae)を公開するためのテンプレートのほか、研究ブログ、資料配布用キャビネット、動画配信ツールなどが備えられており、研究者はその中から自分を表現するためのツールを自由にチョイスし、効果的に情報発信を行うことができます。
新井 紀子
509 みんなで使える音声データ
音声コーパスの収集・構築とその音声研究への利用
要旨 ▼
音声認識や音声合成等の研究を行うためには各種大量の音声データが必要です。日本ではこれまで種々のプロジェクト等で音声コーパス(データベース)が作られましたが、プロジェクト終了後はデータの維持・管理ができない状況でした。 我々は、そのようなプロジェクトで作成された音声データを集めたり、新しく作成したりして希望者に配布する「音声資源コンソーシアム(SRC)」を始めました。これにより情報社会の発展に寄与することを目指しています。
板橋 秀一
石本祐一,大須賀智子
510 みんなで使える音声データ
音声コーパス類似性の可視化と検索
要旨 ▼
 音声研究の進展に伴い、音声コーパス(データベース)の必要性が高まっています。NII音声資源コンソーシアムを初めとして世界中の類似の組織から多様な音声コーパスが構築・配付されるようになりましたが、利用者にとっては選択の幅が広がったため、一方では目的に合ったコーパスを選択する必要が出てきたことにもなります。 ここでは今後ますます増えて行くコーパスを活用しやすくするために、コーパスの特徴を表す属性項目による分類を提案します。主に日本語音声コーパス間の関連性・類似性を分析し視覚化して、利用者が必要とするコーパスを分かりやすく表現します。
板橋 秀一
石本祐一,大須賀智子
511 学びながら情報を探す
学習と探索を支援する情報アクセス技術
要旨 ▼
調査・企画や学習のために情報を探索する場合、よく知らない分野で検索を行う場合、利用者はサーチとブラウジングを繰り返しながら、次第に調べたいことがらについての知識、調査の方向性、捜し方を学んでいきます。 本研究では、このような探索的な検索について、利用者の探索行動とその認知過程を調べ、探索を柔軟に支援する検索システムについて研究を進めています。
神門 典子
石川 大介、江草 由佳、齋藤 ひとみ、高久 雅生、三輪 眞木子
512 コンピューターはどのくらいうまく情報を探せるのか
国際評価のための情報アクセス技術の研究基盤と協調的研究の展開:NTCIR
要旨 ▼
検索をより効果的に行うためには、利用者の状況をさまざまなレベルでとらえることが重要です。 本研究では、国内外の約120研究団体と共同し、大情報アクセス技術の有効性を比較評価する研究基盤として基準データと評価手法を提供し、比較評価、グループを越えた要素技術の組合せによって、研究の効率的促進と発展を目指しています。 現在、検索意図の推定、時間空間検索、意味の同等性推定、音声検索、可視化と探索的検索、機械翻訳について研究を進めています。
神門 典子
石川 大介

大学院(総研大)

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
601 協力的な社会を作り出す評判情報とは?
評判生成の「厳しさ」と協力行動
要旨 ▼
近年では、モバイル機器で動画コンテンツを楽しめるようになりましたが、なめらかな再生ができないことがあります。原因は、通信リンクが途中で切れたり、コンテンツの同時視聴による性能低下があります。キャッシュを持ったルータで蓄積転送を行うことで、これらの問題を解決する通信基盤について検討します。
鈴木 貴久

共同研究・その他

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
701 多様なネットワークサービスで研究者の要望に柔軟に応える
学術情報ネットワーク(SINET4)
要旨 ▼
 SINETは、日本全国の大学、研究機関等の学術情報基盤として構築、運用されている情報ネットワークです。2011年4月から、SINET4の運用を開始しました。 その特徴として、ネットワークの高速化、提供サービスの多様化、エッジノードの高安定化、高速アクセス回線環境の整備、上位レイヤ展開等が挙げられます。昨年度に引き続き、「SINET利用推進室」を中心にサービスの普及に努め、研究教育活動を支援します。
学術ネットワーク研究開発センター SINET利用推進室
702 学術コミュニティを支える次世代のコンテンツ基盤を構築する
次世代学術コンテンツ基盤の構築
要旨 ▼
 国立情報学研究所は、学術コミュニティにとって不可欠な学術コンテンツを、大学とNIIとの密接な連携により形成・確保し、付加価値を付けて広く発信するための情報基盤を構築しています。 具体的なサービスとして、学術研究に不可欠なコンテンツを統合的に提供する学術コンテンツ・ポータルGeNiiのほか、各大学等で生産される研究成果を収集・保存し、発信する学術機関リポジトリ構築支援、全国の大学図書館の目録所在情報を構築・提供するNACSIS-CAT/ILLなどがあります。
学術コンテンツサービス研究開発センター
703 e-サイエンス:ネットワークにつながった計算機やデータを活用した新しい研究方法
e-サイエンスを実現するグリッド技術
要旨 ▼ 
e-サイエンスは、様々な学術分野のデータを最先端の情報技術を利用して処理することにより、新たな科学的発見を行うための新しい科学研究の方法です。このためには、ネットワーク上に分散した計算機、ストレージ、データベース、アプリケーション等の様々な資源を活用する必要があり、グリッド技術はその鍵となる技術の一つです。 本展示では、リサーチグリッド研究開発センターが取り組むグリッド技術に関する研究を紹介します。
リサーチグリッド研究開発センター
704 ネットワークにつながった計算機やデータを活用した新しい研究方法
資料2学術認証フェデレーションによるマッシュアップがもたらす学術研究・教育活動の推進
要旨 ▼
昨年度より正式運用を開始した、学術認証フェデレーション(学認:GakuNin)は、一年間で飛躍的に参加校が増加し、大学における認証の仕組みのデファクトスタンダードとして成長を遂げつつあります。学術クラウドサービスや電子ジャーナル等を安心・安全・便利に利用できる環境として注目されています。 最近では、学術サービスをディープにマッシュアップさせる、より利便性の高い活用が展開されています。本発表では、学認における一番ホットな情報を提供します。
学術ネットワーク研究開発センター認証基盤グループ
705 大学等の学術研究・教育活動を促進する「最先端学術情報基盤(CSI)」の構築
最先端学術情報基盤(CSI:サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ)
要旨 ▼
国立情報学研究所では、大学等との連携により、最先端学術情報基盤(CSI)の構築を推進しています。CSIは、大学等のコンピュータ等の設備、基盤的ソフトウェア、コンテンツ及びデータベース、人材、研究グループそのものを超高速ネットワークの上で共有するための基盤であり、我が国の学術研究・教育活動を促進し、その国際競争力を維持するためには、こうした最先端の学術情報基盤の整備が不可欠です。
学術基盤推進部

サービス・事業

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
801 大学院紹介 総合研究大学院大学:千代田キャンパス
資料2複合科学研究科情報学専攻 概要紹介及び入試案内
要旨 ▼
国立情報学研究所は、総合研究大学院大学複合科学研究科に情報学専攻を開設し、5年一貫制博士課程と博士後期課程を設置しています。これら2つの課程では、情報学の先駆的な国際的研究機関である本研究所の専門性を活かし、21世紀の「知識社会」をリードする優れた人材の育成を目指しています。 情報学専攻は、都心に位置した好立地条件にあり、70名以上の学生が在籍しています。 在学生の半数近くが社会人であり、多くの社会人学生が仕事をしながら研究を行っています。また、世界各国から来ている留学生が多数在籍しており、異文化交流が盛んに行われているのが特色です。 本コーナーでは、情報学専攻の概要、及び、平成23年10月及び平成24年4月入学に対する入試について案内を行います。
総務部 研究促進課
802 オープンソースの数値計算プラットフォームScilab(サイラブ)
Scilab(サイラブ), The Scilab Consortium
要旨 ▼
Scilab(サイラブ)は工学的かつ科学的なアプリケーションの実現を目的とした、強力なオープンソースの数値計算プラットフォームソフトウェアです。現在の開発と運用は、INRIAと密接な関係にあるScilabコンソーシアムとDigiteoによって行われています。Scilabのウェブページからは毎月5万件以上ものダウンロードがあり、教育界や産業界を問わず、Scilabは世界中で利用されています。
Claude Gomez
Hugues CHATAING

特別展示

ブース
番号
タイトル/テーマ/要旨発表代表者/共同発表者
901 国立公文書館デジタルアーカイブの紹介 ― 未来を拓く歴史資料―
要旨 ▼
国立公文書館は、平成17年度より、当館所蔵資料のデジタルアーカイブである「国立公文書館デジタルアーカイブ」を運営しております。当館所蔵の公文書から大判絵図に至る多様な歴史資料を、高精細なJPEG2000形式画像データでデジタル化し、EAD/XMLデータベースと連携させて提供するものです。また、これまで推進してきたアジア歴史資料に関するデジタルアーカイブ事業と共に、そのコンテンツとシステム、利用方法の概要について展示します。
独立行政法人国立公文書館
902 研究データベースの宝庫 古書(古本)検索サイト
日本の古本屋
要旨 ▼
古書組合では1998年には古書販売のデータベースを立ち上げ、以後全国の研究者や愛書家から重宝されてきました。当面の課題は豊富な文献学的知識を持ち合わせた古書店とPCを駆使できる若い世代の協力関係であり、さらなる発展の途上にあります。
東京都古書籍商業協同組合
903 湘南から世界へ。情報学の波が広がる
情報学発展の「場」をつくる
要旨 ▼
ドイツ南西部の小さな町ダグストゥール(Dagstuhl)。この町で開催されている情報学の合宿セミナーは、研究者同士の交流の場、進行中の課題の議論の場として機能し、情報学分野を推進する重要な役割を担っています。本年2月、日本でもこの会議をモデルとした「NII湘南会議」がスタートしました。本会議を通じて、日本がアジアにおける情報学の拠点となることを目指しています。
NII湘南会議
904 文化の記憶を連想で繋ぐ
連想情報技術によるMLA連携システム
要旨 ▼
長い年月をかけて美術館、図書館、古書店などに蓄えられてきた信頼性の高い文化的な情報を、内容の類似性によって柔らかく連携させる発想支援環境を研究している。徳川美術館や小布施町立図書館と連携して、誰でも楽しめる電子情報利用環境を構築してサービスを展開している。利用者は自分の興味のままに適切な情報源を組合せて自発的な学びを経験できる。
連想情報学研究開発センター・徳川美術館・小布施図書館

プレゼンテーション

6月2日(木)

時 間タイトル/テーマ/要旨発表代表者
15:15-15:30 線形代数を使ってがん患者を助けるのには
臨床観測データーを元にした患者生体状態の推測法
要旨 ▼
人間の体の中では複雑な化学反応が起きています。そのたくさんの化学反応を体の外から観察できる少ない情報で推測しなければいけないという問題は個別医療では避けて通れません。例えば、患者の体外に排出された抗がん剤の代謝物から、それがどのように体の中で運搬代謝されたかを推測するという問題です。少ない情報から多くの情報を推測する「劣決定逆問題」を線形代数を用いて解く方法を私たちは考案しました。
速水 謙
(情報学プリンシプル)
15:35-15:50 センサの力でソフトウェアは世界をみる
無線センサネットワークの共有化に関する研究
要旨 ▼
ソフトウェアシステムが我々の生活をより積極的にサポートできるようになるためには、我々の住む物理世界の状態を"みる"能力を備えなければなりません。時々刻々と変化する物理世界の状態を"みる"ためにセンサーを活用したシステムが実用化されています。発表では、広域な範囲を低コストで観測できる無線センサーネットワークの概要と、無線センサーネットワークの共有化に関する研究について紹介します。
鄭 顕志
(アーキテクチャ科学)
17:15-17:30 三次元で物を見るために
裸眼立体視ディスプレイの研究動向
要旨 ▼
裸眼立体視ディスプレイは、メガネなどを用いなくても立体で見ることができるディスプレイです。グラスフリー(眼鏡なし)3Dディスプレイなどとも呼ばれ、最近では家庭向けの商品も登場しています。裸眼立体視を実現する技術としては、レンチキュラーレンズ式、パララックスバリア式、ボリューム式、ホログラフィー式など様々なものがあります。これらを概観しながら、裸眼立体視ディスプレイの将来について考えてみます。
後藤田 洋伸
(情報社会相関)

6月3日(金)

時 間タイトル/テーマ/要旨発表代表者
12:10-12:25 コンピュータが法律推論
論理プログラミングによる要件事実論推論システムPROLEG
要旨 ▼
民事裁判の決定理論である要件事実論の実装についてお話しします。要件事実論は民法の各要件に証明責任を付加して不完全情報下でも裁判が行えるようにするための理論です。要件事実論を論理プログラミングで実装したシステムPROLEGの設計思想について述べ、実際に推論の様子を実演します。
佐藤 健
(情報学プリンシプル)
12:30−12:45 言葉が表す「意味」とは何か?
「コンピュータによる言語理解」に関する研究
要旨 ▼
人間社会において言葉によるコミュニケーションは必要不可欠です。しかし、言葉がどのようにして情報、つまり「意味」を伝えているのかはまだ謎が多く、コンピューターが人間と同じように言葉を理解するまでには至っていません。本発表では、言葉が表す「意味」をどのようにコンピューターに計算させるのか、現在までの研究成果を紹介し、今後の方向性を示します。
宮尾 祐介
(コンテンツ科学)
openhouse 2011-index page2709

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