研究 / Research

コンテンツ科学研究系

アンドレス フレデリック
ANDRES Frederic
コンテンツ科学研究系 准教授
学位:2000年1月 HDR (ナント大学、フランス教授資格) 1993年9月 Ph.D. (パリ第6大学計算機科学科、EUヨーロッパ連合)
専門分野:人間・知識メディア
研究内容:http://researchmap.jp/andresfrederic/

サイエンスライターによる研究紹介

トピックマップで探りながら、世界の子どもと話し合う

データベースが専門ですが、最近はそれをもとに、画像や音声、動画データなどを統合したマルチメディアデータや、データに意味をもたせるセマンティックの分野で研究を進めています。その1つが高度な索引付けの技術標準「トピックマップ」で、言葉をそれに関連する事柄に基づいて分類する方法です。

中高生の学習教材を開発

トピックマップを活用しているプロジェクトの1 つに、中高生用の学習教材の開発があります。「Memory with the Past」というプロジェクトの一環で、歴史に関係するあるトピックを選ぶと、より詳しい情報やそれに関連した事柄を、次々と調べていくことができるというシステムを開発しました。このトピックマップでは、文字だけではなく写真や映像も多用しているので、視覚的でよりわかりやすい情報を得ることができます。
例えば、ある古い教会の壁面に彫られたイコンをトピックとして取り上げたとします。そのイコンにはどういう謂(いわ)れがあり、なぜその壁に彫られたのかなど、知りたいことを、トピックマップを使ってどんどん探っていきます。探れば探るほど、知りたいことが増えていくことでしょう。そして、調べたことをもとに皆で話し合い発表することで、さらに興味が広がっていきます。このようにして生徒たちは、自分で情報の分析や分類を行い、考える力を養うことができるようになります。

世界の子どものツールに

このシステムは40 以上の言語で使用することができるので、トピックを調べていく過程で、他国の生徒たちとネットを通して話し合うこともできます。現在、この「Memory with the Past」コンテストの実施を計画しています。中央アジアと南アジアの国の中学校と高校、合わせて1000 校に参加してもらう予定です。
インターネットはツールです。より多くの人がこのツールを使いこなすことができるようになればと考えています。そのためには、子どものころからインターネットに慣れ親しむことが大切ですが、そのような恵まれた環境にある子どもたちは、世界でもほんの一握りにすぎません。そこで2006 年1月、「デジタル平等」を目指すNGO、「WODE」をジュネーブに設立しました。私自身の研究を進めるととともに、このような社会的な活動にも積極的に取り組んでいきたいと思っています。

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取材・構成 村上朝子

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