領域を越えた広い視野と高い見識を持った創造的な人材を育成する
情報技術によって新しい価値やサービスが次々と創出される超スマート社会を実現するにあたり、「情報学」の重要性はますます高まってきています。また、新型コロナ感染症の拡大によって急速に社会のデジタル化が進行し、情報技術の重要性が改めて認識されています。情報学は、従来の情報科学・情報工学を基盤としつつ、データサイエンスや人文・社会情報学などを包含した情報に関する総合的学問分野です。
情報・システム研究機構「国立情報学研究所」はこの情報学に関する総合的研究を行うと共に、学術情報の流通に関する先端基盤の開発と整備、そしてその運用を行う研究所です。国内諸大学との共同研究を推進するとともに、海外各国のトップレベルの大学・研究機関と連携して、情報社会の発展・進歩に貢献しています。事業の面では、研究成果を速やかに反映させた諸事業を展開しています。このようにして、研究・教育と事業とを車の両輪のように連携させて本研究所は他では出来ない固有の研究教育を推進しています。
総合研究大学院大学は、我が国の科学技術・学術研究の推進拠点である18の大学共同利用機関によって設立され支えられている、国際的にユニークな国立研究大学院大学で、国立情報学研究所はその一つの専攻である情報学専攻を担当しています。
国立情報学研究所で行う情報学専攻の教育には、研究所の第一級の教授・准教授・助教が参加しています。私達は、学生諸君が領域を越えた広い視野を持ちながら、各自の問題に集中し、狭い分野のみに閉じこもる視野の狭い職業人ではなく、高い見識を持った創造的な人間になっていただくように願っています。当専攻で学ぶことにより学生諸君に 1)各自の専門分野でプロジェクトを企画できる力、2)各自の専門分野で新しい課題を解決できる力、3)プロジェクトを遂行しぬく情熱、4)各自の課題に関する情報を集める力、そして5)成果をまとめて発表できる力を備えた人物に成長してほしいと考えています。
意欲に満ちた方々が、1人でも多く、情報学専攻に入学され、先端的な高度情報通信社会を担うべく、新たな挑戦を試みられることを、我々は期待しております。