イベント情報
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2019年(令和元年度)
2019年度SPARC Japanセミナー年間予定表

SPARC Japan セミナー2019特別編
「オープンアクセスの今とこれから~ステークホルダーの戦略とともに考える~」

日時

2019年11月12日(火)13:00-14:30

場所

パシフィコ横浜  第5会場

このイベントのウェブサイトはこちらです。ご覧のページでは,ドキュメント等を掲載しています。

多数のご参加,アンケートご協力ありがとうございました。

更新記録

ニュースレターを掲載しました。(2020/3/30)
ドキュメントを掲載しました。(2020/3/13)
開催報告を公開しました。(2020/1/20)
・ウェブページを公開しました。(2019/11/20)

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SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

SPARC Japanセミナー2019 特別編

アウトライン

【概要】

論文のオープンアクセスについては,オープンアクセスジャーナルの広がりやヨーロッパを中心としたPlan Sによる即座公開の動き,さらには「ハゲタカジャーナル」への懸念等,注視するべき動向や取り組むべき課題が山積している。主要な公開手段を海外のプラットフォームに依拠する分野や,国際的な共同研究に参画する国内研究者も多く,国際的な連携も踏まえて,こうした動向や課題に対応することが必至である。
本フォーラムでは,NIIの学術情報流通推進委員会(SPARC Japan)に集まったグリーンやゴールド等のオープンアクセスに関わるステークホルダー(JUSTICE,JPCOAR,JST及びNII)が一堂に会して,現在の学術情報流通に係る動向を俯瞰しながら,オープンアクセスのあり方と今後の日本の取るべき戦略を議論する機会としたい。
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プログラム
司会: 武田 英明 (国立情報学研究所)

内容

講師

発表資料
ビデオ映像

ドキュメント

開会挨拶

武田 英明
(国立情報学研究所)

こちらから
ご覧ください
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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

学術情報流通推進委員会(SPARC Japan)について

[講演要旨]

武田 英明
(国立情報学研究所)

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

オープンアクセスをめぐる動向と SPARC Japanの具体的な取組について

[講演要旨]

林 和弘
(科学技術・学術政策研究所)

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

OAの推進に向けた JPCOARの活動について

[講演要旨]

江川 和子
(東京大学附属図書館/オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR))

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

JUSTICE の OA2020ロードマップの紹介

[講演要旨]

笹渕 洋子
(早稲田大学図書館/大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE))

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

JSTにおけるオープンサイエンスの 促進に向けた取組

[講演要旨]

小賀坂 康志
(科学技術振興機構)

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

パネルディスカッション

【モデレーター】
林 和弘
(科学技術・学術政策研究所) 

【パネリスト】
武田 英明
(国立情報学研究所)

江川 和子
(東京大学附属図書館/オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR))

笹渕 洋子
(早稲田大学図書館/大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE))

小賀坂 康志
(科学技術振興機構)

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

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講師紹介

◇武田 英明  (国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系 教授/学術情報流通推進委員会委員長)

https://www.nii.ac.jp/faculty/informatics/takeda_hideaki/

◇林 和弘  (科学技術・学術政策研究所/学術情報流通推進委員会委員)

科学技術・学術政策研究所 科学技術予測センター 上席研究官。1995年ごろより日本化学会の英文誌の電子ジャーナル化と事業化を大学院時代のアルバイトを端緒に行う。電子投稿査読,XML出版,J- STAGEの改善,電子ジャーナル事業の確立と宣伝活動など,幅広いフェーズで実務に基づき考察と改善を加え,当該誌を世界最速クラスで発行する電子ジャーナルに整え,2005年にはオープンアクセス対応を開始し,電子書籍(ePub)対応の技術立証も行った。その経験を生かして日本学術会議,SPARC Japanなどを通じて日本発の情報発信をより魅力的にするための活動を行い,電子ジャーナルの将来と次世代の研究者コミュニケーションのあり方についても興味を持つ。2012年より文部科学省科学技術・政策研究所において政策科学研究に取り組んでおり,科学技術予測調査に加えてオープンサイエンスのあり方と政策づくりに関する調査研究に取り組んでいる。現在,内閣府,G7科学技術大臣会合,OECDのプロジェクトにおけるオープンサイエンス専門家として活動。学術情報流通推進委員会委員。

◇江川 和子  (東京大学附属図書館事務部長/JPCOAR運営委員会委員長)

1989年東京大学附属図書館に入職。筑波大学附属図書館,国立情報学研究所学術基盤推進部等を経て2019年より東京大学附属図書館事務部長。2016年,機関リポジトリ推進委員会委員としてJPCOAR(オープンアクセスリポジトリ推進協会)の設立に関わる。2019年より同運営委員会委員長。
        

◇笹渕 洋子  (早稲田大学図書館総務課長/JUSTICE運営委員会委員)

早稲田大学図書館総務課長。2016年度より大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)運営委員会委員。現在JUSTICE交渉作業部会主査,OA2020対応検討チームメンバー。

◇小賀坂 康志  (国立研究開発法人科学技術振興機構・情報基盤事業部長)

学習院大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。JSPS 海外特別研究員 (NASA/GSFC)等を経て,2000 年名古屋大学大学院素粒子宇宙物理学専攻助手。X 線天 文衛星を用いた高エネルギー天体物理学研究及び X 線望遠鏡開発に従事。2009年JST入職,科学技術振興調整費,A-STEP,再生医療,CREST・さきがけ等のファンディング事業 を経て,2015 年 10 月より現職で情報事業(J-STAGE,JaLC,researchmap,JREC-IN Portal等)を担当。JSTファンディング事業におけるオープンサイエンス方針についても担当。
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講演要旨

◆学術情報流通推進委員会(SPARC Japan)について

   (武田 英明)

SPARC Japanは,日本発の学術雑誌,特に英文論文誌を電子化するとともに,これらを安定的に発信できるビジネスモデルを創出し,日本の学術雑誌の海外への認知度を向上させることを目指して,2003年にその活動を開始した。2010年頃より,「我が国の特色に見合ったオープンアクセス(OA)を実現する」をかかげ,学協会との連携に加えて図書館にも軸足を置き,アドボカシー活動(セミナー),国際的なOA活動との連携・協力を行ってきた。2018年度にこれまでの活動を見直し,オープンアクセスやオープンサイエンスに係るステークホルダー間の連絡調整を行うことによって,学術情報流通基盤整備を推進するという役割に舵を切ることとなった。それに伴い今後は,活動主体の名称も国際学術情報流通基盤整備事業運営委員会から学術情報流通推進委員会へと変更して活動を継続する。

◆オープンアクセスをめぐる動向とSPARC Japanの具体的な取組について

   (林 和弘)

研究費助成機関を中心とした国際的なイニシアチブによる,オープンアクセス推進のための取組みが活発化しており,また,ジャーナルや論文等のコンテンツを購読する契約から,オープンアクセス出版の費用を支払う形の契約へ移行するための契約(“transformative agreement”)に進みつつある。一方で,「ハゲタカジャーナル」の問題等,オープンアクセス時代のジャーナルや論文のクオリティコントロール,コンテンツの質の保証が懸念されている。こうした状況において図書館/図書館員は,「グローバルな学術情報流通基盤の中の日本」という環境と文脈において学術情報流通を再認識し,自らの果たすべき役割を再構成することが肝要となる。再構成をする際の観点としては,学術情報流通に係る国内外のステークホルダーの動向や自機関の実態,経営戦略等があり,それらを参照しながら図書館の研究成果受発信に係る戦略の検討と調整,アドボカシー活動等を進めていく必要性がある。

◆OAの推進に向けたJPCOARの活動について

   (江川 和子)

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は,リポジトリを通じた知の発信システムの構築を推進し,リポジトリコミュニティの強化と,我が国のオープンアクセス並びにオープンープンサイエンスに資することを目的として,2016年7月に設立された団体である。設立から3年目となる本年3月,機関リポジトリをめぐる国内外の状況を踏まえて「JPCOARオープンアクセスリポジトリ戦略 2019~2021年度」を策定し,5つの戦略に基づく活動を開始している。具体的な活動の1例としては,コンテンツ収集の効果的な方法を検討するため,全国17大学のリポジトリ業務担当者に対するインタビュー調査を実施した。

◆JUSTICEのOA2020ロードマップの紹介

   (笹渕 洋子)

約540館の国公私立大学図書館が参加する大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)は,2016年8月にOA2020の関心表明にサインし,2017年度にはOA2020対応検討チームを立ち上げ,海外動向の情報収集を行うとともに,国内からの論文公表調査を実施するなど国内状況の把握にも行ってきた。購読契約の維持が一段と厳しさを増す状況の中で,購読モデルからOA出版モデルへの転換を目指し,2019年3月にJUSTICE総会の承認を得て,JUSTICEのOA2020ロードマップを公開した。このロードマップの目的と内容について紹介する。

◆JSTにおけるオープンサイエンスの促進に向けた取組

   (小賀坂 康志)

JSTはファンド機関として,研究開発から創出された成果について,オープンサイエンス促進の観点から取り扱い方針を定め,研究者に対応を求めている。論文についてはオープンアクセス化を義務としており,また論文エビデンスデータの公開を推奨している。データ管理計画についても提出を義務化し,これに沿った適切なデータ管理を求めている。またJSTは科学技術情報の収集・整備・流通促進に係る事業として,ジャーナルプラットフォームJ-STAGEを運営しており,オープンアクセス誌の育成や論文エビデンスデータの公開環境整備等に取り組んでいる。Plan Sの施行やハゲタカジャーナル問題に対応すべく,特に登載誌の質の向上に向けた取組も強化している。その他,各種PID(ORCID,Grant ID等)の利用促進等,国際的な枠組とも連携しつつ,オープンサイエンス促進に取り組んでいる。

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開催報告
2019年11月12日(火)にSPARC Japanセミナー2019 特別編「オープンアクセスの今とこれから~ステークホルダーの戦略とともに考える~」を開催しました。
参加者数 210名
◆会場参加者アンケートから
アンケート結果 回答数:42 

※ご意見は,公開の同意をいただいたものです。

■参加目的
    業務に関連するため: 38  研究に関連するため: 2  教養: 9  その他: 2 
■今回の内容について
  目的達成度
    役に立つ: 33  普通: 9  期待と異なる: 0  
  ご意見 
 
   
  • JSTの取組は知らない点が多く,とても参考になった。
  • ある程度,知っていたものの,まとめて聞く事で良い復習になり有り難かった。有り難うございました。
  • オープンアクセスに関する現状の確認であった。新規性のある内容はあまりなかったが持っている知識を強化することに役立った。
  • 勉強不足で,話される内容の内の一部用語が理解できないところがあった。
  • オープンアクセス推進について,機関リポジトリの役割としてのグリーンOAへの対応があるが,なかなか著者である研究者のインセンティブが薄く,多くのコンテンツ収集ができないとのころがリポジトリ担当者の共通のなやみである。OA化率の調査を広く情報共有していただき,オープンアクセスの意義などを伝えてほしい。
  • オープンアクセスを推進する各団体の活動内容についての理解が深まりました。
  • 各団体等からの報告を通して,OA・OSの現状と課題を確認する良い機会となったが,今後の見通しに関してはさほど新しい提言は示されなかった。大学図書館の役割の変化については喫緊の対応が必要と改めて感じた。
  • ドイツのDEALに衝撃を受け,これが日本を含む他国にどのような影響を与えるのかを知りたいと思い,フォーラムを聴講しました。漠然と日本は遅れている印象を持っていましたが,さまざまな機関が連携して日本のとるべき戦略を探っている現状を知り,大変心強く思いました。
  • OA2020のお話がとても興味深かったです。
  • 自学の取り組みの遅れを再認識しました。
  • 出版および学術情報について取り巻く環境の動向が大いに参考になりました。
  • JSTのオープンアクセス促進への取組の報告がとくに興興味深かったです。
  • 現在の状況を知ることができて良かった。
  • ステークホルダーによっては具体的な取組み内容を知らなかったため,今回,国内の動向を俯瞰的に知ることができてよかった。OAは国の後押しが働かないことにはなかなか難しいと思うため,こうした場には文科省にも参加してもらえるとよいのではないかと感じた。
  • Plan Sがキーワードの1つになっていたが,今回初めて知った。またJPCOARやJUSTICE(当機関はメンバーではない)の活動情報も知ることができた。
■今後,聞いてみたい内容・テーマ・講演者について
 
   
  • OA2020,Plan Sなど最新の話題
  • 今までオープンアクセスのメリットが語られてきたが,その進展にともないデメリットも発生して来たように思われる。学協会の年会費制度の崩壊や,論文のクオリティの低下などである。想定されるデメリットとその対応などについてテーマとして取り扱ってほしい。
  • 外部環境も含めて動きのある分野だと思うので継続して
  • 学術情報流通をとりまく現状や問題になっていることについて知りたいです。
  • 日本の学術誌の未来
  • 商業出版の学術誌の高騰化は競争原理が働かないためと聞いています。学術界で商業出版に対抗できるブランド力のある学術誌を作成して競争原理を働かせて価格高騰化に歯止めをかけるような取り組みはないのでしょうか?
  • 今後も,OAの最新情報を聞ける場があると有難い。
  • 国際動向と日本の状況を比較した,旬な話題をお願いします。
■その他,当企画に関するご意見・感想
 
   
  • 行けないことも多いので,ネット配信はありがたい
  • 資料の紙配布も希望者には復活してはどうか
  • 今回,パネリストにJSTの担当者の方がおられたのが新鮮でした。研究支援の立場から研究者にOAでの論文発表を推進していくことは,図書館側でOAを進めていくことと,表裏一体の関係にあります。両方の担当者がさらに連携して理解を深める必要があると思います。私も,微力ながら,職場で研究支援の担当者にこのフォーラムの内容を伝えました。
  • 全ての講演者のお話が大変ためになるものでどれも欠かすことができないのですが,持ち時間が短くて早口過ぎた気がしました。時間を延長してじっくりお話をしていただきたかったです。
  • ライブ中継をありがとうございました。
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最終更新日:2020年3月30日