イベント情報
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2016年(平成28年度)
 

第3回 SPARC Japan セミナー2016
「科学的知識創成の新たな標準基盤へ向けて : オープンサイエンス再考」

日時

平成29年2月14日(火)10:30-17:20

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場所

国立情報学研究所  12階 1208,1210会議室

イベントは終了しました。
多数のご参加,アンケートご協力ありがとうございました。
当日の発表資料は近日中に公開します。

更新記録

・Webアンケートの受付を終了しました。(2017/02/17)
・お申込み多数により会場の定員に達しましたため,参加申込受付を終了しました。(2017/01/27)
講師紹介講演要旨を公開しフライヤーとプログラムを更新しました。(2017/01/26)
参加申込受付を開始しました。(2017/01/06)
・ウェブページを公開しました。(2017/01/06)

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アウトライン

【概要】

  今年度のSPARC Japanセミナーでは,年間テーマの「オープンサイエンス時代の文献とデータの流通 : 科学的知識創成の新たな標準基盤へ向けて」に対し,第1回セミナー「オープンアクセスへの道」では,グリーンオープンアクセスとゴールドオープンアクセスの関係性や担うべき役割について議論がなされ,国内研究者のAPC支払額の把握とSCOAP3モデル発展の必要性などが確認された。

  第2回セミナー「研究データオープン化推進に向けて : インセンティブとデータマネジメント」では,データ・サイテーション,データ・ジャーナル,データ・オーナーシップなど研究者へのインセンティブのあり方や,それを支える研究データ管理の具体的方策(オープン化にかかるコストとのバランス,研究データ管理に対する報酬等),などが議論された。

  第3回セミナーでは,上記を受けて,一年間のSPARC Japanセミナーを総括し,オープンサイエンスを「しなければならないこと」「すべきこと」「したほうが利益があること」「せざるを得ないこと」など多角的に再考することで,オープンサイエンスの先にある科学的知識創成の新たな標準基盤について考えてみたい。

  * 標準基盤 : 学術研究(=科学的知識創成)を支援する基盤は,それを構築するプロセスにおいて,多分にボトムアップな活動によって構築され,いずれは利用者に意識されることなく学術研究の環境として位置付けられていく。このようなプロセスが,インターネットスケールで起こっているのが現在であり,地域や学術分野を越えて,学術環境のスタンダードを確立する活動が芽吹いている。本セミナーではこのような活動がもたらすスタンダードを標準基盤と定義する。

【参加対象者】
研究者,図書館員,URA,学術出版職にある方々

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プログラム
司会: 梶原 茂寿 (北海道大学附属図書館)

時間

内容(予定)

講師

10:30-10:35

開会挨拶/概要説明

梶原 茂寿
(北海道大学附属図書館)

10:35-11:35

Open Science in a European Perspective

[講演要旨]

Ron Dekker
(European Commission (DG Research & Innovation))

11:35-12:15

ディープラーニングとオープンサイエンス
~研究の爆速化が引き起こす摩擦なき情報流通へのシフト~

[講演要旨]

北本 朝展
(国立情報学研究所)

12:15-13:15

休憩

13:15-13:45

JSTにおけるオープンサイエンスへの対応
(DMP導入試行をはじめとして)

[講演要旨]

小賀坂 康志
(科学技術振興機構)

13:45-14:15

材料科学分野におけるデータ利用のライセンスの考え方 - 図書館からの視点

[講演要旨]

小野寺 千栄
(物質・材料研究機構)

14:15-14:25

休憩

14:25-14:55

研究データ共有の理想と現実,そして実践可能性
~地球環境分野の研究基盤に関する意識調査から~

[講演要旨]

小野 雅史
(東京大学地球観測データ統融合連携研究機構)

14:55-15:45

研究データを用いたサービスの調査・企画

 A班:機関内研究情報統合システム(IRIIS)の企画構想
 B班:オープンデータ利活用総合基盤システム「ODEN」の企画

[講演要旨]

大向 一輝 (国立情報学研究所)

及び
平成28年度学術情報システム総合ワークショップ受講者
田村 峻一(滋賀医科大学附属図書館)
梶原 茂寿 (北海道大学附属図書館)

15:45-15:55

RDMトレーニングツールの紹介

[講演要旨]

尾城 孝一
(東京大学附属図書館)

15:55-16:15

休憩

16:15-17:15

パネルディスカッション:
科学的知識創成の新たな標準基盤へ向けて

【モデレーター】
林 和弘
(科学技術・学術政策研究所) 

【パネリスト】
Ron Dekker
(European Commission (DG Research & Innovation))

北本 朝展
(国立情報学研究所)

小賀坂 康志
(科学技術振興機構)

小野寺 千栄
(物質・材料研究機構)

小野 雅史
(東京大学地球観測データ統融合連携研究機構)

大向 一輝
(国立情報学研究所)

17:15-17:20

閉会挨拶

安達 淳
(国立情報学研究所)

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参加費
無料
参加申込


※申込後,数日経っても返信が届かない場合や,キャンセルご希望の場合は下記へお問い合わせください。
※ご連絡いただいた個人情報は,国立情報学研究所主催イベント等のご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。

会場定員に達しましたため,受付は終了いたしました。多数のお申込み誠にありがとうございました。
今回ご参加いただけなかった方は,恐縮ですが終了後に当サイトで公開する資料等をご参照ください。

申込期限平成29年2月10日(金)

お問い合わせ先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課支援チーム SPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2375

講師紹介

◇Ron Dekker  (European Commission (DG Research & Innovation))

マーストリヒト大学で経済学を専攻し,労働市場研究のキャリアをスタートした。1995年にティルブルフ大学に入り,研究の軸足をデータマネジメントに移した。これはオランダ科学研究機構 (Netherlands Organisation for Scientific Research (NOW))での業務のきっかけとなり,1997年にはデータ部門の責任者となった。その後,社会科学部と中央計画・研究所部のチームコーディネーターとして勤務した。2007年NOW研究所ディレクター。2013年にはオランダ高等教育研究ITイノベーション機構(仮訳,Dutch IT-innovation organisation for Higher Education & Research (SURF))でディレクターを務め,2014年にオランダのEU議長国としての準備のためにオープンサイエンスのプロジェクトリーダーとして教育・文化・科学省(Ministry of Education, Culture and Science)に出向した。2016年,欧州委員会研究・イノベーション総局オープンサイエンス担当加盟国出向専門家(仮訳,Seconded National Expert on Open Science at the European Commission, Directorate-General Research & Innovation)となった。2017年3月から,Consortium of European Social Science Data Archives (CESSDA)ディレクターとなる予定。CESSDAはヨーロッパ最大のインフラ(いわゆるESFRI (研究インフラ欧州戦略フォーラム)Landmark)のひとつで,本拠地はノルウェーのベルゲンである。

◇北本 朝展  (国立情報学研究所)

1997年東京大学工学系研究科電子工学専攻修了。博士(工学)。現在,国立情報学研究所コンテンツ科学研究系准教授,総合研究大学院大学情報学専攻准教授,情報・システム研究機構人文学オープンデータ共同利用センター準備室長。画像データの分析を中心に,データ駆動型サイエンスを人文科学や地球科学,防災等の分野で幅広く展開する。文化庁メディア芸術祭アート部門審査委員会推薦作品,山下記念研究賞などを受賞。オープンサイエンスの展開に向けた,オープン化や超学際的研究コラボレーションにも興味を持つ。

◇小賀坂 康志  (科学技術振興機構)

学習院大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。博士(理学)。JSPS海外特別研究員(NASA/GSFC)等を経て,2000年名古屋大学大学院素粒子宇宙物理学専攻助手。X線天文衛星を用いた高エネルギー天体物理学研究及びX線望遠鏡開発に従事。2009年JST入職,科学技術振興調整費,A-STEP,再生医療,CREST・さきがけ等のファンディング事業を経て,2015年10月より現職で情報事業(J-STAGE,JaLC,researchmap等)を担当。

◇小野寺 千栄  (物質・材料研究機構)

物質・材料研究機構 図書館員。大学図書館等での勤務を経て,2015年より現職。研究情報の受発信を含めた図書館業務全般に携わっている。

◇小野 雅史  (東京大学地球観測データ統融合連携研究機構)

東京大学地球観測データ統融合連携研究機構(EDITORIA)の特任研究員。DIAS(データ統合・解析システム)という研究データ基盤を中心とする事業「地球環境情報プラットフォーム構築推進プログラム」に参加している。過去に,地理情報標準ISO/TC211の仕様検討委員,GEO(Group on Earth Observations)のオントロジータスクチーム,Belmont Forum E-Infrastructures and Data Management Collaborative Research ActionのData sharingグループのメンバーとして活動。

◇大向 一輝   (国立情報学研究所)

1977年京都生まれ。2005年総合研究大学院大学博士課程修了。博士(情報学)。2005年国立情報学研究所助手,2007年同助教,2009年同准教授。セマンティックウェブやソーシャルメディア,オープンデータの研究とともに,学術情報サービスCiNiiの開発に携わる。株式会社グルコース取締役。著書に『ウェブがわかる本』(岩波書店),『ウェブらしさを考える本』(丸善出版)がある。

◇田村 峻一  (滋賀医科大学附属図書館)

2013年,滋賀医科大学に図書系職員として採用。以来,図書受入業務及び機関リポジトリ業務を担当している。日本医学図書館協会認定資格ヘルスサイエンス情報専門員(基礎)。平成28年度学術情報システム総合ワークショップ受講者。

◇尾城 孝一  (東京大学附属図書館)

東京大学附属図書館事務部長。1983年1月,名古屋大学附属図書館に採用され図書館職員としてのキャリアを開始。その後,東京工業大学附属図書館,国立国会図書館,千葉大学附属図書館,国立情報学研究所,東京大学附属図書館,大学図書館コンソーシアム連合事務局を歴任。2015年4月より,現職。

◇林 和弘  (科学技術・学術政策研究所)

1995年ごろより日本化学会の英文誌の電子ジャーナル化と事業化を大学院時代のアルバイトを端緒に行う。電子投稿査読,XML出版,J- STAGEの改善,電子ジャーナル事業の確立と宣伝活動など,幅広いフェーズで実務に基づき考察と改善を加え,当該誌を世界最速クラスで発行する電子ジャーナルに整え,2005年にはオープンアクセス対応を開始し,電子書籍(ePub)対応の技術立証も行った。その経験を生かして日本学術会議,SPARC Japanなどを通じて日本発の情報発信をより魅力的にするための活動を行い,電子ジャーナルの将来と次世代の研究者コミュニケーションのあり方についても興味を持つ。2012年より文部科学省科学技術・政策研究所において政策科学研究に取り組んでおり,科学技術予測調査に加えてオープンサイエンスのあり方と政策づくりに関する調査研究に取り組んでいる。現在,内閣府,G7科学技術大臣会合,OECDのプロジェクトにおけるオープンサイエンス専門家として活動。

◇梶原 茂寿  (北海道大学附属図書館)

2014年より,北海道大学附属図書館本館に勤務。学術システム課システム管理担当で,図書館情報システム及びネットワークの管理と機関リポジトリを担当。2015年,2016年SPARC Japanセミナー企画WGメンバー。

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講演要旨

◆Open Science in a European Perspective

   (Ron Dekker)

オープンサイエンスは政治的な課題として重要になっている。2016年に欧州理事会でオランダが議長国となっている間に,28加盟国はオープンサイエンスに関するEU競争力担当相理事会の結論を採択し,オープンサイエンスに関するアムステルダム行動要請(仮訳,Amsterdam Call for Action on Open Science)を表明したオープンサイエンスの会議があった。欧州委員会はヨーロッパオープンサイエンスアジェンダを策定し,オープンサイエンスクラウドやオルトメトリクスといったテーマでいくつかの専門家グループを設置した。またEU加盟の数カ国では国家的にオープンサイエンスポリシーや戦略を制定している。 その他,大学や出版者,資金配分機関等のステークホルダーもまた市民科学を含むオープンサイエンスの活動に関わっている。同時に,例えば学術情報流通の方法といったことへの重要な変更は先行者不利益によって阻害され,大きな財政的な再分配を必要とする。
そしていま,われわれはどのような状況にいるのか。どのようにオープンサイエンスエコシステムの変化を誘導できるか。どのようにして出版への配慮をしつつ,オープンアクセスへの移行を触媒し変化を起こすことができるか。さらに,研究データシェアリングを促進するためには何が必要とされるか。
本講演では,ヨーロッパの状況と上記の課題について述べるとともに,可能な解決策についての論議を呼び起こしたい。また出版や研究データについて主に語る一方で,オープンサイエンスの他の側面やイノベーションを含めた一般的な科学と社会の関係についても触れたい。

◆ディープラーニングとオープンサイエンス~研究の爆速化が引き起こす摩擦なき情報流通へのシフト~

   (北本 朝展)

講演者はこれまでオープンサイエンスの意義を利便性,透明性,参加という3軸から考えてきたが,これだけでは科学研究にオープン化がどう貢献するかを理解しづらいという問題があった。そこで「スピード」という新たな軸を導入することで,オープンサイエンスの意義を再考してみたい。その背景にある仮説は,研究のスピードが極限まで高速化すると,情報流通もそれに追従して高速化せねばならないため,情報流通の妨げとなる「摩擦」を取り除く方向に進化して,結果的に科学研究がオープン化するというものである。こうした仮説を検証するのに最適なフィールドが,人工知能および機械学習の一分野である「ディープラーニング(深層学習)」である。この分野ではいったい何が起こっているのか?この例外的な研究分野から得られる教訓がどれほど一般化できるかは未知数であるが,これまでの動向を分析することで,オープンサイエンスの一つの可能性を先取りしてみたい。

◆JSTにおけるオープンサイエンスへの対応(DMP導入試行をはじめとして)

   (小賀坂 康志)

JSTは2013年に研究成果論文へのオープンアクセス方針を公表して以来,国内外動向をふまえて研究成果へのアクセス・流通の促進(いわゆるオープンサイエンス対応)について検討・対応を行ってきた。論文については引き続き環境整備を進めると共に,研究データについても,2016年にはRDA総会を誘致開催(東京)し,また戦略的創造研究推進事業の一部の研究課題について,データ管理計画(DMP)を導入する等,対応を進めている。本講演では,JSTにおけるオープンサイエンス対応の状況について報告する。

◆材料科学分野におけるデータ利用のライセンスの考え方 - 図書館からの視点

   (小野寺 千栄)

データには著作権がないため,利用に際してはライセンスが重要となる。本発表では,物質・材料研究機構で2016年に開催した3回の連続セミナーをもとに,データ利用におけるライセンスの考え方について整理し,データ利用の実例について紹介する。また,図書館はそこでどのような役割を担うことができるのかを考える。

◆研究データ共有の理想と現実,そして実践可能性 ~地球環境分野の研究基盤に関する意識調査から~

   (小野 雅史)

「研究データの共有は科学の発展に貢献する良い考えだ」という理念については,研究者のみならず,政策立案者,資金提供者,市民等,多くのステークホルダーが基本的には同意するはずである。しかし,実際には,多くの研究データが,共有または公開される状況に至っていないのが現状である。このオープンサイエンスの理想と現実の間には,どういった課題が存在するのだろうか?これを明らかにするために,我々は地球環境情報分野の現場の研究者を対象として意識調査を実施した。そこで,本講演では,この意識調査の結果をもとに,我々がオープンサイエンスを前に進めるために実現可能な取り組みについて,考察した内容を紹介する。

◆研究データを用いたサービスの調査・企画

   (大向 一輝)

国立情報学研究所では教育研修事業の一環として,様々な機関に所属する図書館員が協力し,学術情報流通に関する諸課題の解決を目指す学術情報システム総合ワークショップを毎年開催している。今年度は8名の受講者が「研究データを用いたサービスの調査・企画」をテーマとして約6ヶ月に渡る検討を行った。本講演ではワークショップの概要と目的,その効果について述べる。

参照:平成28年度 カリキュラム及び講義資料/成果物

A班:機関内研究情報統合システム(IRIIS)の企画構想

   (田村 峻一)

当班では,研究データを含めた研究資源や研究に関する情報の管理を,機関単位で集約的に行うことを想定し,「機関内研究情報統合システム(略称IRIIS)」を企画構想した。企画にあたっては,機関内の情報を網羅的に収集できること,および簡便に業務が行えることを重視した。今後このような仕組みが標準化し普及することで,より多くの機関が研究データ管理に取り組みやすくなることが望ましい。

B班:オープンデータ利活用総合基盤システム「ODEN」の企画

   (梶原 茂寿)

B班では,散在するオープンデータのメタデータを一元的に集約し,ワンストップでの検索を可能にするオープンデータのメタデータデータベース「オープンデータ利活用総合基盤システム - ODEN」の構築を企画した。本講演では,そのコンセプトと概要について紹介する。

◆RDMトレーニングツールの紹介

   (尾城 孝一)

世界各国で公的研究資金による研究成果について,論文だけではなくエビデンスとなる研究データの保存や共有を求めるポリシーを制定する例が相次いでいる。適切に研究データを管理するには,研究者自身に加えて研究支援者が研究データ管理に係る知識やスキルを習得する必要がある。本発表では,機関リポジトリ推進委員会の研究データタスクフォースで開発を進めている,研究データ管理に関する研究支援者向け学習教材について紹介する。

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最終更新日:2017年2月17日