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イベント情報 |
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イベント情報 |
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2009年(平成21年度) |
日時・場所 |
平成21年6月25日(木)13:30〜16:00
国立情報学研究所 12階 1208,1210会議室 |
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セミナーは終了しました。
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研究成果の情報発信手段が多様化し、冊子の中にのみ学術情報が留まらない時代を迎えている。研究者は、ジャーナルに論文を掲載し、別刷りを同分野の研究者に配布する以外に、自分自身で、さらに広く、さらに多くの人々に、さまざまな手段を用いて、自らの研究成果を届けられる可能性を持つことになった。それはまた、研究者-研究者という学術情報流通の基本形以外に、研究者に長年、求められ続けている、研究者-社会という、科学情報の伝達をより容易にする機会や場の形成を促すことになるのだろうか。
2009年SPARC Japanセミナーの第1回は、研究者お2人に、デジタル情報時代における研究成果の発信というテ−マから、研究者-研究者、研究者-社会という2つの軸を設定し、ご講演をいただく。
なお、参加希望の方は、以下のサイトを一読されるようお願いしたい。
長神 風二 (東北大学脳科学グローバルCOE)
「サイエンスコミュニケ−ションと図書館」
http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.51.321
轟 眞市 (物質・材料研究機構 光材料センター)
「材料系研究所におけるリポジトリシステムの実践と将来」末尾の<コラム1>
http://dx.doi.org/10.1241/johokanri.51.888
参加対象者: 研究者、図書館員(特に機関リポジトリ担当の方々)、学術出版職
にある方々 |
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・氏名 ・所属 ・連絡先をご記入のうえ、【第1回SPARCセミナー参加申込】と題して、電子メールまたはFAX にて下記宛にお申込ください。また、【受付票】を返送しますので、当日ご持参ください。
※ご連絡いただいた個人情報は、今後のセミナーのご案内と開催変更等の緊急連絡に使用いたしますのでご了承ください。
申込期限: 平成21年6月23日(火)
※定員は80名です。
定員に達し次第、受付を締め切らせていただきますので、悪しからずご了承
ください。
申込先: 国立情報学研究所 学術基盤推進部学術コンテンツ課図書館連携チームSPARC担当
E-mail co_sparc_all@nii.ac.jp FAX 03-4212-2370 |
長神 風二 (東北大学脳科学グローバルCOE特任准教授)
Fuji Nagami (Science Communication Director and Associate Professor, Tohoku Neuroscience Global COE, Tohoku University)
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サイエンスコミュニケーター。2002年から、日本科学未来館で、特別企画展「脳!−内なる不思議の世界へ」、大型映像「アースストーリー 〜恐竜の進化とヒトの未来〜」、「第18回世界宇宙飛行士会議」、トークイベントシリーズ「ライブトークScience Edge」などを企画・運営。2006年から、独立行政法人科学技術振興機構。科学技術コミュニケーション担当として、大型イベント「サイエンスアゴラ」を創設。2007年11月に2度目のサイエンスアゴラ(2007)を開催後、2008年1月、現職。2008年4月からは、大学院医学系研究科・医学部の広報室担当も兼務。
Fuji Nagami, Science Communication Director and Associate Professor, Tohoku Neuroscience Global COE, Tohoku University, Japan.
He started his career as a science communicator in 2002, when he went into National Museum of Emerging Science and Innovation (Miraikan). In Miraikan, he was charged of various events as a project leader, like a special exhibition "Brain! -Exploring Wondrous Mysteries", a giant screen movie "Earth Story", or a series of talk sessions named "Live talk -Science Edge". In 2006, he moved to Japan Science and Technology Agency and established the huge annual science communication event "Science Agora". After the success of the second Science Agora, he came to Sendai for working at Tohoku University.
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轟 眞市 (物質・材料研究機構 光材料センター 主幹研究員)
Shin-ichi Todoroki (Senior Researcher, Optronic Materials Research
Center, the National Institute for Materials Science (NIMS))
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2000年頃から個人ホームページ上でセルフアーカイビングを開始。研究成果の
発信に加えて、研究生活に必要な情報管理やプレゼンテーションに関するノウハウも公開している。昨秋から所属組織の機関リポジトリであるNIMS eSciDoc
の立ち上げに研究者ユーザーとして参加。
1993年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。同年日本電信電話株式会社入社。1998年科学技術庁無機材質研究所入所を経て、2001年4月より現組織に移行。
現在、高強度光を伝搬する光ファイバにおける損傷現象の研究に従事。
Shin-ichi Todoroki, Senior Researcher of Optronic Materials Research
Center at the National Institute for Materials Science (NIMS) in
Tsukuba, Japan.
He started his self-archiving activity in about 2000 on his homepage.
In addition to his research results, he has been publishing some
articles on the skills of information management and oral presentation for
researchers. He joined the NIMS eSciDoc project for developing a new
institutional repository, launched in the autumn of 2008, as a role of
content providers.
He graduated with a PhD in engineering from Kyoto University in 1993 and
entered Nippon Telegraph and Telephone Corporation. In 1998, he entered
National Institute for Research in Inorganic Materials, that was reorganized
into NIMS in 2001. He is now involved in the research of damage to
optical fibers induced by high power light propagation. |
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◆禁欲的な図書館に想うこと―サイエンスコミュニケーターからのメッセージ (長神 風二)
(Fuji Nagami)
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ここ10年弱の新興の職能として注目されてきているサイエンスコミュニケーター。しかし、学術的な書籍を貸し出し続けてきた図書館は、データベースを整備し続けてきた人々は、そして総説を含む雑誌などを出版してきた人々は、そもそも、もとからサイエンスコミュニケーターだったのではないだろうか?肥大化し、人々の生活に直接的な影響を及ぼすようにもなってきた科学技術を前に、社会と科学の接点を担うコミュニケーションの役割も変化を始めている。学術だけで生み出されるわけではない専門知、そして専門知を総合して判断しなくてはならない政策判断、自己決定に科学的な知見が求められる日常の生活。サイエンスコミュニケーターからは、「禁欲的に」情報提供に徹して役割を果たしてきたかに見える図書館。科学館などに比べてはるかに人々に近い場所にあるそれが、科学技術に関する意思決定や意見の成熟に向けたディスカッションに積極的に踏み出したならば、と想うことをお伝えする。 |
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◆だからセルフアーカイビングはやめられない! (轟 眞市)
My Joy of Self-archiving (Shin-ichi Todoroki)
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講演者は査読済学術論文(英文)のほとんどをオープンアクセスジャーナルで出版しているので、セルフアーカイビングする対象は主に和文の解説記事やその翻訳である。研究者の評価には反映されにくい書き物なのに、なぜそんな奇特
なことを続けているのか?それは、学術論文には載せられない裏話の面白さ
(セレンディピティ)や研究稼業に役立つノウハウを、専門分野の枠を越えて伝
えたいからである。それらがきっかけとなって、本業の研究成果が広まって欲しいという目論見は、いまだ目に見える形で達成されているとは言い難いけれども、セルフアーカイビングの反響は確実に、しかも意外なところから聞こえてくる。その一端を紹介するとともに、次なる企みへと誘い申し上げる。
Since I have been publishing my research papers mainly in open access journals,
most of my self-archived articles, including English translations, are originally
published in domestic journals. Although such publications are not evaluated
for my academic accomplishments, I continue this activity because I want
to share the following two things beyond my own special field. (1) Serendipitous
episodes that are not allowed to publish in academic journals and (2) knowhow
that is useful for research activities. In this talk, my motivation, unexpected
response to my documents and my future plans are told. |
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