研究シーズ2021情報環境科学

学習ログの蓄積と分析により
オンライン教育を改善

古川 雅子情報社会相関研究系 助教

研究分野教育工学/オンライン教育/ラーニングアナリティクス

複数の高等教育機関に共通の教材を提供する学習管理システム(LMS)と学習ログ蓄積システムを構築し、分析やフィードバック手法の提案も行っています。学習ログ分析を取り入れることによって、オンライン教育の普及および質の向上をめざします。

研究背景・目的

高等教育機関におけるICT利活用率は年々増加し、学習管理システム(LMS:Learning Management System)も国立大学においては約9割、私立大学においても約7割が導入に至っています。しかしながら、オンライン教育の満足度も履修完了率も期待以下の低水準にとどまっているのが現状です。LMS等を通じてサーバに蓄積される学習行動履歴データ「学習ログ」を分析し、学生・教員・教育機関へ効果的なフィードバックを行うことによって、オンライン教育の改善を図るラーニングアナリティクスという研究分野が欧米を中心に盛んになり、世界各国で注目されるようになっています。学習ログ分析を取り入れることによって、オンライン教育の普及および質の向上をめざします。

研究内容

①学習ログの蓄積・分析・フィードバック手法の提案
複数の高等教育機関において共通の教材を提供する学習管理システム(LMS)と学習ログ蓄積システムを構築しています。これに教材閲覧履歴や映像視聴履歴、テスト結果などの学習ログを蓄積し、組織ごとの教材の受講管理ができる機能の開発手法と集めた学習ログの分析手法および効果的なフィードバックについて提案します(図1)。

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図1)学習ログの蓄積・分析・フィードバック手法の提案

②マイクロコンテンツ教材の開発
学習内容の最適化・効率化をめざして、教材コンテンツのマイクロ化やマイクロコンテンツ教材を組み合わせて受講できる機能の開発手法を提案します(図2)。

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図2)研究データ管理(RDM)教材を例としたマイクロコンテンツ教材を活用した学習システム

産業応用の可能性

学生・教員・教育機関など、あらゆる立場の人が関係する学習ログの分析(ラーニングアナリティクス)には、さまざまな利用価値が考えられます。ラーニングアナリティクスでは、学習者への個別フィードバックや学習の満足度向上、およびドロップアウト率の減少に関わる情報を随時把握することで、教育や教材の改善を可能とするシステムの実用化が期待されます。

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