日仏会館遡及入力の完了

 平成7年度から総合目録データベースの遡及入力支援事業の一環として行っていた,日仏会館のフランス語資料の遡及入力が,平成9年度末をもって完了した。

 総合目録データベースに収録される洋図書の中で,英語資料については相当数の登録がなされており,書誌データを作成する上で参照するための英語圏のMARCも充実している。しかし,他の言語の資料については,英語資料に比べて登録件数が少なく,効率的にデータ作成をするための各国MARCも未整備であるという問題があった。この事態を解消するために,比較的まとまったフランス語コレクションである日仏会館の蔵書を入力して,総合目録データベースの充実を図ることとし,平成7年度から3か年計画で遡及入力を実施してきた。

 日仏会館は,1924年にポール・クローデル,渋沢栄一らにより創立され,以来日仏の学術・文化交流の拠点として活動を続けている。1995年春には,お茶の水から恵比寿ガーデンプレイス近くに移転した。その2,3階にある図書室は,フランス政府によって運営される専門図書館であり,日本の大学図書館には少ない戦前からのフランス語資料を数多く所蔵している。

 現在,フランス語資料を中心とした45,000冊の図書,200点の新着雑誌・新聞,マイクロフィルムなどを所蔵しており,オンライン検索やCD-ROMなどによる情報提供活動を行っている。(日仏会館のURLは,http://www.iijnet.or.jp/MFJ/index-j.html

 今回の遡及入力により,日仏会館が所蔵する図書のうち約3万4千冊のデータが入力されたことになる。その約60%にあたる19,800件については,総合目録データベースに新たな目録データとして登録され,フランス語資料の目録データの充実が図られた。これら日仏会館所蔵の目録データは,目録システムから利用できるほか,Webcat(総合目録データベースWWW検索サービス)からも検索利用することができる。

 今後の遡及入力支援事業としては,平成10年度に遡及分を含めたドイツMARCの導入を計画している。本センターとしては,今後とも様々な形での遡及入力支援を図ってゆきたい。

日仏会館のURL:http://www.iijnet.or.jp/MFJ/index-j.html

WebcatのURL:http://webcat.nacsis.ac.jp

(目録情報課)


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