学術情報センターニュース 第38号 2/8

last update: 1996.12.25  [目次へ] [前へ] [次へ]
学術情報センター電子図書館サービス開始に向けて(2)

1.試行サービス参加学会への説明会
 試行サービスの中で現在,26学会から59種の学会誌の提供を受けており,それらのコンテンツの作成を行っている。このほか,新たな学会が,電子図書館サービスへの参加検討を行っており,それらの学会もあわせて,平成9年度のサービスの概要を説明するための「学術情報センター電子図書館サービス説明会」を平成8年10月15日(火)に茗渓会館において開催した。
 26学会36名の出席者に対して,センター側から,平成9年度のサービスの内容,著作権処理の考え方などの説明を行った。また,これに先立ち実施した試行参加の学会への学術情報センター電子図書館サービスに関するアンケートの集計結果の概要を報告した。
 学会出席者からは,電子図書館サービスの学会誌刊行事業への影響,著作権使用料の対象範囲(期間および表示・出力形態)および今後の進め方についての質問や意見が出された。これらの点については,学術情報センターは,積極的に学会と話し合いを進め,現実的に解決していく考えである。

2.新クライアントソフトウェアの公開
 すでにお知らせしているとおり,今年度中に2回のクライアントソフトウェアの改訂を計画している。その1回目は,平成8年6月に,バージョン1.3として公開し,すでにモニターの方々に利用していただいている。2回目は,12月末に,バージョン2.0の公開を予定している。これには,クライアントだけでなく,サーバ側のソフトウェアおよびデータ形式の変更も含まれており,従来のクライアントソフトウェアは利用できなくなる。また,利用環境としては,SunOS2.1.x, Solaris 2.x版について開発を進めてきたところであるが,今回プラットフォームの拡大を行い,Solaris X86, EWS4800およびHP-UX上での利用も可能となる予定である。新クライアントソフトウェアの大きな特徴は,次のとおりである。
 (1)利用者番号の入力
   利用者番号とそれに対応するパスワードを入力し,利用者の認証を行う。従来は,利用者の使用するワークステーションのIPアドレスによる利用認証を行っていたが,サービス開始に備え,個々の利用者を正確に管理するために利用者番号を導入する。また,これにより,従来ファイアーウォール等の関係で利用できなかった環境の方々の利用が可能となる。
 (2)ウィンドウ
   従来は,「検索用ウィンドウ」と「画像表示用ウィンドウ」の2つであったが,その機能を1つのウィンドウで処理することとした。また,このウィンドウのクローン機能を設け,並列的な処理を可能とするように変更した。

3.公開中のコンテンツ情報
 現時点のバージョン1での公開コンテンツはhttp://www.nacsis.ac.jp/dl/dlcont-j.htmlのとおりである。当分の間,バージョン1とバージョン2のサービスを並行して行い,順次,全データを新バージョンへ移行する計画である。

(データベース課)


総合目録データベースにおける和洋の統合およびVOLによる書誌分割の廃止

 現在,総合目録データベースでは,和洋資料を区別して別ファイルとしておりますが,新目録所在情報サービスを開始するのに併せて,これを統合します。これに伴い,書誌・所蔵レコードのIDは現行の洋書の番号体系を継続して一本化します。なお,既に付与された番号については,そのまま使用します。
 ローカルシステムに総合目録データベースのデータを取り込む際に,和洋を区別し,かつ,和洋の判断を書誌・所蔵IDにより行っている場合は,プログラムの修正が必要となりますので,ご注意ください。なお,現行システムを使用する場合は,処理選択画面をはじめ画面上は和洋の区別を残します(ただし,和洋どちらで操作しても,同じデータベースに登録されます)。従って,画面番号により,和洋の判断をしている場合は,特にローカル側プログラムを修正する必要はありません。
 IDは「2桁の識別子+7桁の一連番号+チェックディジット」からなり,識別子は以下のとおりです。
ファイル和洋現行統合後
図書書誌 BN BA
BA
図書所蔵 CD CC
CC
雑誌書誌 AN AA
AA
雑誌所蔵 CB CA
CA
 また,同時に,現在便宜的に行っているVOL数による書誌レコードの分割を廃止します。ただし,VOLが多い場合(VOL数が200程度以上)は,例外的に分割することにします。なお,現在分割されている書誌については,統合します。

(目録情報課)


新目録所在情報サービス説明会を開催

 学術情報センターでは,図書館等の職員を対象とした標記説明会を下記の要領で実施します。
対象地区会場開催日
北海道地区北海道大学平成8年11月21日(木)
東北地区東北大学平成9年2月7日(金)
関東地区東京医科歯科大学平成9年1月10日(金)
甲信越地区信州大学平成9年2月21日(金)
東海地区名古屋大学平成9年2月14日(金)
北陸地区富山大学平成9年2月28日(金)
関西地区京都大学平成9年2月21日(金)
中国・四国地区岡山大学平成9年1月31日(金)
九州・沖縄地区九州大学平成9年1月21日(火)
 参加申込み方法については,既にご案内済みですが,ご不明の場合は,事業部目録情報課図書目録情報係(電話:03-3942-6983,6984)までお問い合わせください。

(目録情報課)


目録情報に関する質問書/回答書検索システムをWWWで公開

 目録情報課では,NACSIS-CATを利用して目録作成を行う際に生じる目録情報に関する質問を規定の書式(「目録情報に関する質問書/回答書」)により受付け,回答を行っております。今回,この「目録情報に関する質問書/回答書」をデータベース化し,World Wide Web上で検索する標記システムのサービスを開始しました。
 本システムでは,これまでに寄せられた質問書を,質問内容に基づいてセンターが与えた件名や質問書中のキーワードなどから検索できます。これにより,既に他機関で質問された内容については,センターに問い合わせることなく回答を得ることができます。データは随時追加していく予定ですので,目録業務にお役立てください。
 検索システムは,以下のURLから利用できます。
 http://www.cat.op.nacsis.ac.jp/

(目録情報課)


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