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兵庫県立神戸高等学校

「情報工学/計算機科学 歴史と最先端」

平成23年2月2日(水)

授業時間
13:55-15:00
65分×1コマ

出張授業担当者:

  • 松原 健祐 (情報通信研究機構)
  • 佐藤 貴彦(東京大学 修士課程1年)

授業担当者の感想

SSHを通じて高校生に何が残せるのか

実験や視覚を利用したアプローチが難しい『情報の授業』において、高校一年生に対してどんな話題なら興味を持ってもらえるだろうか?と話し合った結果、松原が『量子暗号』を、佐藤が『計算機の歴史と量子コンピュータ』をテーマに授業することに決定。せっかく貴重な機会をいただいたので、生徒一人一人が授業の結果を何か一つでも忘れない知識として持ち帰ってもらえるような話をすることを念頭に置きながら準備しました。

当日の講義では、『自分が普段乗っているグライダーの話』や『情報科学が目指した人工知能は、何故現在も実現していないのか?!』などの話から導入(講師、生徒双方硬さが取れずお互いに緊張気味)。しかし、本題の計算機の歴史に入り、対話型の授業を進めていくうちに、お互い緊張が解け始め、ひと安心しました。
情報科学における階差数列の汎用性やコンデンサの発明が持つインパクトなどの『教科書では公式として記号化してしまっている項目の重要性』や、バベッジ・チューリングなどの『革新的な発明を行った人の人物像』を軸に話を進め、最後は『計算量問題と量子コンピュータ』について出来るだけ平易な説明を締めくくりました。
少し難しい話をしてしまったのではないかと不安もありましたが、バス停までの帰り路で会話を交わした生徒の満足そうな様子から、SSHを通じて科学や学問の持つ本来の楽しさを、一端でも伝えられたのではないかと感じました。
最後に、今回のSSH出張授業の経験を生かし、今後は準備における早い段階で、発表者と学校側の担当の先生が直接コントタクトを取る体制を作るべきだと思います。これにより、SSH出張授業に対する誤解などが発生した際に、現場の意見を十分に理解・反映した授業を行うための柔軟な対応が可能になると考えます。 

[東京大学 佐藤貴彦]

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授業風景

スライド1

スライド2

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