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図書館情報サービスにおける国際協力活動に関するワークショップ-1
Workshop on International Cooperation in Library and Information Services-1
軽井沢国際高等セミナーハウス 1999年8月30日(月)―31日(火)
International Seminar House for Advanced Studies, Karuizawa, August 30-31 1999

日本研究司書研修
The Japan Foundation Training Program for
Japanese Studies Librarians

本間 豊 (Yutaka HOMMA)
国際交流基金人物交流部受入課長

0 背景説明
1 目的
2 実施主体
3 実施期間
4 参加者及び参加資格
5 研修内容
6 成果

0 背景説明

 国際交流基金では、海外における日本研究司書の研修プログラムとして、平成2年度より、「司書日本語研修」(6カ月)を行ってきているが、同研修は司書業務研修よりも日本資料を扱うための日本語研修に重点が置かれていた。

 そのため、関係者より海外におけるベテラン司書を中心に、日本語に重点をおいた研修ではなく、日本研究図書を取り扱う司書に研修の機会を与える必要性が指摘され、それを受けて国際交流基金招へい事業(指導者・専門家グループ)の一事業として本研修は平成8年度に開始された。幸い、学術情報センター及び国立国会図書館の協力を得ることができ、本年で4年目と回を重ねている。なお、上記「司書日本語研修」の修了生が、所属機関で2〜3年実績を積み、本研修に参加している例もある。

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1 目的

(1)海外における日本研究や日本の情報提供の基盤整備を図るために、海外の大学等研究機関の図書館に勤務し、日本関係図書コレクションを扱う専門司書を本邦に招へいし、研修を実施する。

 また、日本情報を発信する側として、海外において国内と同様に、情報を入手しやすい体制整備に寄与することも、副次的な効果としてあげられる。

(2)具体的な目標
1) 資料に関する知識の向上:日本に関する資料や、日本から発信される様々な媒体の資料及び情報についての知識の更新と深化を図る。
2) 情報技術の向上:日本語資料を扱う上で必要な情報技術、特に日本での新しい情報技術や電子ネットワークの展開に関する知識と技術の向上を目指す。
3) 経験の共有化と人的ネットワークの構築:偏在している個々の経験を共有し、日本における関係各機関及び他国の同種機関との人的ネットワーク(例えば、同国同地域内の日本関係図書館のネットワーク構築等)を構築し、協力体制の基礎を確立する。

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2 実施主体

  主催:国際交流基金、国立国会図書館 (共催)
  協力:学術情報センター、国際文化会館

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3 実施期間

 日本滞在は21日間
 (本年は平成12年1月16日〜2月5日を予定)
平成8年度より実施(本年4回目)

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4 参加者及び参加資格

1) 人数:毎年度10名程度
2) 資格
日本関係図書コレクションを有し、当該国/地域で中心的な役割を果たしている大学・研究機関 等の図書館や、国立・公立等の図書館に勤務する司書で、日本関係情報の専門家である者。日本人でも可(但し、任国の永住権を有する者)。
読む、聞く、話すについての日本語能力が十分であること。(日本語能力試験1級程度以上)
図書館で司書として2年以上の経験があり、今後10年以上活躍が期待出来る者。また、勤務地における国籍又は永住権を有する者。
研修の成果を積極的に自国内及び近隣諸国の日本研究図書館ネットワークへ還元する意志を有する者。
3) 参加者募集方法
上記2)の有資格者が存在する各国に対し、国際交流基金在外事務所及又は在外公館に参加者推薦を依頼する限定公募とする。
日本研究者/日本研究図書館ネットワークがある国については、在外を通してそれぞれのネットワークに推薦依頼する。
原則として、1カ国1名とし、前年度の参加者の所属機関は対象外とする。

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5 研修内容((例)平成10年度日本研究司書研修日程参照)

(21日の滞在期間中、14日間(オプションを含めると17日間)が研修日)
1)国立国会図書館で研修(7〜8日間)
2)学術情報センターで研修(2日間)
3)関西研修(2回目より、オプション)(3日間)
4)関係機関訪問(1〜2日間)
  (宿泊は国際文化会館)

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6 成果

1)初年度実施の後、オーストラリアにおいて、同国内の日本関係図書館ネットワークが結成され、国内の協力関係が確立された。
2)日本の関係機関と、海外の日本研究、様々な分野において、交流が始められた。
3)ヨーロッパの日本研究のあまり盛んでない国々(スウェーデン、デンマーク、オランダ、スイス等)の日本研究司書が、研修同期生として相互に連絡を取り合い、日本研究の比較的盛んな国(英国、ドイツ、フランス)等からの情報入手等、個人レベルではあるが、本件研修がきっかけとなり、情報交換が行われるようになった。

平成10年度日本研究司書研修日程
1999.1.27 ( 水 ) 研修 国会図書館 外務省外交史料館見学
1999.1.28 ( 木 ) NACSIS研修 NACSIS NACSIS研修 NACSIS
1999.1.29 ( 金 ) NACSIS研修 NACSIS NACSIS研修 NACSIS
1999.1.30 ( 土 ) 関西研修旅行 関西日本語センター見学
1999.1.31 ( 日 ) 関西研修旅行
1999.2.1 ( 月 ) 関西研修旅行 京都大学図書館・国際日本文化研究センター見学
1999.2.2 ( 火 ) 自由研究 研修 国会図書館
1999.2.3 ( 水 ) 研修 国会図書館 シンポジウム 国際文化会館
1999.2.4 ( 木 ) 自由研究 自由研究
1999.2.5 ( 金 ) 自由研究 懇談会 国会図書館
1999.2.6 ( 土 ) 帰国

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