海外の有識者による外部評価を行う

 本センターでは,昨年度に国内の有識者による外部評価を実施したことに続き,平成9年度は10月14日から17日までの4日間,ブライアン・ペリー博士(英国・図書館情報学)を委員長として,ジョン・ピアス博士(米国・通信工学),ジェイムズ・フラナガン博士(米国・デジタル通信工学),ヴォルター・エンゲル博士(独国・電子工学),ビヨン・パーション博士(スウェーデン・計算機科学)の海外有識者5名に外部評価委員を依頼し,センターの研究開発および事業に対する外部評価を行った。フラナガン博士は来日していただけなかったが,評価レポートには参加していただくこととなった。

 初日はセンター本館(文京区大塚)において,研究開発および事業についての概要説明を行い,翌日からは国際高等セミナーハウス(長野県軽井沢)に会場を移し,研究組織,研究支援体制,国際水準との比較をはじめ,学術情報の流通において国際的な貢献をするためにセンターがいかにあるべきかについて,評価が行われた。

 自然環境に恵まれた国際高等セミナーハウスでは,委員と所長を中心にセンター教官も宿泊を共にして,早朝から深夜まで熱心にディスカッションが行われた。各外部評価委員は,それぞれの専門分野の立場から,センターの研究開発の推進を中心に,国際的な視点からの客観的な評価・点検を行った。現在この報告書を,作成しているところである。

後列 左から,猪瀬所長,ペリー博士,エンゲル博士,井上副所長

前列 左から,ピアス夫人,ピアス博士,パーション博士    

外部評価委員の紹介

Dr. Brian Perry

英国・前大英図書館研究開発部長

図書館情報学の専門家であり,英国における図書館情報学の振興に長年に亘り貢献され,国際的なプロジェクトや研究活動の評価などに関して,広範な知識を有しておられる。生物学にも造詣が深く,卓越した研究者である。今回の外部評価委員会の委員長を引受けていただいた。

Dr. John Pierce

米国・スタンフォード大学名誉教授

情報学・電気通信分野の権威として,第1回日本賞をはじめ世界の国々から高く評価され,数多くの国際的な賞を受賞。ベル研究所などにおける研究活動や組織の運営管理に携わられ,優れた業績を残されたことは広く知られている。

Dr. Walter Engl

ドイツ・アーヘン工科大学名誉教授

CADシステム(Computer-Aided Design System)の分野における名声の高い専門家であり,電子計算機を産業分野に活用するための研究開発をされている。学会や調査研究のために来日の回数も多く,日本文化についての深い知識と理解をもとに,センターの将来の方向性と役割について卓越した見識をお持ちである。

Dr. Bjorn Pehrson

スウェーデン・王立工科大学テレインフォマティーク研究所長

計算機科学の専門家として,スウェーデンにおける国家プロジェクトのリーダーとして長い経験をお持ちであり,これまでに数回センターを訪問されており,センターについて十分な理解をされている。

Dr. James Flanagan

米国・ニュージャージー州立ラトガース大学副学長

デジタル通信分野の著名な研究者で,ラトガース大学の大規模研究プロジェクトを主導され,優れた功績を残されている。今回はご出席いただけなかったが,貴重なご意見を文書でいただくことになった。

▲外部評価委員会の会議進行についての打合せ

左から 井上副所長,猪瀬所長,ペリー博士

▲初日,センターの研究活動などについて説明を聞く委員

▲研究活動を説明する大山助教授

▲各委員から次々と質問が寄せられた。

▲国際高等セミナーハウスで熱心な議論が続く。

会議を記録するドラフティング・コミティーのメンバー▲

 

▲会議に陪席するセンター教官

▲セミナーハウスのロビーで談話中の委員

(総務課)


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