中国語資料データベース化の検討状況

 現在の目録所在情報サービスの開始時には,中国の簡化字を含む文字セットが規格化さ れていなかったこともあり,扱える文字セットが限定されていた。そのため,参加機関からの強い要望がありながら,中国語や韓国・朝鮮語の資料を書かれたままの形では登録す ることはできず,暫定的な登録方法で対応してきた。

 しかし,平成7年1月に簡化字など約21,000字の漢字を含むUCS(国際符号化文字集合)が JISX0221として規格化され,また平成9年4月にオープンシステムに対応した新目録所在情報サービスの運用が開始されたため,多言語対応目録システムへのシステム的な環境が整った。

 学術情報センターでは,これを受けて,UCS対応のフォントを開発するとともに,中国語資料を入力するにあたっての,目録規則・運用細則などの作成に向けた検討を開始した。平成8年2月に中国語資料を多く扱っている図書館の担当者など6名の外部委員を含めた中国語資料データベース化検討ワーキンググループを設置し,適用目録規則,検索・登録時の問題点などを検討している。コンピュータの技術動向など不確定部分も多いが,平成8年度第2回総合目録委員会に次の3点を報告し,現在も検討を続けている。

 (a)データの記述には,原則として日本目録規則を適用する

 (b)転記の原則を適用し,書かれた文字のまま記録する

 (c)ピンインと日本語ヨミの双方を入力できる

(目録情報課)


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