イベント情報
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2008年(平成20年度)
このページは2008年4月10日にSPARCの会議案内ページを和訳したものです。最新情報は元のサイトをご確認ください。
The SPARC Digital Repositories Meeting 2008 開催

ワシントンDC −2008年4月7日− SPARCは、SPARC EuropeとSPARC Japan/国立情報学研究所との共催で、2008年11月17、18日にメリーランド州ボルチモアのRenaissance HarborplaceホテルにおいてSPARC Digital Repositories Meeting 2008を開催します。

 

最近ハーバード大学で、Arts and Sciencesの教員が投票して、同大のリポジトリにおいて彼らの論文のオープンアクセスを可能にしました。また、国立衛生研究所が新たなパブリックアクセスポリシーを実施しました。この2つの画期的展開を受けて、関係者は本会議において、躍進するオープンアーカイブ運動の次のステップを探ることができるでしょう。

 

ライブラリアン、研究者、資金提供者、事務局責任者、政府関係者、出版者、技術者が世界中から集まり、機関及び専門分野のデジタルリポジトリを構築、サポートした経験や成功例について情報交換します。そして、研究者がオープンリポジトリを通して研究成果を広く共有するための効果的な取り組みに焦点を置きます。

 

多様な専門家からなるプログラム委員会が作成したプログラムは、ポリシーの状況、新たな展望、大学の出版戦略、付加価値サービスという4つの重要テーマを掘り下げます。また補足として、新たな技術、戦略とアプローチに重点を置くイノベーションフェア、及びマーケティングと広報活動に関するプラクティカムを行います。

 

プログラム委員会はこの11月会議のプレゼンテーションを募集しています。プログラム詳細、提出方法は会議ウェブサイトをご参照ください。提出期限は2008年5月30日です。

 

2008プログラム委員会メンバーは以下の通りです。

Jun Adachi (SPARC Japan/国立情報学研究所), Raym Crow (SPARC), Richard Fyffe (Grinnell College), Susan Gibbons (University of Rochester), Melissa Hagemann (Open Society Institute), Karla Hahn (Association of Research Libraries), Bill Hubbard (SHERPA), Rick Johnson (SPARC), Michelle Kimpton (DSpace Foundation), Norbert Lossau (Goettingen State and University Library and DRIVER), Joyce Ogburn (University of Utah), Terry Owen (University of Maryland, College Park), Kathleen Shearer (Canadian Association of Research Libraries), Alma Swan (Key Perspectives Ltd.), Sean Thomas (Massachusetts Institute of Technology), Susan Veldsman (eIFL), and Charles Watkinson (The American School of Classical Studies at Athens)

 

本会議は、世界中から何百人も参加し過去4年間のいくつかの重要な展開の基となったSPARC2004年会議以来、初の北米SPARCデジタルリポジトリ会議です。

 

参加登録は5月に開始予定です。詳しくは会議ウェブサイトをご覧ください。http://www.arl.org/sparc/meetings/ir08/

 

会議スポンサーシップへの参加に関心のある企業、機関はJennifer McLennan (jennifer@arl.org) にご連絡ください。

 

## SPARC (Scholarly Publishing and Academic Resources Coalition) は、SPARC Europe と SPARC Japanをあわせて800を超える学術研究図書館の国際連携組織で、学術コミュニケーションのよりオープンなシステムを創出するために活動しています。SPARCの広報、教育、出版社パートナーシップのプログラムは研究成果の広範な普及を推進しています。

SPARC Web: http://www.arl.org/sparc

プログラム

SPARC Digital Repositories Meeting 2008 は以下4つの重要テーマを掘り下げます。

 

1) NEW HORIZONS (新たな展望)

 

大学の電子リポジトリの初期の段階では、研究論文のプレプリントとポストプリント問題が主に議論の中心でした。さらに多くの機関は、そのコミュニティ内に他の形のコンテンツを配信することに対する強い関心があることに気づきました。たとえば、オーディオ、ビデオ、画像の研究成果、卒業論文や学位論文の電子版、学部生の論文やマルチメディア・プロジェクト、研究の過程や教室から生み出され、論文やプロジェクトに引用されているデータセット及びインタビュー記録等の補助データなどです。そして、米国立衛生研究所(National Institutes of Health)やカナダ保健研究機構(Canadian Institutes for Health Research)等によって特定のグラントの応募にデータ共有プランの添付が義務化されたことで、これらの関心が更に強まってきました。

 

新しいタイプの資料を統合する挑戦を探る論文を募集します。

 

・学部レベルの研究を大学のリポジトリを通して世界的に配信することは、どのように評価されるか。

・マルチメディア研究は主なリポジトリプラットフォームとうまくマッチするか。

・マルチメディア資料に関する複雑な保存問題について製作者とどのように話し合いをするか。

 

2) THE CAMPUS PUBLISHING STRATEGY (大学の出版戦略)

 

最近のIthaka支援によるレポート"University Publishing in a Digital Age"(Laura Brown著)は、「大学の出版戦略」を発展させ、機関研究者の成果を配信するために、より戦略的なアプローチを計画し、支援することを奨励しています。学外の商業機関に委託しすぎてきた出版業務を、すべての大学の研究発展に欠かせないミッションとして学内に取り戻すべきです。デジタルリポジトリは学術コミュニケーションにとって益々重要な媒体であり、大学の新たな出版機能の一つです。大学出版は、図書館が学部、専門学校、大学IT、大学出版社、さらに学外の学会等と協力し、より連携的な活動になっています。

 

大学の出版機能を発展させるための成功する革新的な連携を紹介し、いかにデジタルリポジトリが創造的に、より広範な出版戦略に取り組むことができるかを提示する論文を求めます。

 

3) DEVELOPING VALUE-ADDED SERVICES (付加価値サービスの開発)

 

すでにデジタルリポジトリを構築し稼働しているとしたら、次は何をすべきでしょうか。リポジトリが成功するかどうかは、ユーザが提供されたサービスにどの程度価値を見出すかにかかっています。ここでは、デジタルリポジトリに対するともすれば固定的な観念を超えて、資料を検索、搭載、再利用するためのより魅力的なタイプのサービスを探ります。そのようなサービスは何でしょうか。また、それをどのように創造し維持すればよいでしょうか。そして、リポジトリ担当者はどのようにサービス提供者と協働することができるでしょうか。

 

これらの課題及び関連する問題を探る論文を募集します。

 

・デジタルリポジトリは複数の検索エンジンでクロールされていますが、それで十分でしょうか。 

・リポジトリの利用を拡大するために、他にどのようなサービス(分野オーバーレイサービスなど)を提供できるでしょうか。 

・ユーザをつなぎ留め、研究者にセルフアーカイブを勧めるために、どのような付加価値サービス(研究者紹介や利用分析など)を提供すべきでしょうか。 

・リポジトリがYouTube、Zotero Commonsといった他のウェブサービスに伍して競争力を持つにはどうすればいいのでしょうか。 

・リポジトリの導入(グレイ文献のための「パブリケーション」プラットフォーム、あるいは仲介搭載サービスなど)を推進し、教員や事務局のニーズに応えることができるサービスの提供方法とはどのようなものでしょうか。

 

4) THE POLICY ENVIRONMENT (ポリシーの状況)

 

すべてのリポジトリが直面している課題の一つは、論文投稿に関する機関のポリシーを確立することです。そのためには次のような問題に取り組むことになるでしょう。

 

・ 搭載された研究成果の適切な利用とは何か。 

・ どのような研究成果が搭載するのに適当か。 

・ 搭載することができるのは誰か。 

・ 著者からどのようなライセンスを得る必要があるか。 

・ 権利の管理に対する機関のアプローチ 

・ 公開禁止期間あるいは一定期間経過後の公開

 

複数の機関が一つのリポジトリを共有する場合には、別の課題があります。また、リポジトリの実務関係者によると、教員の中には搭載の要件が彼らの学問の自由の足かせになるという懸念があるようです。大学図書館は研究のニーズを支援しながら、社会科学のデータセットをホストし配信するためにどのような機密保持とアクセスのポリシーを確立しているのでしょうか。

 

現在のところ、このポリシー枠では募集をしていません。

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最終更新日: 2008年04月10日