研究シーズ2018情報メディア科学

デジタルアーカイブを活用する知識ディスカバリー環境構築技術

高野 明彦コンテンツ科学研究系 教授

研究分野デジタルアーカイブ/連想情報学/知識クラウド

研究背景・目的

ミュージアムやライブラリー、大学など社会や文化の記憶を蓄えてきた組織を中心に、デジタルアーカイブの構築・公開が進められています。しかし、発信に当たってはそれぞれのコレクションとしての存在価値を主張することが重視され、異なるデジタルアーカイブ間での情報の相互運用性は一般には保証されていません。本研究では、複数の情報源(デジタルアーカイブ)から多様な情報を集めて、それらを意味的に関連付けて利用するための統ー的な利用環境の実現を目指します。現在よく使われているキーワード検索ベ一スの横断検索では決して実現できない、ユーザーに新しい気付きをもたらすデイスカバリーサービスを構築します。

研究内容

データの相互運用性を保証する国際的標準であるIIIF(International Image Interoperability Framework) 等に準拠するデジタルアーカイブ構築を推進しています。その上で、複数の異なるデジタルアーカイブから必要な情報を収集して、それらを時間や位置情報に基づいて一覧するための基本技術を追求しています。また、メタデータや解説文の類似度に基づいて、異なる種類の情報を相互に関連付ける連想計算エンジン(GETA) も開発ずみです。

産業応用の可能性

本研究の成果は、すでに多くのサービスで実際に利用されています。連想計算エンジンを活川したサービスには、Webcat Plus、新書マップ、ブックタウンJIMBOU、文化遺産オンラインなどがあります。デジタルアーカイブでは、渋沢敬三アーカイブ、藤本義一アーカイブ、永六輔デジタル記念館など、特定の人物に注目したサイトを構築しました。また、組織に蓄えられてきた情報のデジタルアーカイブとして、NHK放送文化アーカイブ、アドミュージアム東京の広告情報アーカイブ、日本アニメーション映画クラシックスなどを構築しました。信頼できるデータベ一スに蓄えられた情報を時間軸で眺めるツールとして、TIMEMAP システム(https://timemap.info/) を開発·公開しています。福岡市科学館のサイエンスナビでは、別フロアでの展示体験を科学雑誌や科学映像コレクションと連想検索で結びつけて、子供たちの科学への興味を育てるサービスを展開して好評です。

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連絡先

高野 明彦[コンテンツ科学研究系 教授]
aki[at]nii.ac.jp ※[at]を@に変換してください

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