国立情報学研究所では、機関リポジトリ上のコンテンツに対し、各機関が
DOI(Digital Object Identifier)を登録できるように、準備を進めており
ます。詳細につきましては、4月以降に追って周知をさせていただきますが、
まずは概略のみお知らせします。
国立情報学研究所では、メタデータスキーマ junii2にて、各機関の機関
リポジトリから学術機関リポジトリデータベース(IRDB)に、データを提供い
ただいています。
http://www.nii.ac.jp/irp/archive/system/junii2.html
平成25年3月のjunii2のバージョン3.0改訂において、selfDOIというDOIを
入力するためのメタデータ項目を追加しておりました。このselfDOIについて、
JaLCの準備が進み、入力可能な時期が明らかになりました。
・紀要論文(NCIDあり) --- 平成26年 7月ごろを予定
・紀要論文(NCIDなし) --- 平成26年12月ごろを予定
・学位論文 -------------- 平成26年12月ごろを予定
※上記以外のコンテンツについては対応を検討中です
なお、弊所から連絡があるまでは、selfDOIへの入力を行わないようお願
いいたします。
機関リポジトリのコンテンツにDOIを登録するためには、ジャパンリンク
センター(JaLC)の正会員もしくは準会員になる必要があります。IRDB
(JAIRO)にデータを提供している機関につきましては、国立情報学研究所の
JaLC準会員となることで、年会費なしでDOIの登録が可能となります。JaLC
準会員となった大学等に対して、機関リポジトリのコンテンツに登録する
DOIのプレフィックスを、国立情報学研究所から通知します。このDOIプレ
フィックスを使ったDOIの採番と、採番したDOIのselfDOIへの入力を行える
ようになります。準会員受付の準備は現在行っているところです。
DOIについては、以下をご参照くださいますようお願いをいたします。
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機関リポジトリとDOI
1.DOIとは
DOIとは、コンテンツの電子データに登録される国際的な識別子です。
コンテンツの所在情報(URL)に変換する仕組みを備えており、恒久的に
デジタル資料を一意に示すことができます。
日本ではジャパンリンクセンター(JaLC)がDOIを管理する登録機関と
なっており、JaLCの会員及び準会員は、自らのコンテンツについて、DOI
を登録することができます。なお、JaLCは国際DOI財団に、CrossRefと
同様にDOI登録を認められた機関であり、科学技術振興機構、物質・材料
研究機構、国立情報学研究所、国立国会図書館が共同で運営しています。
2.機関リポジトリのコンテンツへのDOI登録
国立情報学研究所では、大学等をJaLCの準会員として受け入れ、機関
リポジトリにDOIを登録することができるよう準備を進めています。機関
リポジトリのコンテンツにDOIを登録することによるメリットは、以下の
とおりです。
・DOIは学術分野で普及が進んでいます。機関リポジトリのDOIも
研究者に引用等のための識別子として利用されることが期待さ
れます
・コンテンツのURLが変更になっても、URLの更新を行うことで、
リンク切れを防ぐことができます。
・コンテンツの短縮URLとして使えます
・論文別統計の際に、論文の識別子として使うことができます
・検索サービス(JAIRO等)で、コンテンツの識別子として扱わ
れます
DOIは、各機関固有に割り当てられたプレフィックスと、個々のコンテン
ツを特定するサフィックスとを「/」(スラッシュ記号)で繋いだ形になっ
ています。JaLCの管理するDOIを登録するには、機関としてのプレフィック
スの取得と各コンテンツへのサフィックスの登録が必要となります。
[DOIの例]
10.1241/johokanri.55.42
※ 「10.1241」がプレフィックス、「johokanri.55.42」が
サフィックスになります。アクセスする際のURLは次の
とおりです。
http://doi.org/10.1241/johokanri.55.42
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