国立新居浜工業高等専門学校における

学術情報センターシステムの利用

新居浜工業高等専門学校庶務課図書係

田中 正則

1.はじめに

 高等専門学校は,工業立国を国是とする我が国の科学技術振興と優秀な技術者養成のため,1960年に新しい高等教育機関として創設,1962年に開校され,科学技術の急速な進展に適応できる高度な知識と実践的技術を身につけた有能な技術者の育成を使命に中学校卒業程度を入学資格とし,40人を標準とした学級編成により,学生・教官の人間的接触を重視した5年間一貫教育を行っている。

 国立新居浜工業高等専門学校は,1962年国立高等専門学校の第一期校12校の1つとして設置され,機械工学科,電気工学科および工業化学科の3学科で発足し,その後1966年金属工学科の設置,1987年金属工学科を材料工学科に改組,1988年電子制御工学科の増設さらに1992年専攻科(生産工学専攻および電子工学専攻)が設置され,現在に至っている。

2.新居浜工業高等専門学校図書館の概要およびコンピュータの活用

 本校図書館の閲覧室には,多数の開架図書と新刊図書を備え付け,書庫には,製本した学術雑誌,その他の資料を配架し,学生,教職員および校外者で図書館長が許可した者への利用に供している。(詳しくは,本校図書館ホーム・ページ

 (http://www.off.niihama-nct.ac.jp/lib/LIBHOME.HTML)を参照)

 コンピュータの活用については,1991年からパソコンによる情報検索システムを導入し,学術情報センターのNACSIS-IR,日本科学技術情報センターのJOISおよびSTNに接続し教官に情報検索サービスを開始した。

 また,1996年から長岡技術科学大学図書館の協力により外国雑誌目次データーベースを学内LANにより各教官室および図書館から検索出来るようにした。

3.学術情報センターシステムの利用

 本校図書館では,1991年から学術情報センターのNACSIS-IRに接続し,1992年8月には,図書館のコンピュータ化にあわせて,学術情報センターのNACSIS-CATおよびNACSIS-ILLに接続し,目録作成,OPACの形成,図書館間で実施している文献複写や現物貸借のサービスを開始した。

 また,1997年には,学術情報センター電子図書館サービス(NACSIS-ELS)に接続した。

4.今後の課題

 今後ますます科学技術の急速な進展に即応するためには,NACSISの利用促進が不可欠であると思われる。

 本校図書館としては,新CATシステムなど学術情報センターの動向を見極め,それに対応出来るよう学内環境を整えていくことが使命であり,またそれが本校図書館の発展につながると考えている。


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