学術情報センター公開講演会開催

 学術情報センターでは,12月13日(火)に東京大学総合図書館において,公開 講演会を開催した。講演は,研究開発部安達淳教授による「電子図書館」,アレク サンダー図書館外山良子図書館長による「アレクサンダー図書館,学術コミュニケー ションセンター」についてスライド,ビデオを使って行われた。

 まず,安達教授が,学術文献を全文データベースとして電子的に蓄積し,ネット ワークを通じて利用者がそれを利用できる,統合的な学術情報サービスとしての電 子図書館構想について,1995年度以降の事業化計画を含め,講演を行った。

 次に,外山館長から,専門職としての図書館員の仕事,優れた能力を持つ図書館 員を統括しつつ,ともに図書館を運営していく姿勢について,ラトガース大学での 現状の説明があり,日本の図書館でも同様の状況を作り出す可能性は十分あること が示唆された。

 講演の最後に,「情報スーパーハイウェイにおける平等」というタイトルのビデ オが上映され,21世紀に向けて,図書館員が推進力となって情報スーパーハイウェ イ構想を実現させるべきである旨のメッセージが,米国図書館協会 (ALA:American Library Association)次期会長Betty J. Turock博士より伝えら れた。

 現在,もっとも注目を集めている「電子図書館」の講演と,全米の主要大学でた だ一人の日本人館長の講演ということもあり,140名を越す聴衆が熱心に耳を傾け た。

(研究協力係)


学術情報センターニュース第31号 p.33(平成7年3月17日発行)