混ざった⾳から聞きたい音だけを聞き分ける機械の⽿の実現

情報学プリンシプル研究系 准教授

小野 順貴

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研究分野 : ⾳源分離/マイクロフォンアレー/⾮同期分散⾳響信号処理

研究背景・目的

 

実環境にはさまざまな音が存在し、通常それらは混ざり合って聞こえてきます。例えば、携帯の音声認識機能を使おうと思っても、テレビの音が一緒に入力されてしまうかもしれません。演奏会でピアノ演奏を録音しようと思っても、隣の人のくしゃみが一緒に録音されてしまうかもしれません。こうした混ざった音の中から必要なものだけを取り出す音のセンシング機能を実現します。音声認識をはじめとするさまざまなシステムに応用することを目指し、マイクロフォンアレーという複数のマイクロフォンを使うシステムを中心に、さまざまな音響信号処理の研究を行っています。

研究内容

 

我々は、音源位置が分からない(ブラインドな)状況でも、録音した信号のみから個々の音源信号を分離するブラインド信号処理という技術に取り組んでいます。特に、「補助関数法」という最適化手法により高速アルゴリズムを導出し、既にiPhoneのようなモバイル端末上でも動作するシステム( 図1、https://www.youtube.com/watch?v=lLMbflDMMeE&t=11s)や、リアルタイム動作するシステムを実現しています。 また、従来技術では使用できなかった、別々の機器で録音された「非同期な」録音信号を、信号処理技術により「後で」同期させ、音源位置の推定や音源強調を可能にする、非同期分散マイクロフォンアレーという新しい枠組みを立ち上げています。スマートフォンやモバイル端末を非同期分散マイクロフォンとして用いる新しい音響処理システムの具体例として、会議議事録自動生成システム( 図2、https://www.youtube.com/watch?v=3cJHFkY1pWw&t=3s)にも取り組んでいます。他にも、雑音抑圧、音源の位置推定、音楽信号処理などの研究も行っています。

産業応用の可能性

 

  • 音声認識、自動議事録作成システム、分離集音レコーダー
  • 動画から雑音を除去したり特定の音を強調したりする編集ソフトウェア
  • 分散配置マイクロフォンによる環境音モニタリング、危険音検出システム

研究者の発明

 

  • 特開2013-068938:信号処理装置、信号処理方法及びコンピュータプログラム
  • 特許第6005443号 (共願):信号処理装置、方法及びプログラム
  • 特開2014-174393(共願):音声信号処理装置及び方法

連絡先

 

小野 順貴[情報学プリンシプル研究系 准教授]

onono[at]nii.ac.jp ※[at]を@に変換してください

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国立情報学研究所

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