ネットワークを介してモノの動きのデザインをする

情報学プリンシプル研究系 准教授

岸田 昌子

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研究分野 : ネットワーク/制御理論/不確かなシステム

研究背景・目的

 

制御とは、入出力がある動的システム(プラント)から望みの出力を得るように自動的に入力を調整する仕組みのことです。もともと、制御システムと情報システムは別個に扱われていましたが、IoT(Internet of Things)の普及に伴い、ネットワークを介して情報をやり取りしながらプラントの制御を行うことが不可欠になってきています。このことで多くの不可能が可能になる一方、リソースの制限、情報損失、ランダムな通信遅延、信号の干渉など、これまで気にしなくてよかった問題が起こり、プラントが不安定になったり、制御性能が劣化したりすることがあります。この新しい制御の枠組みにおける問題の解決を目指します。

研究内容

 

ネットワークを介した制御に特有な問題の一つに、通信や計算、電力といったリソースの制限があります。本研究では、要求される制御性能を満たしながら、情報の取得、データの通信、センサーやプラント駆動のためのエネルギーなどを削減するアルゴリズムの構築を進めています。 基本となるアルゴリズムは直感的ですが、システムに応じて工夫が必要です。具体的には、プラントの数理モデルと取得データを用いて、次の3つを決定するアルゴリズムから成り立ちます。

  1. 将来のプラント状態の予測
  2. データを取得してネットワークへ送る最適なタイミング
  3. 各サンプリング時刻において、アクチュエータへの制御信号の送信の必要性

産業応用の可能性

 

ネットワークを介した制御では、初期コストや管理コストが削減され、システム構成の自由度も上がるため、大規模で複雑なプラントの制御が可能になります。例えば、ネットワークを介した遠隔監視制御技術は、工場内の故障の早期発見やメンテナンス、危険な場所でのロボットによる作業などに役立てられます。
また、ネットワーク内で時々刻々と変化する需要と供給のデータを収集・把握し、システムを安定的に制御する技術は、電力や交通などの社会インフラの運用に欠かせません。最近話題のIoTは、全てのモノがネットワークを介してつながり制御される技術であり、ネットワークを介した制御はその中核を担います。

連絡先

 

岸田 昌子[情報学プリンシプル研究系 准教授]

kishida[at]nii.ac.jp ※[at]を@に変換してください

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