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国立情報学研究所 教員・研究員等  








三浦   謙一 / Miura   Kenichi

リサーチグリッド連携研究センター長

アーキテクチャ科学研究系教授


学位  : 

1973年、計算機学科博士、米国イリノイ大学

専門分野  : 

ハイエンドコンピューティング,グリッドコンピューティング


詳細情報  :  詳細情報は下記ページを参照ください
http://research.nii.ac.jp/~kenmiura/official/content_j.html


グリッドコンピュータティングがつくる高度な研究環境
    大型のスーパーコンピューターが次々と導入されるようになると、それらを高速なネットワークでつないで互いにデータを共有したり、空いている計算機があればそこで処理をしたいという発想が生まれます。これはグリッドコンピューティングと言われ、1990年代中頃から急速にその開発が進みました。
    当初は、ネットワークについての専門知識を持った者が、連携する先の計算機に応じて複雑で異なった手続きを踏まなくては、こうしたグリッド技術を活用できませんでした。そこを簡略化して使い勝手を良くしたいと、計算機や外部記憶装置等を連携させるためのソフトウエアの開発が進められてきました。

最先端の学術情報基盤で仮想組織を実現
    2003年度からは「超高速コンピュータ網形成プロジェクト(National Research Grid Initiative)」、頭文字を取って通称NAREGI(ナレギ)と呼ばれるプロジェクトのリーダーを務めており、08年5月に最終的な成果であるミドルウエアを公開、提供を開始しました。ミドルウエアとは、計算機の持つオペレーティングシステムのようなシステムソフトウエアと、利用者のアプリケーションソフトウエアとをつなぐ中間のソフトウエアで、NAREGIミドルウエアにより、まるですぐ横に計算機室があるような感覚で地理的に分散した計算機でも使えるようになるものと期待されています。
    一方、国立情報学研究所等が中心になって「サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ(CSI)」という構想が提唱されています。単に計算機や外部記憶装置を横並びでネットワークにつなげるだけではなく、セキュリティー技術やグリッドのような連携ソフトウエアの技術を積み重ね、縦型の統合サービスに向かおうというもので、グリッドはその中核となる技術です。計算機の性能がより強力になって、必ずしも連携させなくてもよくなった代わりに、組織や地域に制限されずに研究者が研究資源やアイデアを共有しようとするときに、NAREGIミドルウエアがあれば、仮想的な研究コミュニティを作って研究を高度化させることができます。また、例えば企業が新薬を開発するような場合にグリッド技術でシミュレーションを行えば、多数ある分子構造の計算をすべて自社のリソースだけで試してみる必要がなくなって、製品開発期間が短縮されるという効用もあり、産業界からも注目されています

日本中、世界中が1つの計算機室になるように
    将来的には、日本中が1つの計算機室のようになって、空気のように意識せず誰もが計算機を利用できるになるような環境を目指しています。世界中でもグリッドを中心とした研究環境の整備が進められており、ネットワークを相互に乗り入れて国際共同研究を実現するためにも、NAREGIミドルウエアは国際標準に即したものになっています。
    こうしたグリッドによる研究開発支援のための実証実験や実運用に加えて、私自身も計算科学の専門家として、スーパーコンピューター上でさまざまな数値演算や乱数の発生などを高速化するための手法の開発といった研究テーマを抱えています。いずれもグリッド利用に適した研究内容であり、引き続き取り組んでいくつもりです。

(取材・構成 塚崎朝子)






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