EPrints 2.3技術文書 - EPrintsの構造と用語 |
ここでは、EPrintsの技術文書やプログラムのコメントで使用されている用語を定義します。 これらの多くはプログラムにおいては「オブジェクト」です。リストにはオブジェクトを扱うperlモジュールを示してあります。
EPrints::Archive
アーカイブとは、EPrintsアーカイブであり、独自のWebサイト設定とデータを持ちます。 1つのEPrintsソフトウェアで複数のアーカイブを運用することができます。 プログラムは共有しますが、設定はまったく独立しています。
EPrints::Session
セッションは、cgiスクリプトあるいはbinスクリプトが実行される度に作成され、実行が終わると終了します。
EPrints::EPrint
イープリントとは、システムにおけるレコードであり、1つ以上のドキュメントといくつかのメタデータを持ちます。 一般に、2つ以上のドキュメントを持つのは、同じ情報を複数のフォーマットで提供するためです。 ただし、必ずそうしなければいけないわけではありません。
EPrints::Document
ドキュメントとは、イープリントの1つのフォーマット、たとえば、HTMLやPDF、PSなどです。 ドキュメントは、2つ以上のファイルを持つことができます。たとえば、HTMLは、複数のhtmlページとimageファイルを持つことがあります。 実際のファイルはファイルシステムに保存されます。
EPrints::User
システムに登録されたユーザです。(必ずしもデポジットするイープリントの著者とは限りません)
EPrints::Subject
サブジェクト は、自分の親のリストとidを持ちます。 idが「ROOT」である組み込みのサブジェクトがあり、トップレベルを表します。 サブジェクトは、2つ以上の親を持つことができるので、単なるツリー構造だけでなく複雑な格子構造を構成することもできます。ただし、ループ構造は許されていません。
EPrints::DataObj
サブジェクト、ユーザ、イープリント、ドキュメントの「スーパークラス」です。システムの内部的にはこれらはすべて同じものとして扱われます。 また、これら「オブジェクト」の設定法やクラスのメソッドはほとんど同じです。一般的な場合について述べる場合は用語アイテムを使用します。
EPrints::DataSet
データセットとは、同じタイプのアイテムのコレクションです。検索することができます。
いくつかのデータセットはすべて同じ「設定id」を持っています。「設定id」は、アーカイブ設定ファイルからデータセットに関する情報を得るために使用します。 データセットinbox、buffer、archive、deletionはすべて同じメタデータフィールドとタイプを持っています。
主要なデータセットは以下のとおりです。:
データセットID | 設定ID | 備考 | | inbox | eprint | ユーザが作業中のeprint buffer | eprint | 編集者による承諾を得るために投稿されたeprint archive | eprint | アーカイブに保存されているeprint deletion | eprint | アーカイブから削除されたeprint user | user | 登録されたユーザ subject | subject | サブジェクトツリーあるいはサブジェクト格子 document | document | システムのすべてのeprintに附属するドキュメント subscription | subscription | ユーザがリクエストした購読誌
EPrints::Database
MySQLバックエンドへのコネクションです。データセットはMySQLに格納されます。ただし、MySQLを直接呼び出す必要はありません。
EPrints::MetaField
データセットの1つのフィールドです。各データセットは、EPrintsがシステムを管理するために使用するいくつかの「システム」フィールドと設定可能な任意の数のアーカイブ固有のフィールドを持っています。
EPrints::Subscription
あらかじめ登録された検索条件です。毎日・毎週・毎月実行され、新しい結果を購読しているユーザにメールで送信します。
この図には「サブスクリプション」が示されていません。サブスクリプションは(イープリントやユーザなどと同様に)データオブジェクトのサブクラスです。サブスクリプションは1人のユーザと結びつき、1人のユーザは、0からn個のサブスクリプションと結びつきます。
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