現在のところ、DSpaceの管理作業のほとんどは主として、ウェブユーザインターフェースの一部である管理用ユーザインターフェースを使って実行する必要があります。
管理用ユーザインターフェースにアクセスするためには、ベースURLの後に /admin を付けたURLを入力してください。以下がその例です。
https://dspace.myu.edu/admin
このページにアクセスするには管理者として認証される必要があります。 左側にあるナビゲーションバーの該当するツールをクリックします。
コミュニティとコレクションの作成・編集・削除にはこのツールを使います。
注)コミュニティが作成されていないとコレクションは作成できません。
/dspace/config/default.license
)が使用される。
このコレクションに対して別のライセンスの承諾をユーザに求める場合は、「license」フィールドにライセンス文を入力する。この時点ではまだコレクションは完成していません。さらに次の作業が必要です。
このシステムで何らかの役割を果たす権限を持ってもらいたい人、たとえば、投稿者、査読者(ワークフローステップ1)、編集者(ワークフローステップ2)、調整者(ワークフローステップ3)、定期購読者、についてのユーザ名などの情報を登録するためにこのツールを使います。 ユーザは自分でこのリスト上に登録することもできます。 投稿者やワークフロー権限を持つグループに追加したいと考える人はすべて、まずここで登録しなければなりません。
E-パーソンを登録するには、Add EPerson ボタンをクリックし、情報を追加します。
パスワードを使ってユーザをログインさせる場合は、「Can Log In」をチェックしないこと。 なぜならこのオプションは、ユーザが登録された有効なアカウントを持っていることをシステムに教えるものであるが、新規のe-パーソンではこれはありえないからである。 新規のe-パーソンはまずウェブユーザインターフェースを使って登録し、パスワードを設定する必要がある。
「require certificate」チェックボックスは、MITのX509証明書によるユーザ認証システムで使われる。
MITAuthenticator
を使わない場合、この項目は無視する(独自のユーザ認証プログラムの節を参照)。
「require certificate」にチェックした場合、「can log in」にもチェックすることができる。 これは、ユーザは登録なしで証明書により直ちにシステムにログインできることを意味している。 ユーザに(名前などを入力するために)登録プロセスを実行して欲しい場合は、「can log in」をチェックしないこと。
入力が終了したら、Save Edits をクリックします。
Browse EPeople ボタンをクリックすると、システムに登録されたe-パーソンのリストを得ることができます。 画面の下にあるnextボタンとpreviousボタンで、リストのページを移動できます。 リストのe-パーソンの右側にはeditボタンとdeleteボタンがあり、各々、ユーザ情報を編集、システムからユーザを削除することができます。
システムにおいて特別な役割を果たす権限を持つことのできるe-パーソンのグループを作成、編集、削除するにはこのツールを使用します。
「匿名(Anonymous)」グループは、システムを利用するすべての人を表わす「スペシャル」グループです。 このグループは、匿名のアクセスに対する権限ポリシー(「世界中の誰もがこのアイテムを読むことができる」)を指定するために存在します。
「管理者(Administrator)」グループのメンバーは、このシステムにおけるすべての操作を実行することが許可されていますので、このグループに登録する人の選択には注意してください。
その他のグループは様々な目的に使用することができます。たとえば、 特定のコレクションに投稿することができるe-パーソン、投稿された論文の査読など特定のワークフローステップの実行に責任を持つe-パーソン、何らかの制限されたコンテンツのアクセスを許可されたe-パーソン、などをグループは表わします。 各グループに何が許可されているかについての情報は、権限付与を使って管理されています。
グループは名前を持つことができます。グループ名はグループの作成理由に基づいて一定の方式でシステムが自動的に作成します。 その一般的な形は次のとおりです。
オブジェクト型_オブジェクトID_アクション
たとえば、コレクションXYZへの投稿権限を持っているe-パーソンのグループ名は、次のようになります。
COLLECTION_XYZ_ADD
この場合、XYZはハンドルではなく、コレクションの内部ID(データベースの主キー)であることに注意してください。 コレクションやコミュニティの内部IDは、ナビゲーションバーのCommunities/collectionをクリックすることにより知ることができます。 コミュニティあるいはコレクション名のそばにある括弧内の2番目の数字がオブジェクトの内部IDです。
手作業でグループ名を付ける場合もこの方式に従うことを推奨します。そうすれば、必要なグループを見つけることが容易になります。 管理用ユーザインターフェースは、ワークフローステップのためのグループを自動的に作成しますが、投稿者グループは手作業で作成する必要があります。
アイテムを編集、取り下げ、削除するにはこのツールを使います。アイテムのハンドルまたは内部ID(データベースの主キー)を該当する入力欄に入力することができます。
この機能を使って、リポジトリに既に登録されているアイテムのメタデータを編集し、ファイルやビットストリームを変更することができます。 編集を終了したら、必ずUpdateボタンをクリックしてください。
新規のダブリンコアメタデータフィールドは1度に1つずつ追加しなければならないことに注意してください。ダブリンコアフィールドリストの最後にあるドロップダウンリストから該当する要素と限定子を選択して、右側にあるAddボタンをクリックします。
このユーザインターフェースでは、入力されたデータをまったく検証しません。ですので、入力は慎重に行なってください。 必ずDSpaceが使用するダブリンコアメタデータに当たって、入力されたフィールドがシステムに正しく理解されるようにしてください。
この機能は、アイテムのメタデータ(とコンテンツ)をビューから削除します。 ただし、アイテムがID(ハンドル)で呼び出された場合は、このアイテムが取り下げられたことを説明するメッセージが表示されます。 このアイテムのコンテンツとメタデータはDspaceの管理者だけが見ることができます。 また、メタデータは外部のシステムによるハーベスティングの対象にはなりません。
この機能は、アイテムとそのメタデータをシステムから痕跡を残すことなく抹消します。 ただし、この機能は十分にテストされていません(また推奨もされていません)ので、問題が残っているかもしれないことに注意してください。 例えば、削除の記録がないので、アイテムが削除されたという事実をOAIハーベスターに知らせることができません。
Dspaceは、Dublin Core Libraries Working Group Application Prifile(LAP)に基づく限定子つきのダブリンコアスキーマを使用しています。 このレジストリは、要素と限定子のコメント付きのリストを提供します。
このツールを使って、ニーズに合うようにレジストリを編集することができますが、以下の点に注意してください。
date.available
はOAIハーベスティングに、title
はアイテムの表示や検索用索引に、使用されている。これらの要素/限定子については「Scope notes」を変更することはできるが、要素/限定子を変更したり削除したりしてはならない。
システムがどの要素/限定子を使っているかを知るには、dspace-source-XXX/config/registries/dublin-core.xml
ファイルを調べること。なお、dublin-core-types.xml
が使用されるのは、データベースにダブリンコア・レジストリを登録するビルドプロセス時のみで、データベースに登録されたバージョンが「稼働」バージョンであることに注意してください。
このユーザインターフェースで行った変更は、データベース中のレジストリに反映するだけで、XMLファイルには反映されません(逆もまた同様です)。
このビットストリームのリストは、既知のビットストリームとそのサポートレベルについての情報を提供します。 このツールを使ってビットストリームフォーマットの編集と新規追加ができます。次のことに注意してください。
なお、config/registries/bitstream-formats.xml
が使用されるのは、データベースにフォーマットレジストリを登録するビルドプロセス時のみで、データベースに登録されたバージョンが「稼働」バージョンであることに注意してください。
このユーザインターフェースで行った変更は、データベース中のレジストリに反映するだけで、XMLファイルには反映されません(逆もまた同様です)。
処理されずに放置されたワークフローを処理するにはこのツールを使用します。
この機能は、コミュニティやコレクション、アイテムに特定の権限ポリシーを設定するために使用します。 ユーザがあるオブジェクトに対してアクションを行なうためには、許可権限を持っていなければいけません。DSpaceは「デフォルトでは拒否」というポリシーで動作しているからです。 許可権限は「継承」されません。 例えば、あるe-パーソンがあるアイテムのREAD権限を持っていたとしても、必ずしもそのアイテムのバンドルやビットストリームに対するREAD権限を持っているとは限りません。
コレクションに関係するグループに役割を実行する権限を与えるためにはこのツールを使用します。
以下に注意してください。
あるコレクションに新規に投稿されたアイテムは、アイテムとそのビットストリームに対するREADポリシーとなる、当該コレクションに結びついたDEFAULT_ITEM_READ、および DEFAULT_BITSTREAM_READ権限ポリシーを受け継ぐ。 ただし、アイテムの受理後にコレクションのデフォルトポリシーを変更しても、既存のアイテムのポリシーは自動的に変更されない。 必要なら、高度ポリシー管理ツールを使ってそれらのアイテムに対する権限を変更しなければならない。
すべてのコレクションは、投稿者グループにADD権限を与えなければならない。そうしないと、誰もそのコレクションにアイテムを投稿できないことになる。
このツールを使うと、上で述べたコレクションポリシーとほとんど同じ方法で、コミュニティポリシーを編集することができます。
現在のところ、管理を一元的に行っているので、このツールの使い道は多くありません。 一般に、コミュニティを作成した後に、AnonymousグループにREAD権限を与えるくらいです。 この権限は(もしあれば)コミュニティロゴに適用されるもので、この権限により人々はコミュニティのホームページをアクセスした際にロゴを見ることができます。
コミュニティポリシーは、デフォルトでAnonymous READ権限が設定されています。
このツールを使うと、個々のアイテムのポリシーを編集することができます。 あるアイテムのポリシーをコレクションの他のアイテムとは違うポリシーにしたい場合、アイテムポリシーエディターを使って、ポリシーを変更することができます。 ただし、コレクションの長期管理には、コレクションのすべてのアイテムに同じ権限を持たせた方がよいでしょう。
コレクション全体のアイテムやビットストリームに対するポリシーの設定・解除には、このツールを使用します。Clear Policies ボタンを押す場合には十分注意してください。
上のリストからコレクションを、下のリストから権限を付与または削除したいグループを選択します。 次に、権限を編集したいオブジェクトの種別(アイテムかビットストリームか)を選択します。 そして、ドロップダウンリストからアクションを選択します。
たとえば、「privileged_user」グループのメンバー全員に、ある制限付きのコレクションに含まれるすべてのビットストリームに対する