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Open Archives Initiative メタデータ・ハーベスティング・プロトコル実装ガイドライン

プロトコル バージョン 2.0 (2002-06-14)
ドキュメント バージョン (2002/06/13T19:43:00Z)
http://www.openarchives.org/OAI/2.0/guidelines.htm

編集者

OAI 役員 :
Carl Lagoze <lagoze@cs.cornell.edu> -- コーネル大学 - コンピュータサイエンス
Herbert Van de Sompel <herbertv@lanl.gov> -- ロスアラモス国立研究所 - 研究図書館

OAI 技術委員会委員 :
Michael Nelson <m.l.nelson@larc.nasa.gov> -- NASA - ラングレー研究センタ
Simeon Warner <simeon@cs.cornell.edu> -- コーネル大学 - コンピュータサイエンス

1. はじめに

本ガイドラインは、 Open Archives Initiative メタデータ・ハーベスティング・プロトコル(OAI-PMH) バージョン 2.0 の付録です。同プロトコルの規定と併せてご覧ください。

同プロトコルの規定に変更がなくても、ガイドラインは追加や更新が行われる場合があります。こうした更新を簡略化するためガイドラインは分割してあり、本ドキュメントはその目次にあたります。

2. 一般ガイドライン

2.1 リポジトリ実装ガイドライン

このガイドラインはリポジトリの実装者向けに、実装についてのベストプラクティスと問題を説明したものです。主題: 最小限のリポジトリ実装、日付スタンプと単位、 resumptionTokens 使用のベストプラクティス、コレクションとセットの記述、フローコントロールとロードバランシング、応答圧縮、エラー処理

2.2 ハーベスタ実装ガイドライン
このガイドラインは、ハーベスティング・ソフトウェアの実装と操作に関する事項を論じたものです。主題:ハーベスティング・ソフトウェアの使用、日付スタンプと単位、セット、フローコントロール、ロードバランシングと転送、不完全リストと resumptionToken、応答圧縮
2.3 アグリゲータ、キャッシュ、プロキシのガイドライン

このガイドラインは、ハーベスタとリポジトリの両機能を果たすシステムに特有の問題を論じたものです。主題:識別子、出自、日付スタンプ

3. オプションのコンテナのガイドライン

OAI-PMH 応答には、外部スキーマに準拠した XML を格納できる場所が多数あります。この入れ物が拡張性やコミュニティ独自の拡張に対応するコンテナです。以下のセクションでは、オプションのコンテナを列挙して、スキーマとの関連を説明します。

3.1 リポジトリレベルの <description> コンテナ

Identify 要求に対する応答には、Identify verb への標準的応答ではカバーできないリポジトリのプロパティを表現するための内容記述コンテナを含めることができます (may)。以下のガイドラインが用意されています。

oai-identifier : リポジトリが準拠可能な固有識別子の実装について、明確な個別の推奨事例を記述する仕様
eprints : コレクションレベルのメタデータを eprint リポジトリに格納するためのスキーマ
friends : ハーベスタがリポジトリを自動的に発見するのをサポートするため、リポジトリに confederate リポジトリを一覧表示させる推奨スキーマ
branding : リポジトリがブランディング情報を提供するスキーマ

3.2 セットレベルの <setDescription> コンテナ

ListSets 要求に対する応答には、 setDescription コンテナを含めることができます (may)。このコンテナは、コミュニティが各自のセットを記述する拡張可能な仕組みを提供します。 Dublin Core メタデータが使用されるのは、この拡張が目的です。 unqualified Dublin Core のスキーマは、プロトコルドキュメントで規定されます。リポジトリ実装ガイドラインでは、この拡張のためのスキーマについての推奨をさらに行います。 ブランディングスキーマをセットレベルで使用することもできます (may)

3.3 レコードレベルの <metadata> コンテナ

metadataPrefix oai_dc を含む Dublin Core メタデータ は必須です。これについての説明は、プロトコルドキュメントをご覧ください。また、以下のメタデータフォーマットのスキーマ記述も用意されています。

rfc1807 : rfc1807 フォーマットメタデータのスキーマ
marc21 : 米国議会図書館が提供する MARC21 メタデータの推奨スキーマ
oai_marc : MARC フォーマットメタデータのスキーマ

3.4 レコードレベルの <about> コンテナ

レコードには、レコードの <metadata> 部についての情報を提供する <about> コンテナを含めることができます。一部のリポジトリには、コミュニティが定義した基準に沿って <about> コンテナにレコードレベルの権利表示を提供することが期待されます。以下は出自情報のスキーマです。

provenance : リポジトリによって再提供されるメタデータ、すなわちそのリポジトリによって提供される前にハーベストされたことのあるメタデータの出自を記述するための推奨スキーマ

4. コミュニティガイドライン

各 OAI ユーザコミュニティには、上記スキーマを含む独自のフォーマットやスキーマを是認すること、また、それぞれの必要に応じて基準の追加定義を推奨します。コミュニティ独自のガイドラインについては、 OAI web サイトのリンク集をご覧ください。

謝辞

OAI-PMH の策定およびその他の Open Archives Initiative の活動に対して、 デジタル図書館連盟ネットワーク情報連合、 そして全米科学財団(Grant No. IIS-9817416)からご支援をいただきました。 OAI-PMH バージョン 2.0 の策定で多大なご協力をいただいた個人の皆様に、プロトコルドキュメントにおいて感謝の意を表します

ドキュメント履歴

2002-06-14: OAI-PMH バージョン 2.0 のリリースに合わせて本ドキュメントをリリース