研究 / Research

アーキテクチャ科学研究系

坂本 一憲
SAKAMOTO Kazunori
アーキテクチャ科学研究系 助教
専門分野:ソフトウェア工学
研究内容:http://researchmap.jp/exKAZUu

サイエンスライターによる研究紹介

やる気を維持するソフトウェアをもとめて

やろうという気持ちつまりやる気は、どんな人間活動においてもとても重要です。私はこれまで、どうすれば良いソフトウェアをつくることができるかを探求してきました。具体的には、ソフトウェアをつくる道具や、つくる人の育て方など、さまざまな視点で新しい技術の開発に挑戦しました。そのなかで、何かをやろうという強い気持ちに素晴らしい力が秘められていることに気付き、やる気を維持する研究を始めています。

究極のプログラミング探しが難しい理由

私はプログラムを組んでソフトウェアをつくることがとても好きです。好きが高じて、良いソフトウェアを効率よくつくる"究極の方法"を見つけたいと、情報研究の世界に入りました。私はソフトウェアをつくる道具に注目して、いろいろな道具をつくっています。そのなかで、プログラマは簡単に道具を変えないことに気付きました。プログラムは小説に似ていて、プログラマの個性が実によく現れる作品です。プログラマがお気に入りの道具を変えることはとても難しいのです。

プログラミングを知ってもらう

私の興味は良い道具だけではなく、よいプログラマを育てる方法に広がりました。現在、企業とともに、プログラミングを知ってもらうための教育活動を行っています。どんな人でも最初はプログラミングにあまり興味がありません。プログラミングの世界に一石を投じるために、まずは初心者に興味をもってもらい、裾野を広げることが大事だと考えています。その工夫として、いわゆるプログラミング用の言語は使わず、絵文字を使うことにしました。しかも、プログラムの命令によって動くのは、ぬいぐるみやロボットです。これは、なかなか好評でした。プログラミングに興味をもってもらう入り口としては、大成功だったと思っています。

モチベーションを上げるための情報活用

私は教育活動を通して、その人の学ぼうという気持ちが重要だと気付きました。私たちには何かに挑戦するときに、必ず何かをやろうという気持ちがわいてきます。その気持ちをもっと強くできれば、人は一生懸命に勉強したり、運動したり、新しいことに挑戦したりするのではないでしょうか。
人の気持ちはとても複雑で、簡単に変えることはできません。それでも、やる気を維持する工夫はいくつか存在します。例えば、何かをやると褒められたり、やらないと怒られたりすると、やる気が高まりますね。最近では、やったことに対して、すぐにフィードバックを返すことが重要だとわかってきました。
私はやる気を維持する仕組みを研究して、その成果をソフトウェアとしてみなさんに提供することで、みなさんの勉強や運動、プログラミングなどの活動が上手く進むように応援したいと考えています。私の研究は、情報分野ではすこし変わっています。しかし、どれも情報世界の役に立ちたいという思いから発したものです。今後どのような展開があるのか予測不能ですが、それを楽しみたいと思っています。

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取材・構成 池田亜希子

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