目録所在情報サービスおよび情報検索サービス用コンピュータシステムが更新され,平成12年(2000年)1月から稼働を開始したので概要を紹介する。
今回のシステム更新では,センターニュースNo.43でお知らせした「学術情報センターにおけるサービスシステムのオープンシステムへの移行計画」の第2段階として,UNIXサーバへの移行とメインフレームの縮小を推進するとともに,目録所在情報サービス系および情報検索サービス系について,次のような性能向上と機能向上を行った。
・目録所在情報サービス系システム
目録所在情報サービス用では,次期システム更新(平成17年1月を予定)までの利用者増とデータ量の増加への対処,更に利用者の新CAT/ILLへの移行を踏まえ,UNIXサーバを従来システムに比べ処理能力などの増強を行った。
また,メインフレームは,現行のCAT/ILL利用者のために縮小して残存させるが,性能向上などの増強は行っていない。
なお,次期システム更新時(平成17年1月)には,新CAT/ILLおよびUNIXサーバのみの完全なオープンシステム化を実現する予定である。
ただし,その際には大学図書館などの,利用者側システムの新CAT/ILL対応システムへの移行が必要である。
機能面では,データベースの内部コードをUCS化(注)したことにより,中国語,韓国・朝鮮語などの多言語対応が可能となった。
・情報検索サービス系システム
情報検索サービス系システムは,従来のメインフレームから完全にUNIXサーバへ移行し,オープンシステム化を完了した。
これにより,機能面ではデータベースの全文検索とWWWからの検索が可能となり,新情報検索システムであるNACSIS-IR Web-Frontのサービスを開始した。
(注)UCSとは,「国際符号化文字集合(Universal Multiple-Octet Coded Character Set)」のことで,日本語,中国語などの漢字圏を含めた世界的に共通なコード体系の文字セットのことを指す。
(システム管理課)